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加藤 将インタビュー『超ハジケステージ☆ボボボーボ・ボーボボ』「お客さんに最高に楽しんでもらうために、命がけでがんばる」(後編)

INTERVIEW

2024年10月23日(水)、シアター1010にて『超ハジケステージ☆ボボボーボ・ボーボボ』が開幕します。

『ボボボーボ・ボーボボ』は、「週刊少年ジャンプ」にて2001年から2007年まで連載され、コミックス全28巻の累計発行部数は700万部を突破している、澤井哲夫原作の伝説の不条理ギャグバトルマンガ。アニメ化・ゲーム化もされていますが、ついに舞台化が実現しました。

鼻毛を自在に扱う《鼻毛真拳》の使い手である主人公・ボボボーボ・ボーボボを演じるのは、加藤 将さん。ボーボボと戦いの旅に出る謎の美少女・ビュティを工藤晴香さん。ボーボボと死闘を繰り広げる伝説のハジケリスト・首領パッチを稲荷卓央さんが演じます。ほか、樋口裕太さん、大澤駿弥(OrβIT)さん、兎(ロングコートダディ)さん、小松準弥さん、稲荷卓央さんなど、豊かな経歴を持つキャスト陣が物語を彩ります。

THEATER GIRLは、主演を務める加藤 将さんにインタビュー。後編では、作品にちなんだお話や、影響を受けた先輩俳優について伺いました。

インタビュー前編はこちら

30代になって、ヒゲがほしいなと思い始めました

――本作は、“毛狩り隊”から人類の毛の自由と平和を守るために、“鼻毛真拳”の使い手・ボボボーボ・ボーボボが戦うという物語です。ご自身の毛に関するこだわりはありますか?

僕、ミュージカル『エリザベート』の役作りで、去年の初めまでずっと金髪だったので、ここ1年ぐらいは、ブリーチ毛をなくすためにがんばっていたんです。役者仲間の井澤勇貴おすすめのシャンプーを使ってみたらすごくよくて! 僕はどちらかというとクセ毛なんですが、ホントにサラサラになるんですよ。今はもうブリーチ毛はなくなって、髪の傷みもなくなったんですけど、リンスも必要ないし、髪が乾いても膨らまないし、いいことだらけなので使い続けています。

あっ、あと! 30代になって、ヒゲがほしいなと思い始めました。20代の頃は、肌がツルツルのほうが透明感があっていいと思っていたんですけど、最近はダンディーな役もやってみたいと思うようになって。つけヒゲでもいいけど、やっぱり自分のヒゲでやっている人はカッコいいなって。

実は僕、二十歳ぐらいのときに脱毛をして以来、ヒゲが生えてこなくなっちゃったんですが、どうしてもほしくて。『ボーボボ』が決まってから、一週間ぐらいお仕事を入れなかった時期があるんですね。原作のマンガを全巻読んで、アニメも全部観るって考えると、まとまった時間が必要だなと思ったので。そのときにまったくヒゲを剃らなかったら、けっこう生えたんですよ! でも、昔、脱毛したせいで、どうしても薄いんですよね……。

僕、二十歳の頃、『Safari』という雑誌でヒゲを生やしたモデルさんを見て、めっちゃかっけー! 将来、自分もこうなりたい! と思ったんですよ。なのに、なんで脱毛したんだろうと思って。できることなら、タイムマシンで過去に行って、二十歳の自分に脱毛をやめさせたいです(笑)。

――また、本作は西暦300X年が舞台ですが、その頃、地球にどうなっていてほしいですか?

言語が統一されていてほしいですね。英語でも日本語でもいいから……でも、日本語はひらがな、カタカナ、漢字とかあって難しいかな? あと、それと! エスカレーターで片方を空ける文化がありますけど、左を空けるのが世界基準なんですよね。なのに、東京はなぜか右を空けるので、そこも統一してほしいし。マクドナルドの呼び方も、全国で統一してほしいです(笑)。

――意外な回答でした(笑)。

いや、ホントにそう思うんですよ。言語統一というのは、発声にも関係があって。例えば韓国語とかは、カラダを楽器のように響かせて発声するのですごく響くんですよ。お腹から声を出すから、喉も痛めにくいし。そうやってよりいいものに統一していけば、ケンカや混乱もなくなるし、いいことばかりじゃないかなって思います。

加藤さんが影響を受けた俳優とは……⁉

――前編で城田 優さんの名前が挙がりましたが、加藤さんが影響を受けた俳優のお一人なのでしょうか。

優くんのマインドが大好きで。優くんが演出も手掛けた『ファントム』のオーディションで、「僕は全然歌をやったことがなかったけど、優くんのファントムを見てミュージカルをやりたいと思いました」と伝えたのですが、僕が話しているとき、優くんが感動してくれて。ご本人は「もう俺は大人になってしまったから」と言うけど、僕と同じ波長を感じるんですよね。尊敬している役者の先輩はたくさんいますが、僕のなかでのゴッドは城田 優くんと宮下雄也くんです。

――宮下さんの尊敬してるところは?

僕が初めてコメディー作品に出させてもらったときにご一緒して、雄也くんのマインドを学んだのですが、とにかく破壊力がスゴい! 僕はマジメなところがあって、アドリブも“こんなことをしちゃダメだな”とやらずに終わったりするんですけど、雄也くんは、急に地面に寝転がったりするんです。舞台に立つと、いい意味でぶっ壊れることができるのがホントに素晴らしいなって。お芝居はもちろん、歌もダンスも何でもできるポテンシャルの高い人なので。もっともっと雄也くんの力を発揮できる場が増えたら、みんなが笑いや幸せな気持ちで満たされて潤うと思います。

僕自身は、お客さんに生きる希望とか、何かを届けられたらいいなって。暗い作品でもポップな作品でも、“次の日も生きたい”と思ってもらえたらいいな、という気持ちでやっているんです。優くんも雄也くんもタイプは全然違うけど、同じように強い思いを持っているなと感じるので。僕は、二人のハイブリッドを目指したいと思っています。

――加藤さんは今年で32歳を迎えましたが、30代になって変化を感じる部分はありますか?

20代の頃は、年上の人としゃべりづらかったりしたんですが、それがなくなりました。それは、お芝居の仕事を長くやらせてもらっているから、というのもあるかもしれないですけど。先輩俳優の方と共演すると、「おまえは、タメ語でガンガンいったほうが好かれるよ」と、よく言われるんです。でも、僕は礼儀に厳しい部活に所属していたこともあって、なかなか敬語が抜けないんですよね。

――トライはしている?

はい。今回の現場でも、大ベテランの稲荷さんとも関係を深めて、「おい!」とツッコめるぐらい仲よくなりたいですね。それができたら、自分で自分をホメたいと思います(笑)。

――32歳は、どんな一年にしたいですか?

優くんに「“急がば回れ”でがんばったほうがいいよ」と言われたことがあるんですけど、それが今の目標になっています。子どもの頃から、“こっちよりあっちのほうが速くない?”と思うと近道をしたくなって、実際にうまくいくこともあったんです。でも、いけたとしても実力がついていかないんですよね。自分の求めているものや実力が追いついてこなければ意味がないので、今、自分の置かれている環境のなかでベストを尽くすことを大事にしています。そのほうが、役者としても人としても成長できるし、実力もつくと思うから。32歳も、変わらずそのマインドで生きていきたいですね。

人って、どうしても変わろうとするんですよね。でも、絶対に変わっちゃダメなことはあって。人とのつながりとか、感謝の気持ちとか。稽古ができるのも、舞台の上でお芝居ができるのも、たくさんの人のおかげなので。僕たちは感謝の気持ちを忘れずに、お客さんに最高に楽しんでもらうために、命がけでがんばる。それだけです。

――最後に本作の公演を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。

僕は引っ張っていくタイプではないので、みんなで一緒にいいステージを作れるように。そして、原作や澤井(哲夫)先生のファンの方、キャストのファンの方、みなさんに喜んでもらえるようにがんばります! 世間では“川尻さんの演出=絶対におもしろい”となっていると思いますが、僕自身もそう思いますし。加藤 将がボーボボというキャラクターを演じることで出せるものをスパイスにして……すごく時間のかかることだとは思いますが、それを表現できたら、僕が演る意味があると思うので。ぜひぜひ、ボーボボ×加藤 将を楽しみにしていてください!

取材・文:林桃
撮影:野田涼
ヘアメイク:権田政剛
スタイリスト:藤長 祥平

インタビュー前編はこちら

公演概要

超ハジケステージ☆ボボボーボ・ボーボボ

原作:澤井啓夫「ボボボーボ・ボーボボ」(集英社 ジャンプコミックス刊)
脚本・総合演出:川尻恵太(SUGARBOY)

出演:
加藤 将/
工藤晴香 樋口裕太 大澤駿弥(ORβIT)/兎(ロングコートダディ) 小松準弥/稲荷卓央(劇団唐組) 他

公演期間:2024 年 10 ⽉ 23 ⽇(⽔)〜10 ⽉31⽇(⽊)
会場:シアター1010(〒120-0034 東京都足立区千住 3-92 千住ミルディスⅠ番館 10F)

チケット(全席指定・税込):
超ハジケシート 33,000 円(最前列・特典付き)
〈特典内容〉終演後舞台上にて写真撮影(舞台セット+お客様のみ※キャスト登場はございません)

ボーボボ鼻毛アクリルキーホルダー

複製サイン入りブロマイド 7 枚セット(加藤、工藤、樋口、大澤、兎、小松、稲荷)

⼀般席 9,900 円

舞台公式サイト:https://bo-bobo-stage.jp
舞台公式 X:https://twitter.com/bo_bobo_stage

主催:ボボステ製作委員会(東映ビデオ/東映アニメーション/アプル)

©澤井啓夫/集英社・ボボステ製作委員会

ライブ配信概要

配信対象公演:10月28日(月)13:00公演(全景映像)
             18:00公演(スイッチング映像)
視聴券:3,850円(税込)
10月28日(月) 13:00回/18:00回マチソワセット券:7,150円(税込)
※生配信終了後、ディレイ配信期間は購入した公演の映像を何度でも視聴いただけます。
販売ページ:https://live.tv.rakuten.co.jp/content/488902/
配信の購入期間:9月13日(金)17:00~11月3日(日)20:00まで
ディレイ配信の視聴可能期間 : 11月3日(日)23:59まで

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