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演出家・荻田浩一×元吉庸泰対談インタビュー ミュージカル『EDGES ―エッジズ―』 個性の異なる2チームそれぞれの魅力とは(前編)

INTERVIEW

12月3日(木)から、新国立劇場 中劇場にてミュージカル『EDGES ―エッジズ―』が上演されます。4~7月に日本初演となる上演を3チームの競作で予定していた本作は、新型コロナウイルスの猛威により全公演が中止となりました。この度、半年の時を経て、2組の演出家×音楽家×出演者チームがそれぞれのミュージカル『EDGES -エッジズ-』に再び挑みます。

今回お話をうかがったのは、チームBLUE、チームREDにてそれぞれ演出を務める元吉庸泰さんと荻田浩一さん。前編では、スタイルや曲順もまったく異なる2チームの見どころや作品の魅力についてたっぷりとうかがいました。

インタビュー後編はコチラ

上演できることは本当に偶然の産物

――今回、新型コロナウイルスの猛威により、4~7月に上演していたものが中止となり、新しく立て直して上演されますが、そのときの思いを聞かせていただけますでしょうか。

元吉庸泰:正直、もうできないだろうなと思っていました。すごく奇跡的な座組みでもありましたし。元々音楽のPasekとPaulから攻めた演出・上演形態を、という指定があり、プロデューサーの江口さんが演出家3人を起用して、キャスティングもしていただいて、奇跡的にスケジュールを確保できた状況だったので。もし形を変えてできたとしても、すごく先のスケジュールだろうと思っていたんです。

でも、夏頃から江口さんが、たとえコンサート形式でも年内に上演をと構想を固めてくださって。さらに、僕も偶然その期間にもともとあった公演の中止が重なり、荻田先生との調整をさせていただいた上で、奇跡的に2組のキャストもそろい、公演がやれることになったんです。しかも、新国立劇場 中劇場というすごく幸せな劇場をおさえていただいて。演劇の神様が、「やりなよ」と言っているような気がするので、大事にしたいなと思います。本当に偶然の産物というか、やれるんだっていう実感が、正直まだそんなにわいていないです。

荻田浩一:もともとは元吉さんのチームが最初に上演する日程になっていて、すでに稽古も始まっていたんですけど。うちのチームはまだ稽古が始まる前で、打ち合わせをしてるところで中止が決定したので、実感のないまま、なくなってしまったという感じです。稽古途中や公演をやりながら終わってしまったものは、もっと喪失感が具体的にあるのかもしれないですけど。

僕も本当は12月に小劇場で公演をやろうとしていたんです。ただ、発表する前に劇場をバラしてしまったんですよね。そうしたら、『EDGES』がコンサート形式にしたらどうか、という感じで再び企画が進みました。

中断を余儀なくされた期間を経たのち、3本公演をやらせていただいたんですけど、3本とも全公演無事完走できたっていうのも、やっぱり運でしかないですよね。非常に運に恵まれて、12月も皆さんの前でお披露目ができるかもしれない。本当に偶然の産物っていう側面がありますけど、すごくありがたみを感じています。

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THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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