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草川直弥(ONE N’ ONLY)インタビュー 『緑のざわめき』「帰る場所があることはすごく安心する」(前編)

INTERVIEW

現在絶賛上映中の『緑のざわめき』。本作は、第18回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門に正式出品された、福岡、佐賀を舞台に、3人の異母姉妹が織りなす物語。新鋭・夏都愛未監督が、大江健三郎や中上健次の文學にインスパイアされ、葉脈と血の繋がり、ファミリーツリー、性と聖の繋がりをテーマに描くオリジナル作品です。

主人公・小山田響子役には主演映画『よだかの片想い』や、 NHK大河ドラマ「どうする家康」でのお万役でも存在感を示した松井玲奈さんが出演。響子の異母妹であり、彼女をストーカーする菜穂子役を、『mellow』でヒロインを演じた岡崎紗絵さん、同じく響子の異母妹で佐賀の集落に暮らす少女・杏奈役を、オムニバス映画『21世紀の女の子』でも夏都とタッグを組んだ倉島颯良さんが演じます。

響子の元カレ・宗太郎にはダンス&ボーカルユニット「ONE N’ ONLY」のRAP&ダンサーの草川直弥さん、菜穂子の友人・絵里に『忌怪島/きかいじま』での熱演も記憶に新しい川添野愛さん、響子の親友・保奈美に『蒲田前奏曲』の松林うららさん、杏奈に思いを寄せる透に『草の響き』の林裕太さん、村に住む長老にカトウシンスケさん、杏奈の伯母・芙美子に黒沢あすかさん等、フレッシュな若手や実力派が集結しました。

THEATER GIRLは、宗太郎役の草川直弥さんにインタビュー。前編では、宗太郎の役作りや注目してほしいポイント、松井玲奈さん、岡崎紗絵さんを始めとした共演者の方々の印象など、たっぷりとお話をうかがいました。

インタビュー後編はこちら

どこかの町で本当にありそうなお話だと感じた

――本作への出演が決まった時のお気持ちはいかがでしたか?

まず脚本を読んだ時に印象的だったのが、物語がとてもゆったり進んでいくというか、どこかの町で本当にありそうなお話だと感じました。それと、今回僕が演じる宗太郎はすごくチャラいなって(笑)。ただ、今まで僕が演じてきた役とは全く違う役なので、演じるのが楽しみになりました。撮影が福岡と佐賀でオールロケということもワクワクしましたね。

――地方都市でのオールロケというのは、今回が初めてだったのでしょうか?

以前、都内や江ノ島などではあったのですが、地方でのロケは初めてでした。

――やっぱり違う土地に行くと気持ちも解放されたりしますか?

佐賀は今回初めて行ったのですが、すごく良いところで自然豊かで空気も美味しくてよかったです。

――そういったロケーションだと新鮮な気持ちで撮影に臨めそうですね。

そうですね。今回演じる宗太郎は博多の子で、博多弁を話すシーンもあったのでそういうところも新鮮でした。

――今回宗太郎を演じる上で、特に難しいと感じた部分はありますか?

ただチャラかったりクズなだけならやりやすいのですが、その中でも「本当はこういう風に思っている」という裏の部分を感じてもらいたいなと思って、そういうところはすごく意識しました。博多弁も最初は難しかったのでかなり練習しましたね。

――方言も一つの見どころだと思いますが、宗太郎役として本作で特に注目してほしいポイントはありますか?

響子と宗太郎が道端で久々に再会するシーンがあるんですけど、「この二人は昔何かあったのかな」と、そのシーンだけで関係性を一発で感じ取ってもらえたらすごく嬉しいですね。

松井さんや監督の夏都さんにもいろいろ相談させていただきました。 最初、宗太郎のキャラはもうちょっとクールめだったんですけど、監督に「もう少し明るい感じでもいいよ」と言われて一緒に作っていった感じです。

松井さん、岡崎さんとの共演は「とても勉強になった」

――松井玲奈さん、岡崎紗絵さんを始めとした共演者の方々の印象はいかがでしょうか?

松井さんも岡崎さんも数多くの作品に出演されているので、今回一緒にお芝居をさせていただいてとても勉強になりました。僕自身、今まで女性が多い現場に行くことがあまりなかったので、今回そういう現場ならではの空気感も経験できて新鮮でしたね。お二人とも、自然なお芝居がとても上手だったので、そういうところも学ばせていただきました。

――何か撮影時で印象に残っているエピソードはありますか?

本屋で響子と宗太郎が話すシーンがあって、そこでサウナの話をしているんですけど、あれは全部アドリブなんです。監督に「二人で何か会話して」と言われて。僕はサウナが好きで、佐賀のサウナにも行ったのでそういう話をアドリブでしました(笑)。

帰る場所があることはすごく安心する

――本作は、葉脈と血の繋がりなど、性と聖の繋がりをテーマに描かれているオリジナル作品ですが、草川さんが「人との繋がり」を強く感じる瞬間はどんな時でしょうか?

アーティストと役者を両立していると、僕が役者の現場に一人で行っている時にグループが動いていても、そのことを共有してくれると繋がっていると感じられますし、帰る場所があることはすごく安心します。

――そういったホームのような場所があると、安心していろんな活動ができそうですね。

離れたからこそ、たまに帰ってくるとまた全然違う見方ができるのも、グループ活動をしている醍醐味なのかなと思いますね。

取材・文:THEATER GIRL編集部
Photo:MANAMI
ヘアメイク:藤原玲子

インタビュー後編はこちら

公演概要

『緑のざわめき』

出演:松井玲奈 岡崎紗絵 倉島颯良
草川直弥(ONE N’ ONLY) 川添野愛 松林うらら 林裕太
カトウシンスケ 黒沢あすか

監督・脚本:夏都愛未
プロデューサー:杉山晴香 / 江守徹
撮影:村松良 照明:加藤大輝 音楽:渡辺雄司

配給:S・D・P 製作:「緑のざわめき」製作委員会
2023年/日本/カラー/4:3/Stereo/115分 ©Saga Saga Film Partners
文化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業

公式サイト:midorinozawameki.com
公式ツイッター: @midori_zawameki
公式Facebook:@midorinozawameki

9月1日(金)より全国順次公開中

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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