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神宮寺勇太(King & Prince)、中山美穂ら出演。『葵上』『弱法師』 -「近代能楽集」より-ゲネプロ&取材会レポート!

REPORT

11月8日(月)より、神宮寺勇太(King & Prince)が単独初主演を務める『葵上』『弱法師』 -「近代能楽集」より-が東京グローブ座で開幕した。

三島由紀夫の代表作・全八編の短編戯曲からなる『近代能楽集』。その中から『源氏物語』を原典とした『葵上』と、二組の夫婦が青年の親権を争う様子を描いた『弱法師』の二編を上演する。

主演を務めるのは、舞台単独初主演、さらにストレートプレイ初挑戦となる神宮寺勇太。 『葵上』では美貌の青年・若林光役、『弱法師』では戦火で視力を失った二十歳の青年・俊徳役に挑む。共演は、本作が5年ぶりの舞台出演となる中山美穂。『葵上』では光のかつての恋人・六条康子役、『弱法師』では俊徳を救おうとする調停委員・桜間級子役を演じる。演出を務めたのは、翻訳劇、ミュージカル、オペラなど多方面にわたって作品を手がけてきた宮田慶子。きめ細やかな演出に今回も期待がかかる。

今回は、神宮寺勇太、中山美穂、演出の宮田慶子が登壇した公開ゲネプロおよび取材会のレポートをお届けする。

取材会レポート

――いよいよ初日を迎えますが、今の気持ちはいかがですか。

神宮寺:一つは、やっぱり楽しみにしています。僕自身のこういう姿を皆さんに観ていただく機会がなかなかないので、ぜひ足先から頭の上まで堪能していただければと思っております。

――神宮寺さんの姿に驚かれるファンの方も多いのではないでしょうか。

神宮寺:どうなんですかね? 僕も自分のことを鏡であまり見ていなくて、どんな動きをしているか想像がつかないです。

――初めての単独主演になりますね。とても難しい作品だと思いますが、作品の印象はいかがでしたか?

神宮寺:本当に皆さんにたくさんご迷惑をお掛けしてしまって。いろんな方に支えていただいて、やっと完成……完成ではないですけれども、皆さんに支えてもらいながら僕もレベルアップさせていただきました。一人では立ち向かえないくらいの難しい大きな壁という印象がありましたね。

――演出の宮田さんからはどんなアドバイスがありましたか?

神宮寺:本当にたくさんアドバイスをいただきました。『葵上』と『弱法師』のサブストーリーみたいなものを宮田さんと一緒に作らせていただいて、「ここはこういう感じのドラマがあるんじゃない?」と昨日もちょうど話していました。

――一番心に残っている言葉はありますか?

神宮寺:これ、絶対聞かれると思っていました(笑)。何個もあるのですが、本当に一つ心に残っている言葉がありまして。よく「役を纏う」と言うじゃないですか? 役を纏ってステージ出る、という言葉があると思うのですが、そうではなくて「役を食べちゃう」って言っていただいたのがとても印象に残っています。鎧うのではなく、自分の中に落とし込んで発する言葉なんだろうなと改めて感じました。「食べちゃう」という表現が新しくて、僕の中で特に印象に残っています。

――宮田さん今少し照れていましたけれども、宮田さんからその言葉が出たというのは、神宮寺さんに対してどんな印象があったからなのでしょうか?

宮田:とにかく吸収がよい方だなと。そして日々いろんなツッコミを入れてみても、ことごとく返ってくるので、次第に底なしのポテンシャルを持っている方だと感じました。いろんなことを投げて、投げて、投げてきました。

昨日も「作戦会議」と言って作戦を一緒に立てて行くのですが、難しい戯曲に対して非常に知的に論理的に分析をしつつ、いざ演じていくときには動物的な観点と言うんですかね? そういうものも全部使ってやってくれるので、本当に私は毎日楽しいです! 「日々アップデートしよう」とか、「毎日とにかく探して行こうね、更新して行こうね」と話しています。本当に掘れば掘るほどいろんなものが出てくる方です。

――最初にお会いした印象からガラッと変わりましたか?

宮田:そうですね。初対面でスタートさせていただきましたが、もう最初から素直にガーッと全身で来ていましたので、すごい集中力だなと思って。いろんな顔が隠れているんだろうなと、ちょっとやったらすぐ分かりました。それを一つ一つ引っ張りながら、そういう意味ではゆっくりとお稽古させていただきました。非常に彼も日々アップデートを重ねながら、時には寄り道も経験しながら、「この枝葉は違ったね」と戻る余裕もありながら、ここまで来たような気がします。

――アップデートし続ける日々の中には、苦労したり落ち込んだりすることもありましたか?

神宮寺:落ち込むはあまりなかったですね。言っていただけたほうがとても助かりますし、それを嘘で誤魔化されてしまったら自分が困ってしまうので。「ここはちょっと違うんじゃない?」と言っていただいたものを、落ち込むのではなく、いかにそれを取り入れられるか、バージョンを更新できるかを目標にやらせていただきました。

――まさに、役を食べてきたわけですね。

神宮寺:はい、食べさせていただきました!

宮田:神宮寺さん、食いしん坊なので(笑)。

神宮寺:あはは、すみません(笑)。いっぱい食べました。

次のページ:神宮寺さんと中山さんそれぞれの第一印象とは……?

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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