加藤シゲアキ、山崎樹範、武田玲奈ら出演。『モダンボーイズ』取材会・ゲネプロレポート!
4月3日(土)より東京・新国立劇場 中劇場を皮切りに『モダンボーイズ』が開幕した。
本作は、1994年に都政施行50周年記念公演として上演された、幻の名作ともいわれる青春群像劇。プロレタリア革命を志す学生で、ひょんなことから浅草エフリィという芸名でレビューの人気者となった加藤シゲアキ演じる矢萩奏が、小屋の座付き作家と出会ったことにより、生きる居場所を見つけ、自分にしかできない革命を見出していく物語。
今回は、作・横内謙介、演出・一色隆司、主演の加藤シゲアキ、出演者の山崎樹範、武田玲奈が登壇した取材会のゲネプロの様子をお届けする。
コメント
作・横内謙介
横内:パルコ劇場さんから、昔のものでも良いものがあるんじゃないかと。そういうものを上演する機会をつくりたいとうお話を伺いまして。今回この『モダンボーイズ』を選んでいただいて、大変光栄です。27年前に書いた台本なんですけど、いいブラッシュアップの機会をいただいたなと。以前のもの面白かったんですが、その後27年の間に私自身もいろいろと経験をしてきまして。戯曲としても、一度手直ししたい部分があったので、今回その機会をいただけたことをとても嬉しく思います。
手直しのほとんどが大改訂になってしまったのですが、加藤シゲアキさんにご出演いただけるということになり、加藤さんがやるんだったら、菊谷栄の方がいいんじゃないかという話もあり、忖度してどちらでも行けるようにプランを立てていたんです。そうしましたら加藤さんが、いや、木村拓哉先輩がやったことを継承したい、あわよくば木村超えを狙いたいと(笑)。
加藤:そんなこと言ってないですよ(笑)。見られてるかもしれませんから。
横内: だとすれば、もう本気でスペシャルな一本を創りたいなと思いまして。劇作品としてのブラッシュアップと、加藤さんや今回出演いただいているキャストの皆さんがとても大人なので、ちょっと大人のドラマにしたいなと。決して前のものが幼稚だった訳ではないのですが、レビュー劇場の話ということでわざと漫画チックに創っていたところがあるんですけど、今回はグッと大人のドラマにしようと、戯曲のブラッシュアップとともに、大改訂をいたしました。稽古も、一色さんが緻密に演出してくださって、キャストの皆さんもこんなに一字一句にこだわってくれるかと、作者冥利に尽きる舞台に仕上がったのではないかと思います。どうぞよろしくお願いします。
演出・ 一色隆司
さっきの話にありましたけども、いろいろあった中で、上演しようとなったときに、やっぱり今の時期に劇場に足を運んでくださるお客様、そしてエンターテインメント業界に少しでも元気をお届けできるような、そんな作品にしたいと、キャスト、スタッフ一丸となってこれまで取り組んでまいりました。
皆さんご存じのとおり、加藤さんは歌手も作家も小説家もやり、そして今回役者としてやってくださってますけど、率直なところ稽古をしていて、一日28時間くらいあれば、あと2つか3つできるくらいのエネルギーとバイタリティを持ってる人でして。そのエネルギー全てを矢萩奏という、横内さんがクリエイトしたこの役に注力してくれたときに、舞台上で本当にマジカルなことが起こると確信しております。それを皆さんにお届けできることを本当に楽しみにしております。ぜひお楽しみください。
あとは、武田さんと山崎さん、キャストのみんながこの骨太な台本をきちんと読み解いて、劇場に来てくださる方たちに想いを届けようと、日夜試行錯誤しながら、のたうち回りながら取り組んでまいりました。今日もこの後ゲネがあるんですが、通しをやっていく中で本当に熱いものを皆さんにお届けできるのではないかと確信しております。よろしくお願いいたします。
加藤シゲアキ
この物語は、昭和の初期といいますか、演劇を上演することもままならない時代の物語でして。そこをどうやってブレイクスルーして作品を創っていくかという物語なんですが、今のこの時代ともシンクロするところもあるのではと思っています。試行錯誤しながら舞台を上演していくことは、演劇界だけではなく、すべてのエンターテインメント界の乗り越えないといけない壁だと思っていますし、舞台を通して過去から学ぶといいますか、ヒントがあるのではと思い、この作品に参加させていただくことを決めました。とにかくまずは、無事に幕が開くことに本当にホッとしておりますし、このまま完走できたらと思っております。みんなで身体に気を付けて頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
山崎樹範
山崎 : まずは個人的なことですが、吉川英治文学新人賞受賞ありがとうございます。
加藤:違う、僕なんです(笑)。
山崎:本当に生みの苦しみが……。
加藤:生みの苦しみがじゃないです(笑)。あなた稽古場でふざけてるだけです(笑)。
山崎:私カタカナでシゲノリじゃなくて?
加藤:カタカナでシゲノリじゃないです。シゲ違いです(笑)。
一色:そーいう舞台だと思われちゃうんでやめてください(笑)。
山崎:今日はこれさえ言えればいいと思って来たんで(笑)。無事に今日初日を開けられるということを感謝しております。幕を開ける以上はやっぱり観ていただいた方に、エンターテインメント、ライブというのは必要だと思っていただけるように全力で臨みたいと思っております。よろしくお願いいたします。
武田玲奈
私が今ここに立っていられるのは、一色さんや横内さんをはじめ、スタッフの皆さんやそしてキャストの皆さんが、私のお芝居を見てアドバイスをたくさんしてくださって、そしてお稽古で皆さんにすごく助けていただいたお陰だと思っております。今はもう自信を持って幕が上がるのを楽しみに待つだけです。皆さんに楽しんでいただけたらいいなと思っております。よろしくお願いいたします。
舞台写真
文:THEATER GIRL編集部
撮影:くさかべまき
公演概要
『モダンボーイズ』
【東京公演】
2021年4月3日(土)~16日(金)
新国立劇場 中劇場
チケット料金
S席13,000円 A席9,000円[全席指定・税込]
U-25チケット6,000円(観劇時25歳以下対象、要身分証明証、当日指定席券引換/チケットぴあにて前売販売のみの取扱い)
【大阪公演】
2021年4月28日(水)~30日(金)
COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
チケット料金:13,000円[全席指定・税込]
作:横内謙介
演出:一色隆司
出演:
加藤シゲアキ / 山崎樹範 武田玲奈 坂口涼太郎 溝口琢矢 松田賢二 きづき
伴美奈子 羽子田洋子 清瀬ひかり 紺崎真紀 橋本菜摘 大川亜耶 須田拓未 /
加藤虎ノ介 神保悟志 大鷹明良
公式サイト: https://stage.parco.jp/program/modernboys
企画・製作:株式会社パルコ