松島聡（Sexy Zone）主演。舞台『こどもの一生』ゲネプロ＆取材会レポート！

2022.04.04

REPORT

2022年4月3日(日)より、東京芸術劇場プレイハウスにて舞台『こどもの一生』が開幕した。東京公演の後には大阪公演も控えている。当初開催予定であった仙台公演は開催中止が決定している。

本作は1990年に初演された中島らもの戯曲。治療のためにこども返りした大人たちの共同生活の様子を描いた作品となっている。初演同様に演出をG2が手掛け、現代版にアップデートし、台本もリライトされた。

主演を務めるのはSexy Zoneの松島聡。舞台『赤シャツ』に次いで舞台は2作目となる。そして、今井朋彦、丸山智己、田畑智子、川島海荷、ROLLY、朝夏まなと、升毅といった実力派キャストが集結した。

当初、主演はHey! Say! JUMPの八乙女光が務める予定だったが、病気療養による活動休止のため降板となった。

今回は公開ゲネプロと松島聡、今井朋彦、丸山智己、田畑智子、川島海荷、ROLLY、朝夏まなと、升毅、G2らが登壇した取材会の様子をレポートする。

取材会レポート

初日を迎えての気持ちを聞かれると、松島は「こういうご時世なので、初日を迎えられることが奇跡だと思っています。今日までの約1ヶ月間は気が張ってしまっていたのですが、皆さんに助けていただいて、支えていただいて、何とかやってこられました。皆さまに甘えてばかりで座長らしいことをなに一つできていないので、これから座長らしいことをしたいなと思っています。精一杯頑張りたいと思います」と述べた。

それを聞いた今井は「楽しみだなぁ」と笑顔を見せた後に「まずはここまで来られてうれしいです。千秋楽まで完走できることを目指して頑張っていきたいです。聡ちゃんには期待しかなくて、まだまだこれから右肩上がりだと思います。置いていかれないように必死にくらいついていこうと思います」と続けた。

丸山は「僕はコロナ禍での舞台が初めてなのですが、当たり前が当たり前じゃなくなることを改めて実感しました。お客様の前で上演できることがこんなにもありがたいことなんだということと、日々楽しい気持ちです。観に来てくださる方にもそれが伝わればいいなと思います」と述べた。

田畑は「稽古が始まった日からあだ名で呼ぼうということになっていたのですが、そういった稽古場は初めてだったので、仲間意識というか団結感が高くて、楽しく稽古ができました。あとは、思っていた以上に走り回るので、体力がどこまで持つかというところは心配ではありますが、最後までやりきりたいと思います」と話した。

さらにあだ名について聞かれると、松島は聡ちゃん、田畑はばたやん、川島は海ちゃん、丸山はマルちゃん、升はますにぃ、ROLLYはROLLYさん、朝夏はまぁちゃん、G2はジーちゃんと呼びあっているそう。

今井は稽古への合流が遅れたため、あだ名がまだないとのことで「募集中です！」と呼び掛けると「イマちゃん？イマっち……！　それだ！」と取材会のその場で決めるという、カンパニーの和気あいあいとした雰囲気が伝わる一面も見られた。

川島は「こんな感じですごく楽しい稽古場なので、本番初日という感じがなくて、一生稽古をやっていたくなるような。だけど、この良い空気のまま、この勢いで本番も頑張りたいと思っています」と笑顔を見せた。

ROLLYは「初の軍人役なのですが、鏡を見てみると田舎のおじいさんにそっくりだなと思っております。また、メイクで原作者の中島らもさんに似てるとも言われて、すごく嬉しいです。ただ、体力を使うハイカロリーな役なので食べ物も一口くらいしか食べられなくて、裏でポンプのようにギュっギュっと体力をためて、一気に爆発させているという感じです」と述べた。

朝夏は「私は初めてのストレートプレイなのですが、稽古場からお芝居をすることの楽しさを実感しております。役としても私にとっては挑戦なのですが、私生活に影響が出ない程度に毒を吐いていこうと思います。お客様が入って、どういう反応をいただけるのかすごく楽しみです」と述べた。

升は「僕はこどもの一生の先輩として、少し外から演出やみなさんの様子を見ていたのですが、稽古が進んでいくに連れて、逆に自分の役がなにも準備できていないことに気付きました。それから必死に取り組んではいますが、今はまだみなさんの足を引っ張ってしまっている気もするので、やり方を間違えたかなと思っています(笑)。でも、この世界観を作れているなという実感はあるので、頑張ります」と述べた。

G2は「この作品は32年も前にらもさんが書かれたもので、僕は5回目になります。これだけやってこられたのはありがたいことに毎回好評いただいているからこそだと思っています。と同時に、ここに来て失敗してしまったらというプレッシャーはあったのですが、ダンサーさんも加わって、キャストのみなさん全員が本当に素敵な方ばかりで。この作品は掴みにくくて難しいのですが、みなさんが毎日”こうしましょう””ああしましょう”と提案をしてくださって助けられました。本番はこれからですが、見せられるものにはなったのかなと思っています。全員が右肩上がりで、最後までやっていけたらと思います」と述べた。

本作の主演をHey! Say! JUMPの八乙女光から受け継いだ松島は、八乙女となにかやりとりがあったのかを聞かれると「稽古期間中に僕が少し迷っているタイミングで、八乙女くんから”一緒になって悩んでいこうよ。これからも息詰まる時があるかもしれないけれど、キャストの皆さんとも話し合って、いい化学反応が生まれたらいいね”というアドバイスをいただきました。それからは、迷いながらも皆さんに助けていただいて、なんとかやってこられました。

G2さんも、稽古に入る前に”一緒に冒険する相棒になろうよ”と言ってくださって、救われました。新しい環境でしたし、共演者の皆さんのやりとりがプロ中のプロで。その話にくらいついていくのが大変ではありましたが、楽しさに変わって、舞台は楽しいなと思えました。みなさん毎日違う演技をされるので、本番を重ねる毎に自分の芝居も更新していけたらいいなと思っています」と話した。

また、前回の出演舞台『赤シャツ』では役に合わせて着物を、今回はスーツを新調したことについて松島は「今回はスーツを、AOKIさんで、新調しました(笑)。稽古でも初日からスーツを着ています。みなさんは動きやすい服装で僕だけスーツなのは恥ずかしいのですが、今回サラリーマンになりきるということが課題だったので。最初に出てきた時に”お！　松島、社会人になれてるじゃん”と思ってもらえたらいいなと。スーツを着て、社会人に見えるように稽古から役作りをしていました。

控室の暖簾は、去年お世話になったジャニーズWESTの桐山照史くん直筆のものをいただきました。めちゃくちゃ可愛いデザインです。どんなデザインかは僕のブログでファンのみなさんにお見せできたら」と嬉しそうな表情を見せた。

本作では10歳の役を演じることについて、川島は「不思議とランドセルを背負ってしまえば、なんでもいいや！　という気持ちになれました(笑)。衣装の力もありますね」と、今井は「初めての舞台がランドセルを背負って走り回る役だったので原点に返るような気持ちでした」と、田畑は「あんまり考えなかったかな……。でも、普段話すよりは声のトーンをあげたり、動きを大きくするように意識はしました」と話した。

また、丸山は「10歳の子どもがいるので見本にしたかと言われるとそうではないのですが、無意識に見ていたかもしれないですね」と話した。

一方で、松島は「僕は10歳よりも社会人になる方が難しかったです。子どもになろうと思えばなれるのですが、役柄としても完全な子どもになるのではなくて、子どもになった大人を意識していたので。10歳になるのはそこまで難しくはなかったです。ただ、大人と子供になった大人というバランスが難しかったです」と話した。