福士誠治インタビュー 舞台『Oslo(オスロ)』「会話劇に重点を置いて演じられることがとても楽しみ」
2月6日(土)から東京公演を皮切りに、舞台「Oslo(オスロ)」が上演されます。本作は、2017年トニー賞 演劇作品賞をはじめ、オビー賞、ドラマ・デスク賞など数々の演劇賞を総なめにし、アメリカ演劇界を席巻した話題作で、この度、坂本昌行さんを主演に迎え、日本で初上演されます。
今回お話をうかがったのは、劇団☆新感線『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』やミュージカル 「スリル・ミー」など、ストレートからミュージカルまで幅広い舞台に出演するほか、数々のテレビドラマや映画でも活躍をしている「福士誠治(ふくし・せいじ)」さん。ご自身の役柄の見どころや共演者の方の印象、自粛期間を経ての考え方の変化など、たっぷり語っていただきました。
会話劇の中でちょっと特質的な瞬間を出せたら
――まずは、舞台「Oslo(オスロ)」への出演が決まったときのお気持ちをうかがえますでしょうか。
今までも、コメディやアクションなど派手な作品にも出演させていただいたのですが、今作への出演が決まったときは、社会派といいますか、重厚な作品という印象で、より、気を引き締めていかないといけないなと思いました。
――本作では、外務省事務局長のウリ・サヴィール役を演じられますが、ご自身の役柄の見どころについて聞かせていただけますか。
僕の役はわりと後半に出てくる役どころなので、それまでの空気みたいなものを変えられたらと思っています。僕が登場したことで、空気が変わったというところを面白く見せていければと。舞台上で織りなす会話劇の中で、ちょっと特質的な瞬間が出せればいいなと思います。
――本作は史実をもとに描かれた重厚な人間ドラマとなっています。福士さんは、ストレートプレイからミュージカルまで幅広い作品に出演されていますが、題材によって役作りの仕方が変わったりはしますか?
作品によって、変わる部分はあると思います。ミュージカルをやっているときは、稽古に入る前に楽曲を覚えていく作業がとても大事ですし、歌を覚える作業でセリフが入ることもあります。そのシーンの楽曲を聴くことで自分の役が自然と構築されていくので。
ストレートプレイの場合は、稽古場での演出家さんとのセッションがとても大事だなと思います。もちろん、自分からプレゼンや吐き出す作業もしつつ、演出家さんが全体を見ているので、「違う」と言われたら修正していく必要はあります。たとえば、物静かな役だと自分で勝手に決めつけてしまうと、稽古中に叫んでくれと言われたとしても「そういうキャラじゃないんで」と、固執してしまったりもするので良くないと思いますね。
――ストレートプレイの場合は、演出家さんと現場でディスカッションされることを大事にされているんですね。
そうですね。でも、半分くらいは自分の感性という部分もあるので、それをプレゼンすることがいいかなと思います。たとえば10人くらい役者がいて、明るいキャラクターをつくってくださいと言われたとしても、誰一人同じ人はいないと思う。役作りの上で、今までの自分の感性は絶対に捨てられないので、意見はどんどん言っていけたらと思います。