百瀬朔は笑顔で壁を乗り越えていく「キツいのは多分いいこと」【シアダン vol.17】(後編)
THEATER GIRL が注目する“今知りたい若手俳優”へのインタビュー企画「シアダン」。第 17 回には映画『映像研には手を出すな』監視郎役や、「仮面ライダー 鎧武」ペコ役、舞台『弱虫ペダル』鳴子章吉役など、映像から舞台まで幅広いフィールドで活躍中の「百瀬 朔(ももせ・さく)」さんをお迎え。
10 月には舞台『血界戦線』第 3 弾(レオナルド・ウォッチ役)への出演が決まっている彼に、後編では役作りで大切にしていることや、思い描く“これから”のことなどについて、たっぷり語っていただきました。10 の質問も合わせて、百瀬さんのさまざまな側面に注目です!
頑張ったからこそ「終わった後のビールが美味い!」
――役者の仕事をしていて良かったなと思うことを聞かせてください。
やっぱり、終わった後のお酒が美味いことですかね。
――あはは。お酒、お好きなんですね(笑)。
割とそうなのかもなって。分かりやすくていいじゃないですか!(笑) 公演も終盤になってきたなと思うと、 メイクしたりしながら「よっしゃ、美味いビール飲むために頑張ってくるぞ!」とかよく言うんですけど。美味しい 時は美味しいんですよねぇ……。
最近あった映像作品の現場でも、撮影現場は楽しかったんですけど、苦しい役だったりもして。そんな中でも、セリフのない、表情だけを印象的に撮るっていうシーンで、一発で OK をもらえたんです。「良かったんだ」ってほっとしながら移動してたら、監督さんやカメラマンさんが「今の良かったよね」って褒めてくれてるのが聞 こえてきて。監督がさりげなく「今の、良かったよ」って直接言葉も掛けてくれたんですよ。それがめっちゃ嬉し かったですね。帰ってからのビールが美味しかったです。
――頑張れた後のビールが美味しく感じるのは、ご褒美なのかもしれないですね。
僕らは舞台を観に来てくれたお客さんにはやっぱり楽しんで帰ってもらいたいし、観て何かを感じてもらいたいっていう気持ちはあるので。レスポンスをいただいた時には嬉しいですし、やりがいを感じますね。 そのためにやっているし、そうでなかったらお金を払って来てもらう意味がないですから。
役作りで一番大事にしているのは、とにかく台本を読むこと
――百瀬さんが役作りをする際に心がけていることはどんなことですか?
前はノートにいろいろ書いたりしながら、けっこうちゃんとやってたんですけど。2.5 次元作品などをやらせてもらうようになって、原作のアニメやマンガを最初は見ないようにしてたんです。それに『弱虫ペダル』(鳴子 章吉役)の時には前任のキャストの方がいて、お客さんもその印象が強いだろうし、それを自分も観て比べてしまうと、これはあんまり良くないなと思って。それで(入念な情報のインプットを)すっ飛ばしてやってみたら、けっこうやり方としてハマったというか、自分の中で達成感があったんです。
だから、一番やるのは台本を読むこと、ですかね。2.5 次元作品だったりしたら、原作はもちろん観ますけど、 それはそれとして。舞台は台本から始まるので、台本をちゃんと読む。ビジュアルなども大事な部分だと思うけれど、 メイクや衣装はやってくださるプロフェッショナルの方がいるので 、自分にとっては台本に書かれていることが一番大事だと思うので。
――なるほど。原作のある作品でも、舞台作品としての原点は、その台本の中にあるわけですもんね。
「こんな言葉、言う!?」ってこと、あるじゃないですか。「自分だったら言わないけど、この人はこれを言うんだ」っていう時に、一番頼りにしているのが台本なんです。だからいっぱい読みます。
――参考にすべきものがいくつもあると、答えが分かりづらくなりそうな気はします。だから、まずは台本の中に描かれているものを見る、そういうことでしょうか。
そうです。まぁ、どっちが良いのかは分からないんですけどね。アニメもちゃんと観るし、原作のマンガも大切だけれど。観てもらうものは台本から始まるので。いっぱい台本を読む、それが本当に大事かなって思います。
憧れる芝居は、手数が多い上での「自然さ」
――では先ほどお名前がすでに出ている気もするんですが、尊敬している役者さんを挙げるとするなら、どなたでしょう?
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記事の続きでは、「尊敬している役者について」、「将来こうなりたいという青写真について」、「今後挑戦したい役やお仕事」、「素の表情が滲み出る!? 百瀬朔さんへの10の質問」として「小さい頃はどんな子供だったか」、「周りの人から言われる“意外な一面”」、「新しく挑戦してみたいこと」などさまざまなエピソードをお読みいただけます。
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取材・文:古原孝子
Photo:青木早霞(PROGRESS-M)
ヘアメイク:YUZUKI合同会社
プロフィール
百瀬 朔(ももせ・さく)
1994年7月8日生まれ。兵庫県出身。
主な出演作に、舞台『血界戦線』レオナルド・ウォッチ役、「弱虫ペダル 新インターハイ篇FINAL〜POWER OF BIKE〜」鳴子章吉役など。2021年6月に舞台「白からはじまる世界」へ出演予定。
出演情報
■舞台「白からはじまる世界」
2021年6月9日(水)~6月16日(水)
シアターサンモール
公式サイト:https://pfh-ent.net/work/gekitomobataraki1
■舞台『血界戦線』第3弾
【東京】
2021年10月22日(金)~10月31日(日)
天王洲 銀河劇場
【大阪】
2021年11月4日(木)~11月7日(日)
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ