渡辺翔太（Snow Man）主演、チャンプ役森本慎太郎（SixTONES）。『DREAM BOYS』製作発表レポート！

2024.08.01

REPORT

２０２４年１０月９日(水)より帝国劇場にて上演される『DREAM BOYS』。

２００４年１月の滝沢秀明主演による初演以来、若々しく、パフォーマンス力を備えた二十代のタレントによって、大切に演じ継がれてきた『DREAM BOYS』。

１８年間の長きにわたり、亀梨和也（２００４～２０１２年主演）、玉森裕太（２０１３～２０１８年主演）、岸優太（２０１９～２０２１年１月主演）、菊池風磨（２０２１年～２０２２年主演）らを中心に、毎年様々な組み合わせで演じられてきた。

２０１９年の公演から、演出に堂本光一が関わり、作品を磨き上げてきた。現・帝国劇場最後の公演となる本公演は、前作に続き、主演に Snow Man 渡辺翔太、チャンプに SixTONES 森本慎太郎が続投となった。更に今作は総勢２０名の少年忍者が出演決定。少年忍者のうち９名が初参加となる。

初演以来２０周年にあたる本作で、公演回数は７５０回を超える見込み。２０２５年２月に建て替えのため一時休館を控える現・帝国劇場最後の『DREAM BOYS』となる。

今回は、渡辺翔太(Snow Man)、森本慎太郎(SixTONES)、紫吹淳、鳳蘭が登壇した製作会見の様子をお届けする。

まずは、公演に向けてそれぞれから挨拶が述べられた。

渡辺は「帝国劇場では最後の『DREAM BOYS』ということで、その中で僕らを選んでいただけたことを本当に光栄に思っています。最後まで悔いのないように全力で駆け抜けていけたらと思っていますので、皆さんぜひ応援のほどよろしくお願いいたします」と

森本は「現帝国劇場最後の『DREAM BOYS』ということで、また今年もやらせていただきます。去年も自分たちらしくできたと思うので、今年も肩に力を入れず、ラストだからと言って変なことはせず、光一くん演出の良い『DREAM BOYS』をお届けできるように頑張りますので、皆様よろしくお願いします」と

紫吹は「帝国劇場が一度歴史を閉じるという節目の大切な時に出演させていただけることをとても名誉に、誇りに思っております。今年も素敵なマリアができますように、心を込めて演じたいと思いますので、よろしくお願いいたします」と

鳳は「宝塚を退団した時に、もう日本ではレビューができないと思っていました。ところが、この『DREAM BOYS』に出会って、私の大好きなミュージカル、レビュー、歌、ダンス、全てが詰まっているこの『DREAM BOYS』に出演できたこと、本当に幸せだと思っています」とそれぞれ出演への思いが語られた。

その後、現在、『Endless SHOCK』の大阪公演に出演中の演出・堂本光一よりサプライズのVTRが流れる場面も。

堂本は「また渡辺翔太と森本慎太郎出演の『DREAM BOYS』が上演されることを嬉しく思っております。元々翔太はあまり乗り気じゃなかったのですが、でも、翔太のその謙虚さが逆に良かったのではないかと。自分なんかに務まるんだろうかという思いが熱いものとなってお客さんに届いていたんじゃないかなと思います。

慎太郎は勝手な解釈ですけど、翔太よりもある意味器用なところがあるのかなと僕は感じていまして。その慎太郎の、何か悲しみを背負っている感じだったり、実は心優しい部分だったりをチャンプとして上手く表現してくれたなと感じています。

今年もまた演出をやらせていただきますが、僕も10月に『Endless SHOCK』の博多公演があって、9月も大阪公演があるので、そこはリモートで稽古をさせてもらって、本番もビデオで見させてもらって、修正ポイントがあったらもちろん言わせてもらおうと思っています。

ただ、やっぱり2年目ということもあるので、まずは2人が引っ張っていってほしいなと。新たな役を演じる子たちもいると思いますので、2人も内容に関わっていって、みんなで一緒に作り上げていってくれたらいいなと思います」と2人に向けてメッセージが語られた。

そして、渡辺からの『暖簾を作って欲しい』という要望については、「早よ言ってくれって（笑）。暖簾って作るのに半年くらいかかったりするんですよ。今制作に入っていますが、丁寧に作ってくださるので、けっこう時間がかかるんです。もちろん慎太郎にも作っていますよ。もしかしたら間に合わないかもしれないですが、2人とも『DREAM BOYS』以外にもこれから舞台に立つこともあると思うので、そういった時に使ってくれたらいいなと思います」と、

そして森本からの『食事に連れて行ってください』というお願いについては、『去年から何回も行こうねと話していて、結局まだ実現に至っていないんです。とにかく2人が忙しいので。言ってくれればぜひ行きたいと思うので、今年中にはできたらいいですね」とそれぞれにコメントが届けられた。

堂本からのVTRを見て渡辺は、「めちゃくちゃ嬉しいですし、すごく素敵な言葉をたくさんいただいたんですけど……一つ、VTR長くないですか（笑）。暖簾、ぜひ間に合ってほしいですね。でもその気持ちが本当に嬉しいです」と

森本は「暖簾のこともご飯のこともすごく嬉しいんですけど、それより『光一くん顔かっこよすぎね？』と思って。『堂本光一ってかっこいい！』と思いながらVTRを見ていたら5分間あっという間でした」とそれぞれ堂本のサプライズVTRに感激した様子を見せた。

その後は、記者から質問が受け付けられ、来年建て替えのため、一時クローズする帝国劇場だが、帝劇での特別な思い出・最高にエモーショナルだった瞬間、建て替えとなる今の帝国劇場の中で持って帰りたいものは何かという問いに。

渡辺は「それこそ僕と慎太郎は、以前、鳳さんと紫吹さんも出演されている年に、メインの先輩たちの後ろでサポートとして出演していました。今、舞台の最前線に立っているこの未来は想像してなかったのでエモーショナルというか、帝国劇場が自分のタレント人生を少し感じられる場所でもあるのかなと思いました。

持って帰りたいものは帝国劇場のビルに大浴場がありまして、その大浴場でよく同期や先輩たちと一緒にお風呂に入りながら、その日の公演のダメ出しや青春トークをした思い出があるので、その思い出を持って帰れたらいいなと思います」と

森本は「エモーショナルだった瞬間は、僕が『DREAM BOYS』に初めて出た時のプロデューサーさんに今回久しぶりにお会いした時に、お互い年をとったんだなと思ってエモさを感じました。持ち帰りたいと思うのは、帝劇の畳ですね。割と年季の入った畳があったりするので、僕もよくそこで寝ますし一畳いただけたらなと思います」と

紫吹は「デビューする前のまだ小さい頃に（渡辺翔太）と稽古場がよく隣になっていたんです。すごく覚えているのが、チラシを見てケーキが食べたいと言っていて、そしたら鳳さんが私に『この人に買ってもらいなさい』って（笑）。それをすごく覚えてます。持って帰りたいものは、やっぱりお稽古場の一部を少しいただきたいですね」と

鳳は「帝国劇場は、舞台を目指している俳優にとって、一生に一度出演したいと願っている日本一の劇場です。早く生まれ変わって、またたくさんの人に感動や幸せを与えてほしいなと思っています。持って帰りたいものは、客席の座席の番号をいただきたいです」とそれぞれ個性あふれる回答が飛び出した。

その後、行われた囲み取材では、今回この顔ぶれで再演することになった時の気持ちは？　という質問が。

渡辺は「先ほど光一くんがVTRで『最初、渡辺は乗り気じゃなかった』と。余計なことを言ってくれたなと思っていたのですが（苦笑）、僕なんか……と、ちょっと謙遜していた部分もありました。でもそんな中、今ここにいる皆さんと、そして光一くんの演出もあり、1ヶ月を終えた後、すごく達成感と『楽しかったな、またやってみたいな』と、プラスの気持ちに変わったことがすごく大きな変化だと思いました。

現帝国劇場が一時クローズするお話を伺って、お話が来た時は、『僕にやらせていただけるのであれば、ぜひよろしくお願いします』と、その時は迷いはあまりなく、すぐにお返事させていただきました。

もう立候補したいくらいの気持ちだったかという問いには「立候補したいくらいですね。やっぱり『DREAM BOYS』はすごく長い歴史があるので。帝国劇場が一度クローズするなら『DREAM BOYS』に一番ゆかりのある方がやるのではと、勝手な考察を自分の中でしていて。例えばドリボだったらやっぱり亀梨くんや玉森くんのイメージがあるなと。いろんな先輩が浮かび上がってきた中で、もしも自分に声がかかったらやりたいという強い意思もあったので、本当にありがたい機会だなと思います」と本作にかける思いを改めて語った。

森本からは、本作の二度目のオファーが来たときに「ノーを出しました」と衝撃の発言が。

それはどういう気持ちからかという問いには、「去年出演して楽しかったのですが、自分の中で納得がいかないところがたくさんあって、そのままステージに立つのはお客さんに失礼なのではという思いがありました。僕じゃない人の方がいいお芝居ができたり届けられるものがたくさんあるのではと思ったので」と心境を述べた。

どんなところが納得いかなかったのかとという問いには、「やっぱり演技が（映像とは）全く違うからこそ、1からやらないといけなくて。そのできなければいけないことが、チャンプ役としてできていないのではと自分の中で感じていました。

先程、VTRで堂本が演技を絶賛していたことに触れると、「嬉しいですよね。だから、自分の中で評価をつけない、手応えを感じないというのは、そういったところに繋がっていて。周りの方がいいと言ってくれるのであれば、いいのかと思えるのですが、自分の中で納得がいかなかったので。今回またやってみて自分の中でどうなるのかは、楽しみの一つでもあります」と正直な気持ちを吐露した。

今回、出演を決めるにあたって一番背中を押してくれたものは何かという問いに森本は、「2つあるんですが、一つは翔太に電話して、『俺ちょっと断るわ』って話をしたんですよ』そしたら『いや、慎太郎とやったのがすごく楽しかったし、慎太郎とだからやりたいと思える』と言ってくれたというのがまず一つですね。

もう一つは、グループのメンバーが『翔太と慎太郎のドリボを観て、もう一回観たいと思うよ』と言ってくれたんです。メンバーがそう言ってくれるってことは、去年観に来てくださった方もそう思ってくださっているんじゃないかと思えて。なので、翔太とメンバーに背中をされたっていう感じですね。

言葉をかけてくれたメンバーについては「みんな楽屋にいましたね。でも、今の言葉を言ったのは北斗だったかな。いや、北斗とジェシーときょもと髙地と樹ですね」

と渡辺とSixTONESのメンバー全員からの後押しがあったことが語られた。

そんな森本の気持ちについて渡辺は、「ある意味自分にストイックというか、多分自分のやり方に納得がいかないから故の決断だったとは思うんです。でも僕は本当に慎太郎が良かったので、だから電話でめちゃくちゃ口説きました。というかプロセスを全部喋るので、ちょっと生々しすぎてヒヤヒヤしました（笑）」と語り、

電話でどうやって口説いたのかという問いに渡辺は「もう、『お前じゃなきゃできない、頼む』って。慎太郎のそういう気持ちもわかっていたのですが、でも自分はやると決めていたので。他にこの『STARTO ENTERTAINMENT』のタレントの中でチャンプに合う人はいるかなという想像もしましたし。でも、全く慎太郎以外出てこなかったし、やっぱり慎太郎とやっていて楽しかったのが一番大きかったので、電話で『俺は本当に慎太郎とやりたいから』と話しました。だから、本当にありがとうっていう気持ちで、友情が垣間見えるっていう」

とリアルな『DREAM BOYS』を感じさせるエピソードが飛び出した。

最後に、渡辺と森本から開幕に向けた意気込みが語られた。

森本は「帝国劇場一時クローズ前の最後の『DREAM BOYS』なので、僕たちらしく演じて、いい締めくくりに繋がったらいいなと思います。観に来てくださる皆さんは、『DREAM BOYS』以外にも、帝国劇場という劇場の素晴らしさも見ていただければと思うので、今回は劇場と舞台を楽しんでいただきたいなと思います」と

渡辺は「慎太郎も言っていましたが、帝国劇場が一旦クローズされるというタイミングで、選んでいただいたことを、いい意味でプレッシャーにして素晴らしい公演にできたらいいなと思っています。現時点での最後の『DREAM BOYS』をこの二人に任せてよかったなと、皆さんに思ってもらえるように精進して本番まで稽古したいなと思います。『DREAM BOYS』自体、帝国劇場でやっていたものなので、今後は正直どうなるかわからないと思うので、最後のつもりで背筋を伸ばして頑張りたいと思います」とそれぞれ抱負が語られ、製作発表は終了した。

文：THEATER GIRL編集部
撮影：くさかべまき