思い出の地・日比谷野外大音楽堂で「アーティスト加藤和樹の15年の歩み」が凝縮されたスペシャルライブを開催! 自身の楽曲以外にもミュージカルナンバー、カバー曲、キャラソンなどメドレーも含めて全35曲を熱唱!
2022年4月2日(土)に、日比谷野外大音楽堂にてアーティストデビュー15周年の集大成となるライブ『Kazuki Kato 15th Anniversary Special Live ~fun-filled day~』を開催した加藤和樹。
13年ぶり、3度目となる日比谷野外音楽堂でのワンマンライブは、昨年全国8都市で開催し好評だった“Piano Live”、伊達孝時とのユニット“JOKER”の一夜限りの復活、“加藤和樹&THE DRASTICS”という3部構成で行われ、自身の楽曲だけでなくカバー曲や自身が出演したミュージカル作品の楽曲、さらには自身が声優を務めるキャラクターソングまで「加藤和樹のアーティスト活動15年の軌跡」がギュギュっと詰め込まれたスペシャルな内容になっていた。
ライブは吹野クワガタによるピアノ演奏でスタート。
「祈り」というタイトルが付けられたオリジナル曲が流れる中、ミントグリーンのスーツに身を包んだ加藤がステージに登場し、「あなたと出会えて僕は幸せでした」をしっとり歌い上げる。
鳥のさえずりをBGM、4月にしてはひんやりとした風が頬をなでていくのが心地良い。
「皆さんよく来てくれました。本日は本当にありがとうございます。今日は15周年の集大成。日比谷野外大音楽堂のライブは約13年ぶりになります。まだ始まったばかりなのに、ここに立つと胸がいっぱいになります」と感慨深げな加藤。
続いて披露されたのはミュージカル『北斗の拳』の劇中歌「願いを託して」、そしてカバー曲「生まれ来る子供たちのために」、桜色のライトが揺れる客席を見ながら「春よ来い」へと続く。まだ明るい場内を、観客が手にするサイリュウムの光が白や桜色に染めていく美しい光景を見渡しながら、「いのちの歌」「ひとりじゃない」と続け、暖かくも力強い歌声で7曲を披露し、あっという間に“Piano Live”パートは終了した。
お次は約10年ぶりの復活となる“JOKER”の登場!
待ちきれないとばかりに、登場前から総立ちになる客席。手拍子が鳴り響く中、ステージ中央の扉が開いて加藤と伊達孝時が姿を現すと、ひときわ大きな拍手がステージに向かって押し寄せた。
当時は髪をツンツンに立て絵にかいたようなロックミュージシャンといった尖った風貌だった伊達は、大人の色気をまとうCOOLなギタリストへと変化を遂げていてビックリ!
ファーストシングル「No.1」でソリッドなリズムを刻みながら軽やかにステップを踏む伊達。アクティブにステージを移動しながら、すれ違い様に伊達の肩に手をかけて満面の笑顔でアイコンタクトをとる加藤。そんな姿を見ていると、10年前に観たJOKERのライブの様子が目に前に鮮明に浮かんでくるような錯覚を覚えたのだった。
MCでは「昨日は寝れなくて・・・・・・。今日、会場に入って楽屋から泣きそうになってました」と照れ笑いを浮かべる伊達に、場内からクスっと笑いが起こる瞬間もあり、何とも言えない暖かな空気に包まれる。
「今日はお祭りだからね! あっという間に終わるから、ここからはテンションぶち上げでいくぜ!」という加藤の声を受け、薄闇が迫るマジックアワーを迎えた日比谷の森に色とりどりのサイリウムの光が瞬く光景に目を奪われる。
伊達の作詞作曲楽曲「ROCKING MAN」「OVER」「Summer Breeze」「Fire Soul」とスピード感あふれるアッパーなナンバーを次々と披露し、伝説の復活となったステージは終わりを迎えた。
ひとしきり暴れて体が温まった後は、その熱をキープしたまま、“加藤和樹&THE DRASTICS”のステージへと突入! サイレンが鳴り響き「WARNING」のイントロが始まると、会場の温度が再び上昇し、真っ赤なライトに照らし出された加藤のシルエットが浮かび上がる。ここからはいつものGIGとなるのか・・・・・・と思っていたら、お次はゲーム「B-project」で加藤が声を担当するキャラクター・愛染健十のキャラクターソング「LOVE GAME」をセクシーなダンスと共に披露し、さらにミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』から「こんな夜が俺は好き」を高らかに歌い上げる。獲物を探すように鋭い視線で周囲を見渡し、狂気を帯びた笑い声が響くと、まるでステージ上に切り裂きジャックが降臨したようなピリッとした緊張感が漂うのだった。
「熱い! 寒いと熱いが交互に来るけど皆さん大丈夫ですか?」と観客を気遣う加藤にサイリウムを振って応える観客。言葉は交わせなくても意思の疎通はバッチリ☆
メンバー紹介を挟んで、ライブ後半戦はさらにスピードを加速させていく! 加藤が「僕の原点と」語るミュージカル『テニスの王子様』で演じた跡部景吾の楽曲「FLAMiNG iCE」で始まり、昨年6月にリリースされたDigital Single「REbirth」まで全13曲・20分を超える大ボリュームの“15周年怒涛のメドレー”には日比谷の森が大きく揺れた気がした!!
昔からのファンも、舞台で加藤に魅了されこの日初めてライブに参加したファンも、誰一人として置き去りにしない。楽しい時間を共有し、みんなを笑顔にしたい・・・・・・そんな彼の決意が伝わってくるような熱いパフォーマンスとバラエティに富んだ楽曲に、いつしか寒さも忘れて体も心もポカポカに。その後も、照明とサイリウムで真っ赤に会場を染めた「Vampire」、加藤の「跳べ! 跳べ!」の声に会場が大きく波打った「Blue Monday」、リズムに合わせ拳を高く突き上げる「Answer」と息つく間もなく畳みかけ、本編ラストを迎えたのだった。
鳴りやまないアンコールの拍手に、大きく手を振って再び登場した加藤とTHE DRASTICSメンバー。バンマスの吉田トオルから「加藤さん、野音に連れて来てくれてありがとうございます」とお礼を言われ照れ笑いの加藤だが「今日、この日を迎えられたのは多くの方々の協力があったから・・・・・・」と、裏で支えるスタッフや全国より集まったファンへの心からの感謝の言葉を忘れない。
アンコール1曲目は「Shining Road 2021」。15 周年の道のりと、輝かしい未来への道を歩いていく想い、そして彼を支える人々への感謝の気持ちが込められた楽曲をチョイス。絶え間なくピョンピョンとジャンプし、客席のはるか後方までアピールする加藤。笑顔でタイトなリズムを刻む今村舞(Dr)。楽曲の土台を支える頼れるベーシスト川渕文雄(Ba)。激しく鍵盤を叩きながらもメンバーとのアイコンタクトを忘れない吉田トオル(Key)。お茶目なパフォーマンスで観客はおろか加藤までも爆笑させるDORA(Gt)。積極的に観客をあおりながら熱い音を響かせる五十嵐勝人(Gt)。そして全身で“想い”を伝える加藤の魂の歌声。すべてがひとつのうねりとなって、夜の帳へと溶け込んでいく。
バンドメンバーが去ったステージに佇む加藤は、改めてゆっくりと場内を見渡し、観客ひとりひとりに優しいまなざしを向ける。その手にはアコースティックギターが握られており、この日のライブの最後を飾る曲・・・・・・この日のために書き下ろされた新曲「また明日」の演奏が始まった。
当たり前の日常がどれほど幸せで大切なものなのか、コロナ禍のこの時代だからこそ大切にしたい人との“絆”をつづった歌詞が、温かな歌声と共に聴く者の胸に響く。
後日、公式より届いた加藤のコメントには「コロナ、戦争、日々ニュースから聴こえてくる心が痛む報道。自身の生活の中でも、うまくいかない時や辛く苦しい時もある。そんな中でも明日はやってくる。365日の中で笑顔になれる日を過ごす、心を豊かにすることで人は笑顔になれる。感謝の気持ちを忘れず、幸せな気持ちになれますように…そんな想いを込めた曲です」と書かれていた。きっとこの先、5年、10年、20年の時を経ても彼が歌に込めた想いや温もりはそのままに、聴く人の心をそっと包み込んでいくのだろう。
「また明日」は、ライブ翌日の4月3日より配信がスタートし、 以降6ヶ月連続の配信リリースも決定している。同時に、7月に名古屋・大阪・東京の3箇所で『Kazuki Kato NAKED 2022』の開催も発表されたので、こちらも楽しみに待とう。
文:近藤明子
セットリスト
Part1 Piano LIVE
M1 Opening
M2 あなたと出会えて僕は幸せでした
M3 願いを託して(ミュージカル「北斗の拳」より)
M4 生まれ来る子供たちのために
M5 interlude ~ 春よ来い
M6 いのちの歌
M7 ひとりじゃない
Part2 JOKER
M8 SE ~ No.1
M9 Pain
M10 Stand up!
M11 challenger
M12 ROCKING MAN
M13 OVER
M14 Summer Breeze
M15 Fire Soul
Part3 加藤和樹&THE DRASTICS
M16 SE ~ WARNING
M17 LOVE GAME(ゲーム「B-project」より)
M18 こんな夜が俺は好き(ミュージカル「ジャック・ザ・リッパー」より)
M19 15周年怒涛のメドレー
M20 Vampire
M21 Blue Monday
M22 Answer
EN1 Shining Road 2021
EN2 また明日(※新曲)
公演概要
『Kazuki Kato NAKED 2022』
7月22日(金)名古屋ボトムライン
【昼公演】開場14:00/開演14:30
【夜公演】開場18:00/開演18:30
7月24日(日)心斎橋 JANUS
【昼公演】開場13:30/開演14:00
【夜公演】開場17:30/開演18:00
7月26日(火)恵比寿 ガーデンホール
開場17:30/開演18:30
出演:加藤和樹(Vo)/吹野クワガタ(Piano)/田口慎二(Gt)/川渕文雄(Ba)/髭白健(Dr)
<チケット>
全席着席指定席 8,800円(税込)※ドリンク代別
チケット一般発売(PG):2022年5月28日(土)10:00~
公式HP https://www.katokazuki.com
公式Twitter @kazuki_kato1007