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ミュージカル『モダン・ミリー』開幕!「日頃の悩みにぽんと背中を押せるような力を届けたい」

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観客をハッピーな気持ちで満たしてくれる、ミュージカル『モダン・ミリー』が東京・シアタークリエにて2024年7月10日(水)に初日を迎えた。

日本ではコロナ禍による上演中止を経て2022年に初演を上演。モダンガールに憧れて田舎町から出てきたミリーの巻き起こす物語は、“最高にハッピーになれるミュージカル”として、コロナ禍でどこか沈みがちだったミュージカル界を明るく照らした。

この度、ファン待望の再演が決定。2024年版では、前回まさにハマり役だったミリー・ディルモント役を引き続き朝夏まなとが演じるほか、廣瀬友祐や一路真輝が続投。また新キャストとして田代万里生や夢咲ねね、大山真志、土居裕子らが名を連ね、物語に新風を吹き込む。

THEATER GIRLでは、初日を前に実施された囲み会見の様子をレポート。ハッピーオーラに包まれた会見の模様を、ゲネプロフォトレポートとともに楽しんでもらえたらと思う。

会見には、ミリー役の朝夏まなと、ジミー・スミス役の田代万里生、トレヴァー・グレイドン役の廣瀬友祐、ミス・ドロシー・ブラウン役の夢咲ねね、チン・ホー役の大山真志、マジー・ヴァン・ホスミア役の土居裕子、ミセス・ミアーズ役の一路真輝と、演出・翻訳の小林香が登壇した。

今回、ブロードウェイ版が時代に合わせて脚本を変更。日本で上演されるこの2024年版が世界初演になるという。

演出・翻訳を手がける小林香は、変更が加わったことで「どのようなお客様がご覧になっても等しく楽しめるようになった点が、大きく変わったところです。前回は、もともとの20年前のブロードウェイバージョンを、『人種に関わる表現はそれでいいのだろうか?』と、時代の変化にあわせて調整しましたが、2024年版はブロードウェイ側が今の時代にふさわしいものへ書き直してくれました。心配することなく気持ちよく楽しんでいただけると思います」と手応えを語る。

そんな小林の言葉を受け、初日を迎える今の心境を聞かれた朝夏は、「再演とはいえ、変更点もたくさんあって、新たに加わったキャストも含め皆さんと新しい作品を作り上げようとやってきました。稽古が楽しくてまだ実感はありませんが、今はとても楽しみです!」とひまわりのような笑顔を咲かせる。

今回の上演にあたっての変更で「全部変わりました」と言うのは、前回と同じくミセス・ミアーズ役を演じる一路真輝。「再演の初日を迎える前の気持ちではなく、新作を迎える気持ちというくらい心中は穏やかではありません」と、変更点を担う「責任重大な役」への緊張感を漂わせた。

対照的に「セリフなどはほぼ変わっていない」と言うのはグレイドン役の廣瀬。「前回、初日のOPナンバーのミリーが手拍子をするシーンで、お客様も拍手してくださった瞬間、すごく高揚しました」と前作の感動を感慨深げに語った。

今回、メインキャストが半数近く新キャストになっている点も見どころ。

「バリバリのブロードウェイミュージカルは実はまだ3本目」という土居は、世界的歌手のマジー・ヴァン・ホスミア役に挑む。「こんなすごい役で歌わせていただけて光栄です。心臓が飛び出るくらい緊張していますが、まーちゃん(朝夏)をはじめ皆さんが優しく温かく見守ってくれる中で稽古を進めることができましたので、初日が楽しみです。小林さんが一緒にやりたいと思う方、皆さんが素晴らしい心の持ち主の方なんだなと実感しています」とカンパニーの温かさに言及。

これには、同じくカンパニー初参加となるジミー役の田代も大きく頷く。「稽古場が穏やかで、多幸感に包まれていました」と、爽やかな笑顔で稽古を振り返った。ちなみに田代はミュージカル作品でシアタークリエに立つのが、実に11年ぶりとのこと。「11年」という言葉に、登壇したキャストや記者陣から思わずどよめきが上がった。

「すごく感慨深いです」と客席を眺める眼差しからは、本作へ掛ける思いも感じ取れた。「新しいけれどほどよいオールド感もあり、これぞ“ザ・東宝ミュージカル”だと思う」と意気込みを語った田代。田代が演じる新たなジミーとミリーとの化学反応を楽しみにしたい。

キュートな笑顔で、会見をより和やかな雰囲気へ誘ったミス・ドロシー・ブラウン役の夢咲ねねは、おすすめシーンを問われると「どの場面も大好きで、どこも見逃したくない、ずっとこの世界観にいたいと思うくらい好きなんですが、やっぱりプロローグです。見ているとなぜか涙が出てきちゃうんですよ」と、プロローグの素晴らしさを手振り身振りを添えて熱弁。

また、「ミリーとジミーさんの場面がキュンキュンしちゃう!」と、お気に入りシーンも明かした。次のシーンのために袖で控えている間、このシーンを観ていて思わずニヤけてしまうのだそう。「反対側(の袖)では、グレイドンさん(廣瀬)もニヤけながら2人を見守っていました(笑)。それくらい素敵な場面になっています!」と、大好きなシーンへの思いを熱く語る。

夢咲が挙げたプロローグとなるOPのシーンは、朝夏や廣瀬も好きなシーンとして挙げていた。廣瀬が「OPの中でミリーが衣装を変えてセンターから出てくるシーンがあるのですが、そこのまーちゃんの顔です」とコメントすると、すかさず朝夏が「そう言われるとやりづらくなっちゃう(笑)」と、息のあったやり取りで笑いを誘う。また、朝夏はOPでの新しくなったミリーの衣装にも言及。新たな装いで踊るミリーに、ぜひ注目してみてほしい。

舞台上にいるだけで汗だくだというのはチン・ホー役の大山真志。あまりの汗に、隣に立つ廣瀬が、度々汗だくの大山の顔を覗き込んでいた姿が印象的。大山は「ほぼ全編、広東語でしゃべっていてそこが大変ではあるんですが、楽しく作り上げることができました」とコメント。ミセス・ミアーズ、バン・フーとの3人で歌う新しいナンバーもあるとのことで、期待が膨らむ。

最後に、小林が「初演の初日でお客様がお腹の底から笑ってくださって、演劇をやっていて本当によかったと心の底から思いました。あれから2年、より腕を磨きまくってお客様を楽しませようという気持ち満タンで挑みます。ミュージカルのよさをきゅっと詰め込んだこの作品で、心軽やかに劇場をあとにしていただけたら」、朝夏が「ミリーはNYで色んな人に出会って成長していきますが、私自身も皆さんに出会って新たな気づきがあって新しいミリー像をつくってきました。舞台上でこの作品をもっともっと膨らませて、新『モダン・ミリー』を成長させていきたいと思っています。日頃の悩みにぽんと背中を押せるような力を届けたいと思いますので、よろしくお願いいたします」と笑顔で語り、会見を締めくくった。

ミュージカル『モダン・ミリー』は7月10日(水)から7月28日(日)までシアタークリエにて上演後、大阪・新歌舞伎座、愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館ビレッジホール、福岡・博多座を巡ったあと、8月24日(土)・25日(日)に昭和女子大学人見記念講堂にて東京凱旋公演が上演される。

文:双海しお
撮影:THEATER GIRL編集部

トレヴァー・グレイドン役 廣瀬友祐さんのインタビューはこちら

公演概要

ミュージカル『モダン・ミリー』

公演日程:
<東京>
2024 年 7 月 10 日(水)~28 日(日) シアタークリエ

<全国ツアー>
2024 年 8 月 3 日(土)~4 日(日) 大阪 新歌舞伎座
8 月 11 日(日) 愛知 Niterra 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
8 月 16 日(金)~18 日(日) 福岡 博多座
8 月 24 日(土)~25 日(日) 東京・凱旋公演 昭和女子大学人見記念講堂

出演:
朝夏まなと 田代万里生 廣瀬友祐 夢咲ねね 大山真志
土居裕子 一路真輝

入絵加奈子 安倍康律
砂塚健斗 高木裕和 常住富大 堀江慎也 村上貴亮
伊藤かの子 島田 彩 橋本由希子 湊 陽奈 吉田萌美 玲実くれあ

スタッフ
脚本:リチャード・モリス   ディック・スキャンラン
新音楽:ジニーン・テソーリ

新歌詞:ディック・スキャンラン
【広東語翻訳】ドゥラ・レオン(柯杜華)  スーザン・チェン
原作/ユニバーサル・ピクチャーズ同名映画脚本:リチャード・モリス

演出 / 翻訳 小林 香

公式ホームページ: https://www.tohostage.com/modern_millie/

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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