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梅津瑞樹インタビュー『バックステージ・オン・ファイア』「その人の生活を支える何かになれたら」(後編)

INTERVIEW

2022年12月25日(日)にライブストリーミング演劇「バックステージ・オン・ファイア」が配信されます。

本作の舞台は、とある地方都市の市民ホールにて開催される市民文化祭の舞台の裏側。バックステージを駆け回る主人公をカメラが追い掛ける全編ワンカットで展開する、リアルタイム配信新感覚のドラマ演劇です。石川県のこまつ芸術劇場うらら 大ホールからライブ配信されます。主演を務めるのは、数々の舞台に出演する梅津瑞樹さん、演出を、川本 成さんが務めます。

THEATER GIRLは、主人公の新井拓海を演じる梅津瑞樹さんにインタビュー。後編では、学校行事での思い出や今年を振り返った心境や2023年の抱負など、たっぷりとお話をうかがいました。

インタビュー前編はこちら

梅津さんの学校行事での思い出とは!?

――本作では、市民文化祭当日の舞台裏が描かれていますが、学校行事での思い出深い出来事はありますか?

僕、中高は男子校で演劇部だったんですよ。だから女の子と出会うチャンスが文化祭しかなくて。でも僕ら演劇部は、基本的に学校の1番上にある小講堂で演劇をやっていたので、特に開放感もなかったんです。

ただ、割とフリーな部活に入っている子たちは、普段は学ランのボタンを1つしか開けていないのに、その日は3つくらい開けて、廊下の角に立ってチュロスを食べながら近所の女子高の子たちが来るのを物色していて。それを見て「あいつらやってんな」みたいなことを言いながら、文化祭に参加してました(笑)。

だけど、僕らのしょうもない演劇を観に来てくれた女の子たちの中に数人、楽屋に「メアドを教えてくれませんか」なんて言ってくるような子たちがいたので、僕らは表面上は「なんでもないよ」という面をしながらも、ちょっとそわそわして待ってました。当時はガラケーだったので赤外線で交換したりして、その距離感もちょっとドキドキでしたね(笑)。

――梅津さんも内心そわそわされていたんですね。

僕は別に楽しみでもなかったですけどね。嘘です(笑)、ちょっと楽しみにしてました(笑)。

――本作は市民文化祭が舞台ということですが、梅津さんが自分が主催するとしたら、どんなイベントをやってみたいですか?

僕、未だにタイミングを逃し続けていて、個人のイベントができていないんです。人のイベントには、メッセージを送ったりゲストに呼んでもらったりしているんですけど。マネージャーともやりたいねと話はしているんですけど、もし自分のイベントができたら一人芝居というか、コント的なものがしたいですね。どうせなら自分の作品を発表する機会にしたいなと思っています。

あの感じはまさしく「ショー・マスト・ゴー・オン」

――本作は、バックステージを駆け回る主人公をカメラが追い掛ける、まさに「ショー・マスト・ゴー・オン」という内容になってますが、梅津さんが「ショー・マスト・ゴー・オン」と感じる瞬間はどんなときでしょうか。

多々ありますけど、演劇で予定してない何かが起きることってちょくちょくあるんですよ。座組のみんなが「起きた」ということを共有して、何事もなかったかのようにみんなで軌道修正していくあの感じはまさしく「ショー・マスト・ゴー・オン」というか。何か起きても一丸となって、作品を成立させようとするムーブメントみたいなものが湧き上がるのは、すごく楽しいですね。

ただ、生配信で話自体が破綻するくらいの何かが起きたとしても、それを演じている役者がいるという入れ子構造にしたものを提示すれば、全部成立するなと思うんです。ミスっても、「ちょっと1回ストップ!」みたいなことを言って、「ちょっと水!」みたいな。横柄な役者がそれを演じている体にすれば全部成立するなって。そういう逃げ方はできるなと、今回台本を読んだ時に思いました(笑)。

――本作の配信日は12月25日ですが、クリスマスの思い出深い出来事はありますか?

この歳になると、ことさら何をするという訳でもないんですよね。やっぱり仕事をしていることが多いですし、去年は舞台『あいつが上手で下手が僕で』という舞台で、芸人として板の上で奇行に走っていました(笑)。

サンタの帽子を被って、「みんな良いクリスマスを!」みたいな愛らしさが僕の中に欠片でも残っていればよかったんですけど(笑)。もはやそんなものは微塵もないので、思い思いに楽しんでもらえればいいんじゃないかと思います。

だって、今回の作品もクリスマス色はほぼないですからね(笑)。最後に雪が降るか降らないかによって、クリスマスだったことを思い出すくらいなので。でも、クリスマスを彩る何かになれたらいいなと思います。

その人の生活を支える何かになれたら

――まもなく2022年も終わりますが、改めて今年はどんな1年でしたか?

今年もあっという間に終わってしまったなと。毎年言っているんですけど、まだ5、6月な気分なんですよね。まだあと半年くらいあるかと思いきや、もう大詰めというか。 来年もなんだかんだスケジュールが見えているので、多分この時期はめちゃくちゃ辛い思いをしているんだろうなっていうのがわかるんですけど(苦笑)。ただ、去年も辛いと想像していたことが、喉元過ぎればケロッとしているので、来年もそうなるのかなと思います。

――やはり役者をやられていると、一年があっという間に感じるのでしょうか?

そうですね。だから多分皆さんより年を取るのが2分の1くらいで済んでいるというか。僕らは40歳くらいになってようやく成人したくらいの精神年齢なのかもしれません。冗談ですけどね(笑)。

――来年もお忙しい一年になるかと思いますが、2023年の抱負をうかがえますでしょうか。

僕自身も毎年、すごく忙しくなるなという心構えをして年始から動く訳なんですけど。スケジュールに振り落とされないようにしなきゃとは思っていて。忙しいからといって、一つ一つがおざなりになってしまうのはすごく嫌なので。 だから、そうならないように自分も気をつけなきゃいけないなと思っています。

ただ、僕が立て続けに仕事をするということは、それを見てくれる方も同時にいる訳で。僕が出ているから見たいと思ってくれる方も、同時に忙しくなると思うんですよ。なので、そこは無理をしないでほしいというか。自分の生活あっての演劇だと思うので、本末転倒にならないようにしてほしいとは思います。逆に僕らが、その人の生活を支える何かになれたらいいなと思うので、来年もその時その時の助けになれたらなと。

――では、最後に改めて配信を楽しみにされている方にメッセージをお願いします。

クリスマスなのに一体全体何をしているんだと、冗談ですけど(笑)。クリスマスにも関わらず、こうしてお時間を割いていただいて、貴重なクリスマスを僕ら座組一同と一緒に過ごしてくださる方には、本当に頭が上がらないです。せっかく時間を割いてくださるからには、いい年末の思い出にしたいなと思います。これが終わった後は、来たる新年に向けて心構えをするだけなので、2022年の締めくくりとして、良いものにできたらいいなと思います。

なので、皆さんは雪が降ることだけを願っていただければ(笑)。お願いすることはそれだけですね。雪が降ることだけを願っていただいて、あとはモニターの前で、温かいお茶やお菓子などを用意して楽しんでいただければと思います。

取材・文:THEATER GIRL編集部
Photo:梁瀬玉実

インタビュー前編はこちら

公演概要

ライブストリーミング演劇「バックステージ・オン・ファイア」

出演:梅津瑞樹 ほか

上演日程 : 2022年12月25日(日)11:50/16:50 2回配信予定
会場 : こまつ芸術劇場うらら 大ホールからライブ配信

公式サイト:https://backstageonfire.jp/
公式ツイッター:@backstageonfire

■チケット
12月1日(木) 10:00からイープラス「Streaming+」にて配信販売

■公演日程
2022年12月25日(日) 11:50 / 16:50(開場は開演の20分前)
アーカイブ期間:1月7日(土) 23:59まで

■販売期間
2022年12月1日(木) 10:00 ~ 2023年1月7日(土) 21:00
※配信終了日1日前の2023年1月6日(金)22時からはクレジットカード決済のみでの販売となります。

■配信チケット料金
※ご利用にはイープラスへの会員登録が必要となります。(入会金・年会費は必要ありません)
【一般販売】¥4,500(税込)
https://eplus.jp/livestreaming_engeki_backstageonfire/

【特典付きファンクラブ会員窓口】¥4,500(税込)
https://eplus.jp/livestreaming_engeki_backstageonfire/umetsu/
※申し込み時、梅津瑞樹ファンクラブ「梅津の潜む穴」会員番号(ニコニコID)の入力が必要になります。
特典①:購入者全員 小冊子「バックステージオンファイアの舞台裏(仮)」(後日郵送いたします)
特典②:購入者抽選「梅津くん使用小道具プレゼント」(当選者の発表は商品の発送をもって代えさせていただきます)

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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