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山﨑玲奈×演出・長谷川 寧インタビュー ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』 「今までにないミュージカルを観に行く感覚で、楽しんでもらえたら」(前編)

INTERVIEW

2023年7月25日(火)より、東京国際フォーラム ホールCにて青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』が上演されます。

日本での初演から43年目を迎えるミュージカル『ピーター・パン』、今年は装いが新たに生まれ変わります。

11代目となるピーター・パン役は、第44回ホリプロタレントスカウトキャラバン(TSC)「ミュージカル 次世代スターオーディション」でグランプリを獲得した山﨑玲奈さんが務めます。すでにTSC参加以前にミュージカル『アニー』で主演を務め、その才能の片鱗を見せていましたが、受賞後には、アジア進出で大きな話題を呼んだ、ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』に出演し、その高い歌唱力が話題を呼びました。

宿敵の海賊フック船長役は『メリー・ポピンズ』ではバート、『マチルダ』ではミス・トランチブル校長と、 近年次々と大役を射止めている実力派の小野田龍之介さんが演じ、ピーターを慕うウェンディ役は、昨年に続きAKB48の岡部 麟さんが務めます。さらに今回の公演より、国際的に活躍するクリエイター&パフォーマーである長谷川 寧さんが演出・振付を担当します。

THEATER GIRLは、ピーター・パン役の山﨑玲奈さんと本作で演出・振付を務める長谷川 寧さんにインタビュー。前編では、本作での演出や役柄について語っていただきました。

インタビュー後編はこちら

山﨑さんは、一歩を踏み出せる人

――山﨑さんは、今回11代目となるピーター・パン役への抜擢となりますが、以前インタビューした際に、いつか演じてみたいと仰っていましたよね。改めて、今のお気持ちはいかがでしょうか。

山﨑:ピーター・パン役は、ホリプロに所属してから、ずっと演じてみたいという気持ちがありました。でも、いざ自分ができることになって、最初は本当にびっくりしましたね。そこから演出の(長谷川)寧さんといろいろお話しをさせていただいて、今回の『ピーター・パン』が面白くて素敵だったねと言ってもらえるように演じたいと、今はワクワクしています。

――長谷川さんは、山﨑さんの魅力をどう感じていらっしゃいますか。

長谷川:僕は何かをやってみるという力がすごく大事だと思っているんです。何かをやってみようというときに、その一歩を踏み出せる人と出せない人がいると感じていて。山﨑さんはその一歩を踏み出せる力がある人なので、そこがすごく魅力的ですよね。僕は新しいことや、いろいろなことをリクエストするタイプなので、それに対してやってみようという気持ちがあることは、とてもいいなと思っています。

山﨑:ありがとうございます。普段は、あまりそういうお話は聞かないので嬉しいですね。

長谷川:褒めてばっかりですよ(笑)。

山﨑:私がまだその感覚を得られていないというのもありますが、寧さんが考えていることに入り込んで、身体で表現することへの難しさを感じていて。リクエストいただいたことを、なかなか思うように表現できなくて、悔しい日々を過ごしています。

絶対に楽しいものであるということを感じてもらえたら

――「これまでとは180度違う作品になりそう」とコメントされていましたが、山﨑さんが今から本作に期待されることや、楽しみにされていることはありますか。

山﨑:過去の寧さんの作品を観て、普通のミュージカルとは本当に180度違うなと感じたんです。立ち尽くしたりすることがなくて、ずっと動いているし、個性的な動きのある作品が多いなと思って。

『ピーター・パン』は、一般的には子供向けのミュージカルというイメージがあるので、かわいらしくて、元気いっぱいの振り付けが多いと思うのですが、今回は、シーンをリアルに連想できるような振り付けや動きがつけられているんです。今まで私が出演してきたミュージカルとは、感覚が全く違うので、不安もありますが楽しみな気持ちでいっぱいです。

――長谷川さんは、実際に本作の演出をされてみていかがでしょうか。

長谷川:僕は今まで海外でミュージカルの演出をやってきて、日本語だと音のはめ方も違ったりするので、いろいろと確かめながらやっているところです。

今回コンセプトとして、大人が必死でその世界を生きている姿を見せたいというのがあって。大人でもラクをしていないし、必死で走って生きているという姿を、子供たちに見てもらえたら嬉しいなと思っているんです。 そういった意味で、要求が上がってしまう部分もありますが、総合的な舞台芸術として作品を創る思いでやっています。

――子供はもちろん、大人もより楽しめる内容になっているのでしょうか。

長谷川:子供も大人も楽しめるって、実は難しい話なんですよね。でも総合的な舞台芸術として、クオリティが高いものであれば、それも可能だと思っています。なので、子供と大人を分けず、総じて喜んでもらえたら嬉しいです。

――フック船長役は、ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』でも共演経験のある小野田龍之介さん、ウェンディ役は前作に引き続いてAKB48の岡部 麟さんが務められますが、お二人と共演が決まったときのお気持ちはいかがでしたか。

山﨑:フック船長もウェンディも、すごく重要なキャラクターなので、どんな方になるんだろうとワクワクしていました。 岡部さんは前作から出演されていて、1年間ウェンディとして生きてこられたピーター・パン界の先輩なので、心強いですよね。いろいろ、教えていただきたいなと思います。

小野田さんとは、ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』の現場でも、いろいろとお話させていただきました。今回は、一緒に戦うシーンや絡むシーンが多いんですが、一度共演させていただいた分、お芝居でのコミュニケーションが素直に取れるんじゃないかなとワクワクしています。

――長谷川さんから見て、フック船長役の小野田さんの印象はいかがでしょうか。

長谷川:歌という絶対的な武器を持っているので、まずはそこに対しての安心感がありますよね。見せ方も上手な方だと思うので、ビジュアル撮影のときに、フック船長の格好をした姿を見て、説得力があるなと感じました。

――ウェンディ役の岡部さんは前回も出演されていますが、印象はいかがでしょうか。

長谷川:ただ前回をなぞる訳ではなく、その時に思っていた気持ちと今回の気持ちが違うことも往々にしてあると思うんです。なので、新たなウェンディ像をリクリエーションしなきゃいけない部分もありますが、一度演じられている強みは絶対にあると思います。そこは期待していますし、ありがたいことだなと感じていますね。

取材・文:THEATER GIRL編集部
Photo:MANAMI

インタビュー後編はこちら

公演概要

青山メインランドファンタジースペシャル
ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』

2023/7/25(火)~8/2(水)
東京国際フォーラム ホールC
ほか、名古屋、大阪、埼玉、長野、新潟、高松にてツアー公演あり。

原作:サー・J・M・バリによる作品を元にしたミュージカル
作詞:キャロリン・リー
作曲:モリス(ムース)・チャーラップ
翻訳・訳詞:福田響志
演出・振付:長谷川 寧

キャスト:
ピーター・パン:山﨑玲奈
フック船長:小野田龍之介
ウェンディ:岡部 麟(AKB48)

ダーリング夫人:須藤理彩

タイガー・リリー:江上万絢
【パイレーツ】
スミー:今村洋一、ジュークス:渡部又吁、マリンズ:天野夏実、ヌードラー:藍 実成、スターキー:伊藤 奨、チェッコ:米澤賢人

【ロストボーイズ】
ニブス:德岡 明、カーリー:小熊 綸、スライトリー:阿部美月、ラブル:梶 みなみ、トートルズ:松尾音音

【モリビト】
髙城 徹、住 玲衣奈、ASUKA、古澤美樹、西澤真耶、大津夕陽、大津朝陽、松平和希
ジョン(Wキャスト):東 未結、堀 蒼寿
マイケル(Wキャスト):畠中一花、三田一颯

料金:
ドリームシート:おとな・こども
平日/土日共通 9,400円 ※妖精の粉付き

S席:おとな
平日8,500円/土日8,900円
S席:こども
平日5,500円/土日5,900円

A席:おとな
平日/土日共通4,800円
A席:こども
平日/土日共通3,200円
(全席指定・税込/こども 3歳~12歳)

公式サイト:https://horipro-stage.jp/stage/peterpan2023/

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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