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鈴木拡樹×新木宏典インタビュー舞台 「ブラック・コーヒー」「ミステリーはリピートして楽しむ魅力が非常に大きいジャンル」(後編)

INTERVIEW

2026年4月8日(水)より、大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール、東京・品川ステラボールにて舞台「ブラック・コーヒー」が上演されます。

本作は、アガサ・クリスティが初めて描いた舞台戯曲にして、クリスティ直筆の脚本の中で名探偵エルキュール・ポアロが唯⼀登場する推理劇『ブラック・コーヒー』。1930年代の英国邸宅を舞台に、高名な科学者の死と機密情報盗難事件が複雑に絡み合う、クラシック・ミステリーの快作です。

演出は、『罠』『ホロー荘の殺人』『呪縛の家』など、話題作を次々と成功へ導いてきた“クオリティの請負人”野坂実さん。

世界的に有名な名探偵エルキュール・ポアロを、片岡鶴太郎さん、そして相棒のアーサー・ヘイスティングスを鈴木拡樹さんが演じ、W主演を務めます。

更に、リチャード・エイモリー役を新木宏典さんが務め、玉城裕規さん、天華えまさん、中尾暢樹さん、凰稀かなめさんといった華やかで実力派の出演陣が揃いました。

THEATER GIRLは、鈴木拡樹さんと新木宏典さんにインタビュー。後編では、タイトルにちなみ、稽古や本番前に集中したいときに飲むものについてトーク。また、長く第一線で活躍する中で感じている演劇界の変化や、進化し続ける舞台表現への思いについてもじっくりとお聞きしました。

インタビュー前編はこちら

お二人が集中したいときに飲むものとは……!?

鈴木:僕はやはりコーヒーですね。ブラックコーヒーを飲むと、気持ちがちょうど切り替わる感覚があります。何かを考え始める前に飲んだり、煮詰まったときに一度リセットするために飲んだりと、自分の中でスイッチのような役割を担っています。

新木:僕も合間に飲むのはブラックコーヒーですが、朝は少し違います。最近は年齢的なこともあって頭が疲れやすいと感じるので、朝はあえて甘いコーヒーを飲んでスイッチを入れることが多いです。キャラメルラテのような甘いものを取り入れて、一気にエネルギーをチャージするイメージですね。

家を出てから現場に着くまでの間に、糖分を摂ってしっかり頭を働かせて、そこからはブラックコーヒーでリフレッシュしたり、思考を整理したりして。状況に応じて飲み分けるようにしています。

新しさと原点回帰が繰り返されているのが、今の演劇界の面白さ

新木:変化はかなり多いと感じますね。

鈴木:まずジャンル自体が広がっていますし、舞台の技術も格段に進歩していますよね。例えば、僕自身2.5次元作品にも出演させていただいていますが、昔と今とではその在り方が大きく変わっていると思います。

新木:さらに、コロナ禍の影響も大きかったですね。演劇のような“生もの”にとって、改めて価値を見直すきっかけになりました。

演劇は映像と違って、お客様から直接お金をいただいて成立するビジネスです。だからこそ、いただいた金額以上の価値を舞台上で返さなければならないという責任を強く感じるようになりました。

コロナ禍を経て、そのプレッシャーと真摯に向き合う意識がより一層強くなったと感じています。

鈴木:演劇の世界にも流行のサイクルがあって、そのスピードがかなり速くなっていると感じます。映像と同じように、少し前に新しかった表現が、すぐに「もう古い」と言われてしまうこともあったりするので。

それと、舞台で分かりやすいのは映像演出の使い方ですね。使う時期と使わない時期が繰り返されていて、流行の波があるなと感じます。

最近ではLEDパネルなどの新しい技術も出てきていますし、プロジェクションマッピングのクオリティも非常に高くなっていて、3D的な表現がよりリアルに感じられるようになりました。

そうした技術の進化によって、公演のジャンルや舞台表現の幅はどんどん広がっていますし、どのカンパニーも「まだやったことのないこと」に挑戦し続けています。もはややり尽くしたのではないかと思うほど多様な手法が生まれていますが、その一方で、あえて人力に立ち返るような作品や、レトロな表現が評価される流れもあります。

新しさと原点回帰が繰り返されているのが、今の演劇界の面白さだと感じます。白黒映画を観たときに感じる魅力に近いような、時代を超えて心を打つ表現があるのだと思います。

新木:ミステリーを演劇として表現する上で大きな課題は、原作を知っている方にとってはすでに結末が分かっている状態で観ることになる点です。それでも「生で観る意義」をしっかり提示しなければならないですし、「観に来てよかった」と感じていただける作品にする必要があります。

文字では伝わりきらない空気の重さや、演者が放つ熱量といったものを、五感で感じていただけるような舞台にしたいと考えています。

原作を知らない方はもちろん、その世界に没入できると思いますし、読んだことがある方にも記憶を呼び起こしながら、先を考える余裕がないほど集中して観ていただけるような作品を目指しています。

しっかりと稽古を重ねて、原作を愛する方々にも「観てよかった」と思っていただけるように精一杯努めますので、ぜひ劇場でその瞬間をご覧ください。

鈴木:僕自身、これまでミステリー作品への出演はそれほど多くなかったのですが、今回改めて感じたのは、ミステリーはリピートして楽しむ魅力が非常に大きいジャンルだということです。

初見では新鮮な驚きを味わい、二度目は結末を知ったうえで細かい伏線や演技に注目することで、新たな発見があると思います。「あのときのトリックはこうだったのか」と振り返りながら観る面白さもありますし、そうした楽しみ方ができる作品にしたいと考えています。

また初めてご覧になる方には、ポアロやヘイスティングスと一緒に推理しながら観ていただくのもおすすめです。「誰が犯人なのか」と考えながら物語を追うことで、より深く楽しめるはずなので、ぜひ劇場で体験していただけたらうれしいです。お待ちしております。

取材・文:THEATER GIRL編集部
撮影:Jumpei Yamada

ヘアメイク:権田政剛
スタイリスト:藤長祥平

インタビュー前編はこちら

公演概要

舞台「ブラック・コーヒー」

脚本:アガサ・クリスティ
演出:野坂実

出演:
エルキュール・ポアロ :⽚岡鶴太郎
アーサー・ヘイスティングス:鈴⽊拡樹
リチャード・エイモリー:新⽊宏典
カレリ博⼠:⽟城裕規
バーバラ・エイモリー:天華えま
エドワード・レイナー:中尾暢樹
ルシア・エイモリー:凰稀かなめ

横島亘(劇団⺠藝) 泉関奈津⼦(劇団NLT)神農直隆(クリオネ)
河村岳司(劇団AUN)多⽥健悟 成⽥裕也

【大阪】
2026年4月8日(水)〜4月12日(日)
COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール

【東京】
2026年4月18日(土)〜4月26日(日)
ステラボール

チケット料金(全席指定・税込):プレミアム席 20,000円(前⽅確約・特典付)/⼀般席 12,000円

公式サイト:https://blackcoffee-stage.com
公式X:https://x.com/BlackCoffee2026

お問合せ:キョードー東京 0570-550-799 オペレータ受付時間(平日11:00〜18:00/土日祝10:00〜18:00)
主催・制作:舞台『ブラック・コーヒー』制作委員会
制作協力・運営:キョードー東京

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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