勝地涼主演。PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『夜叉ヶ池』上演決定!
2023年5月にPARCO劇場にて、PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『夜叉ヶ池』の上演が決定した。
『夜叉ヶ池』は、1913年に日本幻想文学の先駆者・泉鏡花が発表した戯曲作品。放浪の旅人と孤独な美貌の村娘、夜叉ヶ池の竜神姫と彼方の竜神の二つの恋物語を中心に、人間世界と異界の眷属の物の怪たちが荒々しくユーモラスに描かれた物語で、今もなお愛されている名作。 この傑作ファンタジーを、2023年に開場50周年を迎えるPARCO劇場にて、言葉と芝居にこだわりを持つ演出家・森新太郎の演出、ダンサー・演出家として独自の世界を切り拓いてきた森山開次の振付で上演することが決定した。
主演は、 2000年の俳優デビューから現在に至るまで、留まることなくドラマ・映画・舞台へ出演し、着実に実力派俳優としてキャリアを重ねてきた勝地涼。個性の強いキャラクターから骨太でシリアスな人物まで演じ分ける巧みな演技力で引く手数多の勝地涼が、森新太郎ならびに森山開次との初タッグで、泉鏡花の美しい日本語が紡ぎ出す世界観を妖しく現代に蘇らせる。
あらすじ
岐阜県と福井県の県境にある三国嶽のふもとの里に鐘の音が鳴り響く、それは竜神と人間の約束の鐘の音、この鐘の音が鳴っている間は、約束が守られている。
だが人間の傲慢さと欲の深さによって、鐘が鳴らなくなって約束が破られたとき・・・
大正2年の夏、激しい日照りが続くとある地方の村に、諸国を旅する学士の山沢学円という男がやってきた。山沢はその村にある三国嶽の麓を歩いている途中、のどの渇きを覚えて、とある家にお茶をお願いし、お茶をめぐんでくれた娘に問わず語りに話をしはじめる。
一昨年のこと、萩原晃(勝地涼)という自分の友人の学者が各地に伝わる不思議な物語の収集に出たまま行方知れずになり、その足跡を辿って諸国を旅しているのだと。
そこへ百合の夫という男が現れる。
その男こそ萩原であった。
久々の再会を喜ぶ山沢に、萩原は自分がこの地に住み着いたいきさつを語るのだった・・・。
コメント
森新太郎
鏡花の作品を読むたびに、強い酩酊感に襲われます。あるいは、ただショックを受けているだけなのかもしれません。虚と実、美と醜、生と死……相反する二つのものが、渾然一体となって押し寄せてくるからです。戯曲『夜叉ヶ池』も例外ではありません。神々の力による世界の“崩壊”、そして“再生”、この二つがない交ぜになった圧巻の光景を鏡花は描いてみせました。そのスケールはギリシャ悲劇にも匹敵すると思います。視覚的に立ち上げることは容易でないと分かりつつ、それでも私は長い間その機会を待ち続けました。そうしてとうとう勝地涼という紫電清霜の主演俳優を得て、夢が叶ったわけです。鏡花の言葉に宿る詩情と激情の中へ、彼と共に踏み入っていきたいと思います。PARCO劇場にて、皆様を酩酊状態に誘えたら良いのですが。
勝地涼
言葉が現代的ではないので読むのに苦労しました。まだまだ読み込まないといけないなと不安なところもありますが、PARCO劇場に主役で立たせていただけるということが嬉しくて、今はワクワクの方が勝っています。
演出の森新太郎さんについては、いつかご一緒したいと思っていたので、こんな夢のようなことがあるんだな、と感じています。出演したことがある方からはみっちり稽古すると聞いていて、僕的には何回も何回もトライできることは 有難いので、厳しさを含め、存分に森さんの演出を浴びたいと思っています。
PARCO劇場は、お客様との一体感を感じる劇場で、観に行く側としても作品に没入できる感覚になれるので、「夜叉ヶ池」の空気感もお客様と共有できるんじゃないかと思っています。
泉鏡花と聞くと、読んだことがない方は難しいのかな、と構えてしまうかもしれないですが、話はとても分かりやすいですし、現代の方達にも伝わるメッセージ性があると思いますので、ぜひ観に来ていただきたいです。座長をやっている勝地涼、珍しいので(笑)ぜひ劇場に足を運んでください!!よろしくお願いします。
公演概要
PARCO劇場開場50周年記念シリーズ
『夜叉ヶ池』
作:泉鏡花
演出:森新太郎
振付:森山開次
出演:勝地涼 ほか
日程・会場:2023年5月 PARCO劇場
後援:TOKYO FM
企画・製作: 株式会社パルコ
公式サイト:https://stage.parco.jp/program/yashagaike
お問合せ:パルコステージ 03-3477-5858(時間短縮営業中)
https://stage.parco.jp/