近藤頌利インタビュー 浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」「ただ楽しいからこの仕事を続けている」(後編)
2022年5月4日より東京・紀伊國屋ホールにて、浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」が上演されます。
本作は、世界で最も有名な悲恋劇である「ロミオとジュリエット」の舞台を中世ヴェローナから昭和の大阪に移し、大阪弁での人情味溢れる物語へと変貌させた作品。
人気劇作家・演出家の末満健一氏が脚本・演出を手掛け、浜中文一さん、桜井日奈子さんがW主演を務めます。さらに、松島庄汰さん、近藤頌利さん、板倉チヒロさん、幸田尚子さん、緒方晋さん、高木稟さん、明星真由美さん、オクイシュージさんら魅力的なキャストが揃いました。
今回、THEATER GIRLは紋田木弁太郎役を務める近藤頌利さんにインタビューを敢行。後編では、今までに体験した悲劇的なエピソードや役者を続ける上で原動力となっているものについて語っていただきました。
高校バレー部時代の悲劇的なエピソード
――原作の「ロミオとジュリエット」の物語の中で、ご自身と一番近い登場人物を挙げるとしたらどの人物でしょうか?
一番近いのは、やっぱりロミオじゃないですかね。性格が自由なんで(笑)。
――「ロミオとジュリエット」は悲劇の物語になりますが、近藤さんが今までに体験した悲劇的なエピソードはありますか?
高校時代バレー部だったのですが、相手のスパイクを止めるブロックの練習をしているときに調子に乗ってネットから手を出したら指が出過ぎちゃって……そのままボールが僕の指に当たってしまいまして。突き指かなと思って1週間くらい放置してたらぜんぜん痛みが治らなくて、病院に行ったら骨折してたんです。
しかもその2週間後に全国大会があって、ギブスを付けながら出場しまして……。試合中は、ギブスをがっつり付けると出られないので、ちょっと和らげるぐらいにティッシュを巻いて出たんです(苦笑)。華やかな大会だったんですけど、スパイクを決めても喜べないぐらい痛かったですね。
――骨折されているのは相手チームの方は知らなかったんですよね?
向こうからしたらびっくりですよ、スパイクを決めたのにめっちゃ痛がってるんで。それで、試合が終わったらギブスをはめるんで。そこで、あいつ骨折してたんだって分かるという……(笑)。