ウエンツ瑛士インタビュー　『てなもんや三文オペラ』「舞台はひとりじゃないことをいちばん感じられる場所」（後編）

2022.05.26

INTERVIEW

2022年6月8日（水）よりパルコ・プロデュース2022『てなもんや三文オペラ』の幕が開き、東京、福岡、大阪、新潟、長野を巡ります。

1928年に初演が上演された音楽劇の名作『三文オペラ』を、鄭義信（ちょん・うぃしん）氏が大胆に翻案。今回は戦後の大阪を舞台に、混沌とした時代を逞しく生きるアウトローたちの人間模様を描きます。

主人公である盗賊団のボス、マックを演じるのは生田斗真さん。共演者陣には、マックと対立関係にあるピーチャムを渡辺いっけいさん、ピーチャムの妻を根岸季衣さんが演じるなど、個性あふれる実力派が揃いました。中でも特筆すべきポイントは、原作ではマックの恋人となるピーチャムの“一人娘・ポリー”が、今回の上演では“一人息子・ポール”とアレンジされていること。

今回THEATER GIRLがインタビューを行なったのは、ポール役に抜擢されたウエンツ瑛士さん。小学生の頃からの朋友だという生田さんとは、今回が舞台初共演となります。後編では舞台の魅力やイギリスへの演劇留学を経ての変化についてなど、たっぷりとお話をお聞きしました。

インタビュー前編はこちら

東京公演は渋谷の中心とも呼べる場所で演れる喜びがある

――東京公演の会場であるPARCO劇場については、何か思い入れや、思い出のエピソードなどはありますか？

ステージに立つのは今回が初めてなんですが、ほかの方の作品を観させていただいたことは何度かあります。思い出となると……劇場としてというよりは、単純にPARCOすげぇなぁって思いますね。友達へのプレゼントを買いに行くにしても、最近だとだいたい「あのブランドのあそこの店舗ないな。あ、PARCOにあるじゃん！」ってなりますから。それがまず、すごいなと思って。

――すごく具体的ですね（笑）。

今なんとなく、PARCOが渋谷の中心になっていってる感じがあるなって思って。それは演劇だけじゃなく、品揃えも幅広いし、エンターテインメントも多岐に渡るし。そんな場所で演れることの喜びはかなりあります。自分はさっきも言ったようにPARCOで買い物をすることがよくあるんですけど、店員さんとけっこう仲良くなるタイプで。今回も「上（にある劇場）で演るんで」「じゃあ行きまーす！」って、すでに10枚ぐらいチケットが売れていて。下の階から上に上がって来るスタッフさんが何人かいらっしゃると思います（笑）。

観劇趣味におけるチラシの重要さ「これには気を付けたい」

――普段から観劇はよくされるのでしょうか？

そうですね、ちょこちょこ観に行きます。

――ご覧になる作品は、どのように選ばれます？　作品のジャンルであったり、劇場であったり……。

あまりこれといったこだわりはないかもしれないです。ミュージカルもストレートプレイも観るし、観劇以外にはクラッシックを聴きに行くこともあります。演出家さんや脚本家さんで観に行くこともありますけど、そこまで強いこだわりのようなものは自分の中にはない気がしますね。ただ最近だと（公演案内の）チラシを自分から取りに行かないと貰えないじゃないですか。