内野聖陽、岡本圭人ら出演。「M.バタフライ」開幕! コメントと舞台写真が到着
2022年6月24日(金)より東京・新国立劇場 小劇場にて「M.バタフライ」が開幕した。
あるフランス人外交官が国家機密情報漏洩という大罪を犯すほど愛に溺れた相手は、性別を偽った中国のスパイだった。本作は、この驚愕のニュースに触れた劇作家・デイヴィット・ヘンリー・ファンがその事実をヒントに、オペラ『蝶々夫人』を劇中に取り入れながら創り上げた戯曲。
ブロードウェイで上演されると、京劇のもつエキゾチシズムや興味深い登場人物たち、そして、重層的な戯曲の構成が絶賛され、1988年トニー賞最優秀演劇賞を受賞。世界30ヵ国以上で上演されてきた。日本では1990年に上演されて以来、この度、32年ぶりの上演となる。
本作の主人公、ルネ・ガリマールを演じるのは、徹底した役の掘り下げに裏付けされた演技力と圧倒的な存在感を放つ、内野聖陽。そして、毛沢東のスパイでありながら、京劇女優に身分を偽るソン・リリンは、岡本圭人が務める。その他、朝海ひかる、占部房子、藤谷理子、三上市朗、みのすけら実力派が揃った。
今回は、演出・日澤雄介、内野聖陽、岡本圭人のコメントと舞台写真をお届けする。
コメント
演出・日澤雄介
「M.バタフライ」を演出できること、とても光栄です。この作品は『蝶々夫人』を下敷きに、内野さん演じるルネ・ガリマールという何の変哲のない男が、葛藤を抱えながらソン・リリンに出会うことで、変化していく…。ルネの頭の中にお客様をどう連れていけるか、共有できるかを軸に演出しました。どういう結末を迎えるか、楽しみにしていただければと思います。
内野聖陽
数年前にプロデューサーからこの作品のお話をいただき、あまりにもよくできた戯曲で、ぜひ挑戦したいと思いました。翻訳の吉田美枝先生から編み出された日本語の美しさに、満場一致で気付かされました。30年前に翻訳されたものなので、言葉の言い回しなど、日本語にうるさい私を筆頭に…(笑) 訳を微調整しました。英語が堪能な圭人君からもアイデアをもらいながら、言葉に磨きをかけました。自信だけでなく不安にも満ちていますが、作品の素晴らしさや、ガリマールの脳内で起こる“脳内劇場”を楽しんでもらいたいです。この壮大な作品を小さな劇場でできる喜びを噛みしめながら、日々演じたいと思います。どうぞ温かい目で見ていただければと思います。
岡本圭人
僕にとって本当に挑戦的な役で、やることがとてもいっぱいでした。セリフの言い方を内野さんから指導いただいたり、所作・京劇・メイクさん・衣装さん・スタッフの皆様…たくさんの方々に支えていただいて、ソン・リリンを演じることができます。舞台はお客様がいて完成するので、これからたくさんのお客様に観ていただいて、どのように完成するのかとても楽しみです。一生懸命ソン・リリンを演じますので、楽しみにしていてください。
舞台写真
あらすじ
中国、北京に駐在経験のあるフランス人外交官ルネ・ガリマールは、国家機密情報漏洩により投獄されている。なぜ彼は、そんな大罪を犯すに至ったのか。オペラ『蝶々夫人』と対比させながら、彼が自らの物語として、その「正しさ」を説いていくうちに、ことの全貌が見えてくる。
時は1960 年代、文化大革命前夜の中国・北京。駐在フランス人外交官のルネ・ガリマールは、社交の場でオペラ『蝶々夫人』を披露した京劇のスター女優ソン・リリンに出会う。「東洋人らしい」慎み深さと奥ゆかしい色香を湛えたソンに、瞬く間に魅了され恋に堕ちていくルネ。やがて男女の仲になり人目を忍びつつも20 年に渡り関係が続くが……
その実、ソンは毛沢東のスパイであり、男だった―――。
公演概要
M.バタフライ
M. BUTTERFLY” By David Henry Hwang
出演:内野聖陽 岡本圭人 朝海ひかる 占部房子 藤谷理子 三上市朗 みのすけ
原作:デイヴィット・ヘンリー・ファン
翻訳:吉田美枝
演出:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)
美術:山本貴愛 衣裳:前田文子 照明:松本大介 音響:角張正雄 ヘアメイク:宮内宏明
京劇指導:張 春祥 所作指導:飛鳥左近 演出助手:長町多寿子 舞台監督:藤崎 遊
■東京公演
2022年6月24日(金)~7月10日(日)
新国立劇場 小劇場
■大阪公演
2022年7月13日(水)~7月15日(金)
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
■福岡公演
2022年7月23日(土)、24日(日)
キャナルシティ劇場
■愛知公演
2022年7月30日(土)、31日(日)
ウインクあいち 大ホール
公式サイト: www.umegei.com/m-butterfly/
企画・制作: 梅田芸術劇場