矢島舞美インタビュー 朗読劇『リクエストをよろしく』 「生放送という設定で、どんなアドリブが生まれてくるのかワクワク」(前編)
――矢島さんが演じる雪室は、水無月、颯太のラジオ進出のきっかけを作り、裏で二人を支えていく美人ディレクターという役柄ですが、どんなふうに演じていきたいと思っていらっしゃいますか?
第一印象はとてもクールで仕事ができる女というイメージでしたが、原作を最後まで読ませていただくと、意外と「本当にこの人たちで大丈夫なのだろうか」という葛藤があったり、不安を抱えていたりするんだなと感じました。それでも、「この人たちならきっと何か生まれるんじゃないか」と自分の感覚を信じていたのが印象的でしたね。
ディレクターとして、自分が選んだ人たちを陰で支える立場なのでそこがかっこいいなと思います。普通の人は無難なほうを選んでしまいがちですが、雪室は自ら演者を探してきて賭けに出ているような感じがするので、それは雪室にしかない強さだなと。そういう熱い部分を持っている人だというのをしっかり出せていけたらいいなと思います。
――普段の矢島さんにも通ずるところがありそうですね。
あるかもしれないですね。でも私にはないものもたくさん持っていると思います(笑)。私は周りの人に「こっちのほうがいいでしょ」と言われたら、「そっか、そっちのほうがいいかもね」となってしまうタイプなんです。雪室は「いや、この子たちに賭けてみよう」と強い信念があるので、そこは私にはない感覚かなと思います。大切な人を信じている部分は、私も仲間を信じることを今まで大事にしてきたので、通ずるところがあるかなと。
キャストの方は同年代の方が多いので、「やってきた経験が重なる部分もありそう」
――今回共演者の方とは、みなさん初めてご一緒されるんですね。
そうなんですよ! 撮影で小泉萌香さんとはお会いしたのですが、すれ違いでご挨拶したくらいで、本当にこれからという感じです。
年齢的に近いといいますか、同年代の方が多いので、そういう面ではやってきた経験が重なる部分もありそうです。だから相談もしやすいのかなと思います。あとは声優さんたちが今回多くて。私はずっと舞台や映像でお芝居をしてきましたが、声優さんは声でずっと勝負してきた人たちなので、そことはまた違う声の表現を教えてもらえるのではないかなと楽しみにしています。
――主演の室龍太さん、浜中文一さんのお二人はどういったご印象ですか?
まだお会いできていないので分からないのですが、お二人とも関西出身と聞いたので、ツッコミや息の合ったお芝居が抜群なんだろうなと思っています。笑いのセンスもある方たちなんだろうなと思うので、お会いできるのが楽しみですね。