小瀧望主演。ミュージカル『DEATH TAKES A HOLIDAY』開幕!「細部まで観て全身で楽しんでいただけたら」
2024年9月28日(土)より東急シアターオーブにて、11月5日(火)より梅田芸術劇場にて、ミュージカル『DEATH TAKES A HOLIDAY』が上演される。
1929年に英語で戯曲化された『DEATH TAKES A HOLIDAY』はその後映画化され、1998年にはブラッド・ピット主演で『ミート・ジョー・ブラック(邦題:ジョー・ブラックをよろしく)』としてリメイクされた。
主演の死神/サーキ役は、「WEST.」のメンバーとして活躍するのみならず、2021 年には舞台『エレファント・マン』での演技が評価され、第 28 回読売演劇⼤賞の杉村春⼦賞を受賞した⼩瀧望。
ヒロインのグラツィア役には、ドラマ、CM など多くの映像作品に出演しつつも、近年ではコンスタントに舞台出演を果たし、活躍の場を広げている⼭下リオと、宝塚歌劇団⽉組トップ娘役として活躍後、⼤学院に進学、退団後初の舞台出演となる美園さくらが W キャストで演じる。
さらに、エリック役には東 啓介、コラード役に内藤⼤希、アリス役に皆本⿇帆、デイジー役に斎藤瑠希、ヴィットリオ役に宮川 浩、ステファニー役に⽉影 瞳、ダリオ役に⽥⼭涼成、エヴァンジェリーナ役に⽊野 花と、実⼒派の俳優が名を連ねた。
演出は、宝塚歌劇団での活躍のみならず、劇団外ではミュージカル『ドン・ジュアン』(2019,2021)で好評を博した気鋭の演出家、⽣⽥⼤和(宝塚歌劇団)が宝塚版に引き続き務める。
今回は、小瀧望、山下リオ、美園さくら、潤色・演出:生田大和(宝塚歌劇団)が登壇した囲み取材の様子とゲネプロの舞台写真をお届けする。
初日を迎えるにあたり今の気持ちについて、主演の小瀧は「さまざまなものが凝縮されてるミュージカルなので、過去一でいっぱいいっぱいです。 ファンタジーなんですが、非常に魅力がたくさん詰め込まれているミュージカルだと思います。役もそうですが、この作品を最後まで走り切るのはすごく大変だなという印象です。でも、すごい達成感と得るものがあると確信しているので、 最後までこのチームで頑張って走り抜きたいと、改めて強く思います」と本作への決意を新たにした。
ヒロインのグラツィア役をWキャストで演じる山下は「私自身もミュージカルが10年ぶりなので、本当にいっぱいいっぱいで。さっき小瀧さんもおっしゃっていましたが、本作の楽曲は本当に難しいんです。 だからこそ美しい旋律であり、この物語にぴったりだと思うのですが。私は映像の人間だったりするので、今後もっと音楽と仲良くなって、この役をこのチームで、音楽も含めて楽しく駆け抜けられたらいいなと思います」と意気込んだ。
同じくグラツィア役をWキャストで演じる美園は「私にとっても宝塚歌劇団を退団してから3年ぶりの舞台ということで、お稽古が始まる前からすごく緊張していたのですが、未だにその緊張感が少しあります。 自分自身に対する不安も漠然とありつつ、でもいつも小瀧さんがドンと構えて受け止めてくださるので、安心感をとても感じさせていただいております」と座長の小瀧への信頼感も見せた。
今回主演を務める小瀧の印象について、潤色・演出の生田は「 第一印象が「ザ・ビューティフル・ゲーム」というミュージカルを拝見したときで、その時から舞台映えする体格の良さを持っていながら、演技がすごく繊細な人だなと感じていました。同時に、僕がその時から今もずっと変わらず一番魅力的だと思っているのが、声とその深さと、役作りの深さ、そして客観性を持っているところも、真ん中に立つ人向きの素質を備えている人だなと。また、彼が持っている客観的に作品全体を俯瞰で捉える力に随分助けていただきながら、一緒にサーキ役を作れる日々を楽しく過ごさせていただいています」と小瀧の魅力を存分に語った。
舞台への出演について、自身にとってどんな意味があるのか? という問いに小瀧は「僕はライブというものが一番好きだと思っているのですが、それがグループでのライブでもあれば、こういった舞台も一応ナマなので。そうやって実際に目の前で表現したり伝えたりすることが好きなんです。このお話をいただいた時は、スケジュールが厳しいこともわかっていましたが、ミュージカルや舞台というものがどうしても好きなので迷わず出演を決めましたし、今もやれてよかったなと思います」と舞台への熱い気持ちを語った。
今回、10年ぶりのミュージカル出演となる山下は、久々の歌唱について「私も姉がミュージカル女優ということもあって10代の頃からすごく憧れを持っていたんです。そして10年前に、オーディションで役を勝ち取って舞台に立たせていただいたんですが、当時は頑張っていると感じていたけど、今の自分が見たら本当に頑張っていたのかなと、こうやってみると反省がすごく多くて。それ以来ご縁もなかったので、やっぱり自分には向いていないのかなと思っていた時に、こうしてまたお話をいただけたので、 また新人になったつもりで、一からいろいろと教えていただきました」と謙虚に語った。
宝塚歌劇団を退団してから大学院に通っていたという美園。久々の舞台出演で感じたことについて「私の舞台経験としては宝塚歌劇団が全てでしたので、生身の男性や女性の方、様々なバックボーンを持っていらっしゃる方々と混ざり合って演技をする経験ができたことが、これからの人生の大きな糧になったなと思っております。 そして、山下リオさんと日々いろいろなことを話し合いながら、一つの役を深めていくという、このWキャストという経験も私にとってすごく大きなことでした」と退団後初の舞台出演についての思いを述べた。
今回、見どころの一つとなるタップダンスへの挑戦について小瀧は「タップは、まず宝塚版をDVDで観させていただきました。でも、タップ稽古の初日にその難しさに絶望しました。見ているときは、できそうかなと思うんですよ。でもやってみると本当に絶望して。タップシューズを履いたのは、初めてに近い、ほぼ1からのスタートだったので、先生や一緒にタップをやる皆本さんにも助けていただいて。本当に、心が折れそうだったんですけど、楽しく頑張れたなと思います。ただ、最後にちょっとだけ僕のソロがあるんですけど、あれ、最初はもっと簡単だったんですよ。 そしたら生田さんがもっと難しくしてくれって(笑)」と、タップ稽古でのエピソードが語られた。
生田からは「想像以上に日々のんちゃんのタップがスキルアップしてるから、じゃあもっとできるって、最後のソロをもっと難しくしてみようということになりました(笑)」という裏話が飛び出した。見どころの一つとなるタップシーンはぜひ、劇場でチェックしてみてほしい。
最後に小瀧から、本作を楽しみにしている方々へ「いよいよ明日からミュージカル『DEATH TAKES A HOLIDAY』が始まります。僕としても本当に“挑戦”がテーマと言っても過言ではないくらい、いろんなことに挑戦しています。モーリーさんの楽曲も本当に素晴らしいのですが、役者は苦しんでいます(笑)。でも本当に素敵な楽曲ばかりで、音に酔いしれる時間が多いと思いますし、僕個人で言うとタップは今回挑戦でもあるので、見どころかなと思います。個性的な魅力溢れるキャラクターもたくさん出てきますし、耳で聴いて、目で観て楽しめます。演出も本当に素晴らしく、セットも衣裳もすごく豪華で綺麗なので、細部まで観て全身で楽しんでいただけたらと思います」とメッセージが語られ、囲み取材は終了した。
舞台写真
文・撮影:THEATER GIRL編集部
公演概要
ミュージカル『DEATH TAKES A HOLIDAY』
キャスト:
死神/サーキ:⼩瀧 望
グラツィア(W キャスト): ⼭下リオ 美園さくら
エリック:東 啓介
コラード:内藤⼤希
アリス:皆本⿇帆
デイジー:斎藤瑠希
ヴィットリオ:宮川 浩
ステファニー:⽉影 瞳
ダリオ:⽥⼭涼成
エヴァンジェリーナ:⽊野 花
フィデレ:宮下雄也 ロレンツォ/⾶⾏教官:⻄郷 豊
伊藤彩夏 井上弥⼦ 岡 施孜 蟹々々エミ 上條 駿 熊澤沙穂 篠崎未伶雅
鈴⽊亜⾥紗 ⾼瀬育海 ⻑澤仙明 丹⽻⿇由美 武藤 寛 安井 聡 吉井乃歌 (五⼗⾳順)
スタッフ
作詞・作曲:モーリー・イェストン
潤⾊・演出:⽣⽥⼤和(宝塚歌劇団)
主催:梅⽥芸術劇場・東京グローブ座
企画・制作:梅⽥芸術劇場
協⼒:宝塚歌劇団
公演スケジュール:
<東京公演> 2024 年 9 ⽉ 28 ⽇(⼟)〜10 ⽉ 20 ⽇(⽇) 東急シアターオーブ
<⼤阪公演> 2024 年 11⽉5⽇(⽕)〜11 ⽉ 16 ⽇(⼟) 梅⽥芸術劇場メインホール
チケット:S 席 15,000 円 A 席 10,000 円(全席指定・税込)
※未就学児⼊場不可※営利⽬的の転売禁⽌
お問い合わせ:梅⽥芸術劇場(10:00〜18:00) [東京公演]0570-077-039/[⼤阪公演]06-6377-3800