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岡山天音インタビュー 『hana-1970、コザが燃えた日-』「繰り返し同じ台詞を言うこと自体が非日常的な体験」(後編)

INTERVIEW

2021 年 1 月 9 日 (日)から、東京芸術劇場 プレイハウスにて、『hana-1970、コザが燃えた日-』が開幕します。

本作の舞台は返還直前の沖縄、コザ市ゲート通りにある米兵相手の質屋兼バー「hana」。実際のコザ騒動を背景に、そこに生きる人々のさまざまな思いが交錯したある家族の物語です。

演出は栗山民也さん、脚本はこまつ座の傑作『母と暮せば』を生んだ畑澤聖悟さんが担当。演出家として長い間沖縄を見つめてきた栗山さんが、沖縄の日本復帰 50 周年を迎える 2022 年に本作を上演することとなりました。

主演は、本作が会話劇初主演となる松山ケンイチさん。沖縄戦後、親も自分の名前も分からない状態で生き残り、余 貴美子さん演じる“おかあ”に育てられたハルオ役に挑みます。ハルオの血の繋がらない兄弟であるアキオ役を演じるのは岡山天音さん。返還直前の沖縄で、激動の時代を必死に生きたひとつの家族、それぞれの想いがぶつかり合う姿を描いた意欲作です。

今回、THEATER GIRL では岡山天音さんにインタビューを敢行。インタビュー後編では、共演する松山ケンイチさんへの印象、今後挑戦してみたい演目、本作への意気込みなどについてお伺いしてきました。

インタビュー前編はこちら

松山ケンイチさんは「肩書きで括れないオリジナルな人」

――前編で松山さんのお話が少しありましたが、今作が初共演となりますよね?

はい、初めてです! 同じ作品に出演したことはありますが、お芝居で直接絡んだことはなくて。

――松山さんの印象はご一緒してみて変わりましたか?

オリジナルな人ですよね。松山ケンイチさんにしかないといいますか。まだ本当に数回しかお会いしていませんが、肩書きで括れない人だなと思います。とても面白い方。そんな予感がしていますね。お芝居を映像で観ていて、言葉はもちろん、 仕草の一つ一つから独特な佇まいが伝わってくるので。そういうのは松山さんの地の部分から起因してるのかな? と思ったり。

――兄弟役ということで、作品についてのお話はされていますか?

まだですね。まだ……というか、する日が来るのか分からないです(笑)。特に映像の現場だと、役者同士で芝居の相談とかは全くないので。

――そういうものなんですね。

やっぱりとてもセンシティブな部分ですよね。同じ言葉を使っても、その言葉をどういうふうにその人の中に置いているかは人によって全然違うので。目に見えないものだから、理解するのが非常に困難でもありますし、即興的にやるのが面白かったりもするので。

舞台だと、どうなるのか。それは僕もこれから知っていくことになるのかなと思います。ただ、実際にあった出来事が下地になっている作品なので、史実に関しての情報を松山さんから聞くことはありまして。まだ一方向的にもらっているだけですが、松山さんは時間をかけて丁寧に史実を紐解かれているので、そういう情報はパスしてもらっていますね。

栗山さんの演出を受けることで、目から鱗が落ちるような体験ができたら

――今回栗山さんの演出を初めて受けられると思いますが、こちらに関して楽しみにしていることはございますか?

栗山さんは、栗山さんにしか発せられない言葉を持っている方だと思うので、それを受け取るのが楽しみです。初めての体験がたくさんできるのではないかなと思います。

栗山さんがこれまで歩んできた道。それに似た道を歩いてきた人とも出会ったことがないので、目から鱗が落ちるような体験がたくさんできるのではないかなと。いっぱい鱗がこぼれたら嬉しいです(笑)。

――本作に出演することで、新たな発見がたくさんありそうですね。

そうですね。もうかれこれ 10 年ちょっと芸能のお仕事をしていますが、そこにまた新しい何かが起こる予感がしています。とても幸せなことだなと思いますね。

――今回で一皮剥けるといいますか、一つ成長できそうな感覚がありますか?

はい、もう剥けるだけ剥きたいです(笑)。

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THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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