鈴木大河(IMP.)インタビュー「曲がれ!スプーン」「自分の個性も出しつつ、素敵な舞台にできたら」(前編)
2026年6月4日(木)より東京・IMM THEATER、6月17日(水)より京都劇場にて、舞台「曲がれ!スプーン」が上演されます。
2000年12月、ヨーロッパ企画の上田誠氏が作・演出を手掛けて初演された「曲がれ!スプーン」。町外れの喫茶店を舞台に、様々な超能力を持つエスパーたちが日ごろ隠している超能力を披露しあうパーティを開催するが、たまたま店を訪ねてきた男を仲間だと勘違いして招き入れてしまい、さらにそこへ超常現象を扱うテレビ番組の女性ADが現れて・・・という奇想天外なストーリーが人気を博し、2002年と2007年の2度にわたって再演されました。
2005年にはフジテレビの深夜ドラマ「劇団演技者。」にてテレビドラマ化。2009年に「曲がれ!スプーン」に改題し、11月に長澤まさみ主演で映画化、12月に3度目の再演を果たすなど、時代を超えて愛されるコメディ作品で、今なお再演を待ち望む声が多い愛され続けるヨーロッパ企画の代表作です。この人気作がヨーロッパ企画の大歳倫弘氏の演出で、待望の再舞台化を果たします。
出演は、サイコキネシスを持つエスパー・河岡役に、2023年にIMP.のメンバーとして活動をスタートし、音楽活動を中心に活動している鈴木大河さん、透視能力を持つエスパー・筧役に岡田義徳さん、電子機器を操るエレキネシスを持つエスパー・井手役に忍成修吾さん、筧の後輩でテレパシーを持つエスパー・椎名役に時任勇気さん、テレポーテーションを持つエスパー・ 小山役にオラキオさん、ひょんなことから店に迷い込む痩せた男の神田役にひょうろくさん、超常現象を扱うテレビ番組「あすなろサイキック」の女性AD・桜井役に松井愛莉さん、そして、物語の舞台となる喫茶店「カフェ・ド・念力」のマスター・早乙女役に相島一之さんといった実力も存在感も折り紙つきの豪華キャストが揃いました。
THEATER GIRLは、主演の鈴木大河さんにインタビュー。前編では、長年愛され続ける本作への出演が決まったときの思いや、座長としての向き合い方について。さらに、演じる河岡役との共通点やコメディ作品ならではの難しさ、グループ活動と個人活動で相乗効果を感じていることについても語っていただきました。
自分の個性も出しつつ、素敵な舞台にできたら
――本作で舞台初主演を務められますが、その思いを聞かせてください。
とてもうれしいです。この『曲がれ!スプーン』は、僕が生まれた2年後に初演が上演されて、その後何度も再演され、映画化もされてたくさんの方に愛されてきた作品です。その主演を務めさせていただくという責任を感じながらも、そうそうたる役者の皆さんの中で自分の個性も出しつつ、素敵な舞台にできたらという思いがあります。

――主演を務めるにあたって、座長としてなにか意識していることはありますか?
正直、座長としての振る舞いをどうすべきか、かなり悩みましたが、先輩の皆さんから学ぶことしかないという気持ちが正直なところです。ただ、役としても横並びの関係性で、ずば抜けて主演という感じでもないので、そこはやりやすいなと感じています。自分の中では主演らしいことをしなきゃと気負うよりも、チャレンジャーの姿勢でいたいと思っています。
――横並びの関係性ということで、ある意味安心感もあるのですね。
そうですね。引っ張ってくださる先輩方がいる中で、自由にやらせていただけるありがたみを感じています。

演出の大歳さんが「僕に合った河岡を作ってくださった」
――本作で演じる河岡はサイコキネシスの力を持つエスパーですが、ご自身と共通している部分や、逆に「ここは違う」と感じる部分について聞かせてください。
2009年の舞台映像を拝見したのですが、河岡が自分とはかなり違うキャラクターなので、そのギャップをどう埋めようかと悩みました。ただ、稽古を重ねるうちに、演出の大歳さんが河岡の設定を深掘りして、僕に合った河岡を作ってくださったんです。なので、役作りをゼロから考えるというよりは、重ねていただいた感覚があります。
その分、この喫茶店の中でどう振る舞うかというのが河岡らしさを出すポイントなのかなと。そこが難しいところでもありますし、エスパーの力をつい出したがってしまうというキャラクターの部分は、意識して表現していかなければと思っています。

――コメディ作品への出演は新たな挑戦とのことですが、実際に稽古で取り組まれてどんな部分に難しさを感じていますか?
全体の空気感は先輩方がしっかり引っ張ってくださるので、そこに苦労はないのですが、自分がフィーチャーされる場面でどれだけ引っ張れるかという部分が難しいですね。
場面ごとに注目されるキャラクターが移り変わっていくので、その瞬間にそうそうたる先輩方を自分がどう引っ張っていけばよいのか。その中で河岡としてどれだけ個性を出せるかが、今回の自分の課題だと感じています。

――今回のような個人としての仕事がグループ活動に生かせていると感じる部分はありますか?
この「曲がれ!スプーン」という作品にはもともとのファンの方も多いと思うので、そういった方々に初めて僕を観ていただける機会でもあると感じています。そこで次につながるようなお芝居をすることで、IMP.というグループの名前も広がっていく。
個人の仕事はグループに還元できてこそという思いがベースにあるので、舞台を通じて知っていただいた方がグループにも興味を持ってくださったら、それが一番うれしいですね。他のキャストのファンの方もいらっしゃいますし、そういった出会いも大切にしながら取り組んでいきたいと思っています。

取材・文:THEATER GIRL編集部
撮影:Jumpei Yamada
ヘアメイク:大森創太(IKEDAYA TOKYO)
スタイリスト:YAMAMOTO TAKASHI(style³)
公演概要
舞台「曲がれ!スプーン」
脚本: 上田誠(ヨーロッパ企画)
演出: 大歳倫弘(ヨーロッパ企画)
出演:
鈴木大河(IMP.) 岡田義徳 忍成修吾 時任勇気 オラキオ
ひょうろく 松井愛莉 / 相島一之
【東京公演】
2026年6月4日(木)~6月14日(日)
IMM THEATER
【京都公演】
2026年6月17日(水)~6月19日(金)
京都劇場
公式サイト:https://www.ktv.jp/event/magarespoon/
企画・製作:関西テレビ放送
