桐谷健太、高橋克典、佐々木希ら出演。『醉いどれ天使』製作発表記者会見レポート!
2021年9月に明治座、10月に新歌舞伎座にて上演される 舞台『醉いどれ天使』。
日本をはじめ世界中に大きな影響を与えた名匠・黒澤明と、その多くの作品で主演を務めた三船敏郎の二人が初めてタッグを組み、1948年に公開された映画「醉いどれ天使」。この秋、日本映画史上最強コンビの原点ともいえる作品が、満を持して舞台に蘇る。演出は、黒澤明同様海外での評価も高い三池崇史。脚本は演劇界のみならず映像作品でも活躍する蓬莱竜太が務める。
今回は、脚本の蓬莱竜太、演出の三池崇史、出演者の桐谷健太、高橋克典、佐々木希、田畑智子、篠田麻里子、髙嶋政宏が登壇した製作発表記者会見の様子をお届けする。
コメント
脚本・蓬莱竜太
今回、黒澤明監督の名作を舞台化するということでお話をいただきまして。演劇をやっている身としては、どのようにこの映像を演劇としてつくるかということをすごく意識して書きました。これが、演劇としての『醉いどれ天使』になるといいなと思っています。抗えない時代の流れの中で生きるしかないというところが、今のコロナの時代とすごくリンクするなと感じたので、そういうところにも注目していただきたいです。
演出・三池崇史
本業ではないので、思いっきりやっていこうと思っています。これだけすごいメンバーが集まっていて、もちろん皆さん人気と実力はあるのですが、役者という中でもそれぞれ生き方が全く違った人たちが明治座で交錯するというか。それは蓬莱さんの書いてくれた脚本に通じるものもあると思うので、ぜひ劇場でそれを目撃していただきたいと思っております。
桐谷健太
蓬莱さんの素晴らしい本と、鬼才と呼ばれる三池さんと個性豊かで魅力的なキャストの皆さんとやれることを本当に嬉しく感じます。このメンバーなら最高傑作になります。ぜひ見てください。
高橋克典
何度も若いときに観ていた黒澤作品の『醉いどれ天使』ですが、まさか志村喬さんの真田をやらせていただくことになるとは夢にも思いませんでした。憧れ以上の何もしなくても思い出されるセリフの一つひとつと、空気感や世界観があり、あそこに映っていなかったものがまだまだあると、蓬莱さんの脚本を読んだときにすごく感じたので今は楽しみです。以前、『サラリーマン金太郎』というテレビドラマの延長線の映画で三池さんとご一緒したのですが、不完全燃焼だったので、今回は三池ワールドに三池さんとこのメンバーと臨めることがものすごく楽しみです。それを明治座にのせるということで、どんな芝居になるのか楽しみしかありません。よろしくお願いします。
髙嶋政宏
僕がもっとも映画界で崇拝するお二人、黒澤監督と三船敏郎さん、このお二人のコンビが始まった記念すべき『醉いどれ天使』に出演できるというのが本当興奮ですし、僕、家でマネージャーから連絡がきたときに思わず「え? 嘘だろ」って叫んだぐらい嬉しかったですね。それから、ずっと三池監督の映画に出たかったんですが、その願いがまさか舞台で叶うとは思わなかったです。さっき本業ではないと仰っていたんですけど、僕、三池監督の舞台を観に行ってますから。本当に今、興奮のるつぼです。それと、僕が高校生のときにクラブやディスコに行くと、ベージュの皮の上下に包んだ当時からかっこいい高橋克典さんがいて、高校時代の縁を経てまた再び舞台で共演できる、これはもう最高ですね。自分自身も楽しみにしていますが、興奮を空回りさせないように一つひとつ積み重ねていきたいと思います。
佐々木希
ぎんという役は、ダンスが好きでダンサーに憧れて東京に来たのですが、戦争で足をちょっと悪くしてしまうんです。そんな中でもエネルギッシュに生きていく強い女性で、すごく素敵だなと思いました。そして、心も身体も限界寸前の松永に寄り添う役なので、真っ直ぐに松永を思いながらもたくましく生きていく女性を、頑張って一生懸命演じられたらなと思います。
田畑智子
今回この作品に出演させていただくにあたり楽しみがいっぱいあって、もちろん明治座という劇場に立たせていただくのも初めてですし、三池さんと蓬莱さんの演出と脚本も、映画の舞台化というのも初めてなので、作品の世界観をすごく楽しみたいです。私自身お芝居をするのが久々なので、皆様に一生懸命ついていって、生きることに貪欲な強い女性を演じられたらなと思います。
篠田麻里子
まずこのお話をいただいたときに、「本当に?」とすごく嬉しい気持ちでした。自分自身、舞台自体が久しぶりなので、できるかなという不安とドキドキでワクワクしています。私自身、この時代には生きていなかったのですが、戦後に生き抜く女性を一生懸命演じたいなと思っています。そしてコロナ禍での舞台なので、どうなるかわからないのですが、千穐楽まで無事に走り切りたいなと思っています。ぜひ皆さん観に来てください。
あらすじ
ある夜、ピストルの傷の手当てを受けに、闇市の顔役の松永(桐谷健太)が真田(高橋克典)の元へやってくる。
真田は闇市の界隈に住む人々を診る町医者で、酒が好きで口は悪いが、心根は優しく一流の腕の持ち主。顔色が悪く咳込む松永を、診療所で住み込みで働く美代(田畑智子)も心配する。一目見て肺病に侵されていると判断し真田は治療を勧めるが、松永は言うことを聞かずに診療所を飛び出し、居酒屋で働く同郷の幼馴染ぎん(佐々木希)の元を訪れ、闇市の様子を見回るのだった。
しかし、着々と病魔が松永を蝕み、ダンサーの奈々江(篠田麻里子)は彼から離れていく。一方、松永の身を案じるぎんは、心の内で松永への想いが膨らんでいく。
戦後の混乱の中、松永の采配によって落ち着きを保っていた闇市だったが、松永の兄貴分の岡田(髙嶋政宏)が出所し、闇の世界の力関係に変化が起きていくのであった・・・
公演概要
『醉いどれ天使』
原作:黒澤明 植草圭之助
脚本:蓬莱竜太
演出:三池崇史
出演:
桐谷健太 高橋克典 佐々木希 田畑智子 篠田麻里子 / 髙嶋政宏 他
【東京公演】
2021年9月3日(金)~20日(月祝)/明治座
料金(税込) S席14,000円 A席7,000円
【大阪公演】
2021年10月1日(金)~11日(月)/新歌舞伎座
料金(税込) S席14,000円 A席7,000円
公式サイト:www.yoidoretenshi.jp