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ミュージカル『最後の事件』ゲネプロレポート! 加藤和樹×糸川耀士郎が紡ぐ、創作者と探偵、2つの魂が対峙する濃密な2人芝居

REPORT

2026年2月7日(土)より銀座・博品館劇場にて、ミュージカル『最後の事件』が開幕した。

ミュージカル『最後の事件』は、シャーロック・ホームズ生誕の裏側に迫る意欲作である。原作者アーサー・コナン・ドイルと、彼が生み出した名探偵シャーロック・ホームズ。その創作者と被造物が舞台上で向き合い、言葉と音楽によって激しく交錯する本作は、ミュージカルでありながら極めて演劇的な緊張感に満ちた作品だ。

物語は、ドイルがホームズとの運命を変える重大な決断を下した時期を軸に進行する。世界的な成功を収めながらも、ホームズという存在に縛られ続ける作家の葛藤と苦悩。その内面から生まれたシャーロック・ホームズが、まるで意思を持つかのようにドイルの前に現れ、言葉を交わすことで物語は展開していく。

今回は、アーサー・コナン・ドイル役 加藤和樹、シャーロック・ホームズ役 糸川耀士郎出演回のゲネプロレポートをお届けする。

アーサー・コナン・ドイル役の加藤和樹は、圧倒的な存在感で舞台を支配していた。作家としての誇り、焦燥、そして逃れられない苦悩を、繊細さと大胆さを併せ持つ表現で体現。アーサー・コナン・ドイルの心の内面を真正面から掘り下げ、感情の振れ幅を全身で描き出していく姿は強烈な印象を残す。

対するシャーロック・ホームズ役の糸川耀士郎は、知性と皮肉を滲ませつつ、時に茶目っ気を見せることで、どこか人間味を感じさせる魅力的なシャーロック・ホームズを体現していた。冷静沈着な探偵像に留まらず、ドイルの内面を映し出す存在としてのホームズを立体的に構築している点が印象深い。

2人が向き合い、歌い、言葉をぶつけ合う場面では、その歌の音圧に圧倒されっぱなしだった。感情をぶつけるような歌唱は、単なるミュージカルナンバーの域を超え、心理戦そのものとして観客に迫ってくる。

余計な装飾を排した空間だからこそ、2人の声、呼吸、視線の一つひとつが際立つ。濃密な空間で展開される2人ミュージカルは、観る側に高い集中力を要求するが、その分、作品世界へ深く没入できる、まさに贅沢な時間だった。

『最後の事件』は、シャーロック・ホームズという名作の裏側にある“創る者の苦悩”を真正面から描いた作品。2人の俳優の力量と、最小限の構成だからこそ生まれる緊張感が融合し、唯一無二の観劇体験を生み出していた。

この濃密な空気、2人の声の圧、そして舞台上で生まれる張り詰めた緊張は、劇場という空間だからこそ。さらに本作はキャストの組み合わせによって生まれる化学反応も大きな魅力の一つであり、ぜひ様々なペアで観劇し、それぞれに異なる対峙のドラマを味わってほしい。

文・撮影:THEATER GIRL編集部

2人芝居で繰り広げられる年代を超えた9通りの“ドイルとホームズ”。ミュージカル『最後の事件』開幕!

公演概要

ミュージカル『最後の事件』

東京公演:2026年2月7日(土)~3月8日(日) 銀座 博品館劇場
大阪公演:2026年3月13日(金)~3月16日(月) サンケイホールブリーゼ

スタッフ:
脚本・作詞・演出:ソン・ジェジュン
作曲:ホン・ジョンイ

翻訳・訳詞・演出補:福田響志
音楽監督:岩崎 廉
振付:松田尚子
美術:伊藤雅子
照明:杉田諒士
音響:佐藤日出夫
衣裳:小西 翔
ヘアメイク:水﨑優里
歌唱指導:吉田純也
アクション:冨田昌則
稽古ピアノ:treetop (栗山梢、豊住舞、久保奈津実 )
通訳:シンユ
演出助手:坂本聖子
舞台監督:仲里 良

キャスト:
アーサー・コナン・ドイル:加藤和樹、矢崎 広、髙橋 颯
シャーロック・ホームズ:渡辺大輔、太田基裕、糸川耀士郎

演奏:treetop (栗山梢、豊住舞、久保奈津実)

チケット価格:
全席指定 ¥11,000(税込)
※未就学児不可

一般チケット:発売中
問い合わせ先:
東京 チケットスペース 03-3234-9999 (10:00-15:00/休業日を除く)
大阪 ブリーゼチケットセンター 06-6341-8888(11:00~15:00)

公式HP: https://finalproblem.jp/
公式X:@finalproblemjp

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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