森公美子、朝夏まなと、廣瀬友祐、梅田彩佳が登壇。ミュージカル『天使にラブ・ソングを～シスター・アクト～』取材会レポート「ここではミラクルが起こります！」

2023.11.05

REPORT

2023年11月5日（日）から、東京・東急シアターオーブにて、ミュージカル『天使にラブ・ソングを～シスター・アクト～』が開幕する。

主役となるデロリス役は、2014年の日本初演より圧倒的な歌唱力とコメディセンスで客席を爆笑の渦に巻き込んできた森公美子、さらに宝塚宙組トップスター出身で生まれ持った身体能力と明るい笑顔で魅力を放つ朝夏まなとが2019年公演より続役。

本記事では、初日に先立って森久美子、朝夏まなと、廣瀬友祐、梅田彩佳が登壇した取材会をレポートする。

煌びやかなシスターの衣装を身に纏ったキャストが勢揃い。フォトセッションはキャスト全員で行われた。

前回の2022年～2023年の公演では､東急シアターオーブで行われる全29回の公演予定が、コロナ禍の影響により約半分が中止に。2023年1月に全国ツアー公演で大千穐楽を迎えたばかりの同作だったが、今回新キャストを迎えてスピード再演が決定した。

日本初演から約10年間、歌手・デロリスとして舞台に立ってきた森久美子。「実は前回の公演で引退だと思っていたのですが、今回オファーをいただいて思わず『やる、やる、やる！』と言っていました。やり残したことがたくさんあったので『やらせてください！』という思いです」と気合い十分な様子。さらに「毎回を最後だと思いながら演じてはいますが、今回は本当に最後感がある。なので、一つ一つを丁寧にやっていきたいです。この作品に出会えた幸せを本当に感じています」と、自身の代表作ともなっている本作への並々ならぬ思いを語った。

続いて、このたび3度目となるデロリスをWキャストで演じる朝夏まなとは「この短いスパンでの再演はなかなかないので、身体の中にデロリスがまだ残っている感じがあります。今回から加わる新キャストの方々にも刺激をもらい、新たなデロリス像を作り上げられてきたのではないかなと思うので、お客さまと一緒にまた2023年版の『シスター・アクト』を作っていけたら」と意気込む。

今回、新キャストとして本作に初めて参加する廣瀬友祐と梅田彩佳。デロリスの幼馴染で警察官のエディを演じる廣瀬は、アフロヘアの役が初めてという紹介を受け、「学生時代の夢が叶い、初日を迎える前に大満足しています」と笑顔を見せた。また「けっして多くはない稽古期間でしたが、場当たり中も客席から観る中で、この作品の持っているエネルギーや楽曲の素晴らしさに、いつも感動していました。カンパニーみんなで一生懸命がんばりたいです」とコメント。

念願だったというメアリー・ロバート役を射止めた梅田は「ずっと演じてみたいと思っていた役でした。昔オーディションを受けたことがあり、そのときは落ちてしまったんですが、今回お声がけしていただいて演じられるのが幸せです」と本作に参加できる喜びを語った。

「ぜひここを観てほしい！」というおすすめのシーンについて、森は「教会に来るまで、デロリスは愛を知らないような人。そんな彼女がシスターたちに出会ってどんどん変わっていくのを、全編通して感じてほしいです」と言葉に力を込める。一方で、朝夏は「シスターのみんなに歌を教えて盛り上がっていく一幕最後のシーンがやっぱり見どころかなと思います」と自信を覗かせた。

東京公演後は全国ツアーで大阪と静岡を回る。12月24日に大千穐楽を迎えるため、キャストにとっても今年の締めくくりとなるであろう。今年はどんな一年だったか、また来年どんな一年にしたいかと問われ、梅田は「夢だったロバートを演じられて、本当に幸せな一年でした。来年もそんなふうに一つ夢が叶うようにがんばりたいと思います」と決意表明。それを聞いて、廣瀬も「（梅田と）同じです」とにやり。続けて「俳優としてというか、一人の人間として男として大きな出来事があった一年だったので、またさらなる覚悟を持って来年もがんばりたいです」と抱負を語った。

今年、芸能生活21年を迎えた朝夏は「いろんな役に出会った一年でした。ほかにも、自分のコンサートをやらせていただいて、あらためてたくさんの愛をいただいていることを実感しましたね。これからも努力をし続けて、成長していきたいと思います」と述べ、森が「私は芸歴42年だから、ちょうど倍だね（笑）」と朝夏にほほ笑む一面も。そんな森は「とにかく毎日を楽しく生きる。それだけを目標にしてきました。今年はいろんな作品に挑戦できて、さらにジャズを歌うライブもありました。前からジャズ歌手になるのが夢でした。今年64歳。一つずつ夢を叶えさせていただいている」と感慨深げにコメント。