髙木雄也が音楽と愛に苦悩するロックスターに。PARCO PRODUCE 2026『ジン・ロック・ライム』開幕!「人からどう見られるかという緊張感にはすごく共感しました」
3月10日(火)よりPARCO劇場にて、PARCO PRODUCE 2026『ジン・ロック・ライム』が開幕した。
近代演劇の父とも称されるノルウェーの劇作家イプセン(1828-1906)の代表作の一つ『ヘッダ・ガブラー』を下敷きに、現代の日本の芸能界で、愛すること愛されることを求め、ありのままの自分自身でありたいともがく人々を描く本作品『ジン・ロック・ライム』。当時の封建的な道徳観や常識を破壊する作品を発表し続けたイプセンへの現代的返歌として、演劇集団「範宙遊泳」を率いる山本卓卓が書き下ろす。
演出を手掛けるのは白井晃。常に意欲的な作品を世に問い続けている白井が、今回は、自身のキャリア史上最年少の作家である山本とタッグを組み、世代の異なるそれぞれの視点から現代社会を見つめ、一つの物語を織り上げる。
また音楽を担当するのはサニーデイ・サービスの曽我部恵一。山本、そして白井からのラブコールを受け、劇中歌をはじめ、全ての楽曲を作曲する。
主演は、山本作品『東京輪舞』で8役を演じた髙木雄也。本作では、息苦しいネット社会の現代にあって、アーティストとして、夫として、 一人の人間として、苦悩するジンを演じる。
共演は、ジンの元恋人である人気アーティスト・エートに黒羽麻璃央。人気ミュージカル『エリザベート』などミュージカルを中心に活躍する黒羽が、久々のストレートプレイに挑む。
ジンの妻であり所属する芸能事務所の社長でもあるショウコ役には、映画やテレビドラマでの活躍が目覚ましく、その透明感と繊細な感情表現に定評のある蓮佛美沙子が現代劇としては5年ぶりとなる舞台に立つ。
そして、永田崇人、駒木根隆介、小日向星一、銀粉蝶と実力派キャストが集結、劇世界に奥行きをもたらし、弾ませる。
今回は、開幕前会見のコメントと舞台写真をお届けする。
登壇者コメント
山本卓卓(すぐる) / 作
原作のヘッダ・ガブラーは当時の見えない女性の生きづらさを炙り出して社会に衝撃を与えた戯曲なんですが、それをオフィスのある現代に置き換えています。
僕にとって見えない存在はなんだろうと思った時に、スターは目に見えてるけど本当のその人達の心の中は見えないというところで、同じく見えない問題というのを取り扱おうと思って今回置き換えて作ってみました。
白井晃 / 演出
ご一緒させていただく作家さんの中では、山本(卓卓)さんは一番若い世代の作家さんになるかと思いますが、このイプセンの『ヘッダ・ガブラー』をどういうふうに翻案していくかということで色々とお話をしました。どのような形で『ヘッダ・ガブラー』を現代社会の中に持ち込むか、物語の展開に関してもディスカッションさせていただきましたし、メールを何度も往復書簡のように交わしながら進めさせていただきました。
髙木さんは演劇に向き合う姿勢がとても真摯で。一番ありがたいのは、稽古が好きということ。「もう一回、もう一回やろう」という時に喜んで!という感じで、回を重ねるごとにアップデートしていきました。私自身もその姿を見ていると、よりこういう風に見えていったらいいんじゃないかとか、逆に俳優の皆さんから教えてもらって、作品の深みを作っていけるということも、感じさせていただいてます。髙木さんに限らず、黒羽くんも蓮佛さんも本当にみんな真摯で真面目で、演劇の現場をしっかりと楽しんで愛してくれているなと感じます。
髙木雄也 / ジン 役
僕は普段アイドルをやっていますが、今回ジンというロックスターの役を演じて、何かをチャレンジする時の恐怖だったり、人からどう見られるかという緊張感というところにはすごく共感しました。ただ、お客様にこれが僕の気持ちだと思われてしまうんじゃないかという点はちょっと怖いです。ジンとは違うことを思うだろうなと考える部分もあったので、観てくださる方にジンの気持ちは僕自身のものとは違うところもあるよというのは先にお伝えしたいです。
普段はJ-POPでキラキラのアイドルソングを歌って踊っていて、さらに歌っている最中は付けてもらった振り付けを踊っているのでフリータイムというのがあまりなくて。ロックアーティストの形を自分の身体で表現しなきゃいけないというのが難しいなと思いました。でも歌っているのはすごく気持ちいいです。
白井(晃)さんと初めてお会いさせてもらった時に、この作品をどういう風にしていこうかとか、自分の考えていることをお話させてもらって。それに対しての考えを物語みたいに話してくれて、その伝え方がすごく素敵だなと思いました。
もう噛み切ってこれが限界だなと思ったガムの違う噛み方を教えてくれて、「また味が出た」という発見がある。そういう雰囲気で稽古が進んでいきました。
この作品を観た時に、多分客席に座ってる1人1人が違う受け止め方をすると思いますが、それだけではなくこういう舞台を観て、あ、こういう考え方をする人間がいるんだとか、そういうところを感じ取ってもらえたら嬉しいなと思います。
黒羽麻璃央 / エート 役
今回僕が演じさせていただくエートという役は話す言葉も含めて生々しいというか。やっぱりこの世界にいる身としては共感できる部分もたくさんありますが、別にこの業界に限らず、時には生きづらさとか、そういうものを感じている方にもいろいろリンクしていくのではないかなと思います。
また、髙木(雄也)さんと初めて今回共演させていただいて、座長のかっこいい姿を、本当にこの稽古期間でたくさん学ばせていただきましたし、焼肉をごちそうになりました(笑)。座長としても、男としても、かっこいい姿というのをそばでたくさん見させていただきました。
蓮佛美沙子 / ショウコ 役
芸能事務所の社長役を演じて、タレントを支える側として芸能界を見たときに、自分が今までお世話になってきた方たちは何度かこういう気持ちになったことがあるのかなと想像しました。同じ世界に身を置く者という視点で考えると、賛辞よりも誹謗中傷の方が心に刺さってしまうとか、そういう部分はすごく共感できるなと感じます。
髙木さんは本当にピュアで、あと照れ屋です。自分に嘘をつかない方だな、自分に正直でちゃんと自分を大事にできる方なのかなということを、お芝居でも、普段喋っていても感じます。そういう意味で私は髙木さんのことをちょっと眩しく感じていて、素敵だなと思う部分がたくさんあるので、そこはジンとショウコの関係性にも通じるところがあるのかなと思っています。
芸能界はすごくキラキラした場所に見られがちですが、幸せそうに見える人が本当に幸せなのか、内実は実際には全然違うことってあるよなと普段からよく感じるので、そういう意味でもすごく生々しく描かれている作品になっているなと思います。
舞台写真






撮影:岡千里
公演概要
PARCO PRODUCE 2026 『ジン・ロック・ライム』
作: 山本卓卓
演出: 白井晃
音楽: 曽我部恵一(サニーデイ・サービス)
出演: 髙木雄也 黒羽麻璃央 /蓮佛美沙子/ 永田崇人 駒木根隆介 小日向星一 銀粉蝶
【東京公演】
2026年3月10日(火)~3月31日(火)
PARCO劇場(渋谷PARCO 8F)
【広島公演】
2026年4月4日(土) 18:00公演 / 4月5日(日) 13:00公演
JMSアステールプラザ 大ホール
【愛知公演】
2026年4月11日(土) 17:00公演 / 4月12日(日) 12:00公演
東海市芸術劇場 大ホール
【大阪公演】
2026年4月18日(土) ・ 4月19日(日)
SkyシアターMBS
【福岡公演】
2026年4月25日(土) 16:00公演 / 4月26日(日) 13:00公演
J:COM北九州芸術劇場 大ホール
