坪倉康晴×今井俊斗インタビュー　ミラクル☆ステージ『サンリオ男子』～One More Time～「僕たち自身が心から楽しむことで、お客さまに笑顔の輪を広げていけるように」（後編）

2023.10.05

INTERVIEW

シリーズ第5弾となるミラクル☆ステージ『サンリオ男子』～One More Time～が、11月10日（金）から、東京・I’M A SHOWにて上演されます。

サンリオキャラクターが大好きな男子高校生たちの日常を切り取り、Twitter、漫画、ゲーム、テレビアニメなど、さまざまなメディアでオリジナルストーリーを展開する『サンリオ男子』。ミラクル☆ステージ『サンリオ男子』は、2018年に初演、2019年に2作目、2021年に3作目、2023年3月には初のスピンオフストーリーとなる関西サンリオ男子公演が行われました。

2022年12月に行われた『FUN♡FAN♡MEETING Vol.2 ～Thank you party～』では、新関東サンリオ男子キャストとして、初演から吉野俊介役を演じてきた吉澤翼さんと、長谷川康太役に坪倉康晴さん、水野祐役に橋本　勇大さん、西宮諒役に宮脇優さん、源誠一郎役に上山航平さん、雨ケ谷昴役に今井俊斗さん、菅見直樹役に影山達也さんがお披露目されました。

今年5月の『FUN♡FAN♡MEETING Vol.3』では、サンリオキャラクターたちと一緒にサンリオ男子7名が登場し、11月公演に向けて新関東サンリオ男子たちが本格始動しました。

THEATER GIRLでは、坪倉康晴さんと今井俊斗さんにインタビュー。後編では、お互いの印象、新曲『One World,Connecting Smiles』の魅力、公演への意気込み、お二人の「心の拠り所」になっている存在などを伺ってきました。

読者プレゼント用の色紙に、公演名「ミラクル☆ステージ」の☆マークを書くのに苦戦していたお二人。今井さんがお話ししているときも、相槌を入れながら温かい表情で見守る座長の坪倉さんと、そんな坪倉さんに「康晴くんは天然なところがかわいい」とはにかむ今井さんの、終始穏やかで微笑ましい様子が印象的でした。

インタビュー前編はこちら

「かわいい」と言い合うお二人……坪倉さんへ想いを伝える今井さんにも注目

――前編のときから、すでにお二人の仲の良さが伝わってきました。ぜひ、お互いの印象について教えてください。

（二人が顔を見合わせて笑う）

坪倉：しゅんてぃー（今井さん）は、第一印象クールなイメージだったんですよ。雨ケ谷の役柄の印象が強くて、不真面目といいますか（笑）。そんな一面もあるのかなと思っていましたが、実際は雨ケ谷と正反対でした。

とても素直で何事も真剣に取り組んでいて、あとは……かわいいですね。

（今井さん、恥ずかしそうに照れ笑い）

坪倉：あと、このクールそうな見た目で、めちゃくちゃ穏やかなんですよ。バーっとはしゃぐタイプというよりは、どちらかというと静かなんですけど、大人な静かさとはまたちょっと違う感じで。かわいい大らかさって言うのかな。

今井：O型ですから（笑）。

坪倉：え、そうなんだ（笑）。

でも……天然とはちょっと違うんだな、しゅんてぃーは。ちょっとふわっとしているところがあるかもしれないですね。

――そう言われてみて、今井さんいかがですか？

今井：これは照れますね（笑）。そりゃもう嬉しいです。

僕たしかに最初の印象と変わるんですよ。第一印象と中身を知ったあとでぜんぜん違うとよく言われるので、やっぱりそうだったんだ、と。

――最初クールだったというのは、役に寄せていた部分もあるのですか？

今井：いや、そういうわけでもなかったのですが、多分マスクしてたからかな？　そう見られやすいんですよね。

坪倉：髪も明るかったし。

今井：あ、そうかも。

坪倉：最初、金髪だったんですよ。

今井：そうそうそう。ちょっとヤンキー風に見えていたのかなと思いますね。

康晴くんはもう、最初はむちゃくちゃかっこいいな……って。

坪倉：あははははは（笑）。

今井：それはもう思いましたよ。

坪倉：ありがと（笑）。

今井：むちゃくちゃかっこいいし、喋りやすいなと思いましたね。最初はアニキっぽい感じで、僕らも「ついていきます！」みたいな感じ。もちろん今もそういう部分はあるのですが、だんだん知っていくと、実はすごい天然じゃないですか。

坪倉：あっは（笑）。

今井：それが本当にかわいくて。僕もかわいいと思う要素が増えましたね、康晴くんに対して。

――天然というのは、何か印象的なエピソードありますか？

今井：えー！　もうありすぎて……（笑）。

坪倉：多分あるはずなんですけど、ぱっと思い浮かばないよね？

今井：いっぱいあったんですよ。

――ありすぎちゃって？

今井：そう、ありすぎちゃって思い出せない。かわいいし、面白い。天然なところは、わりと短い稽古期間ですら……。

坪倉：多分あった（笑）。

――ご自身でも自覚しているところがあるんですね（笑）。

坪倉：どの現場でも「天然」と言われることが多くて。それまではぜんぜん気付かなかったんですけど、「自分って天然なんだ……」と思うようになりました。切り替えがちゃんとできていれば大丈夫だと思っているので、別にそう言われるのは嫌ではないんですけどね（笑）。

でも、年下の子からめっちゃ「先輩、先輩！」と慕ってもらうよりは、どちらかというと絡みやすいと思ってもらえることが多いので、そのほうが自分も仲良くなりやすいし、得だなとは思います。

――良い意味で気を遣いすぎずに、接することができる先輩なんですね。

今井：そうですね、そう思います。接しやすいし……あの……大好きです（照）。

坪倉：えええっ！？　きもちわるっ（笑）！！！　（と、言いつつ、嬉しそうな坪倉さん）

今井：いろいろあって、まとめるとそうなりました（笑）。

坪倉：今、なんか間があったよね（笑）！？

今井：あはは（照）。整理するとそうなりました（笑）。

サンリオ男子の楽しい日常を描いた新曲、みんなで楽しく盛り上がりたい

――公演のメインテーマとなる新曲『One World,Connecting Smiles』。このタイトルは、サンリオの企業ビジョンでもあり、意味合いが素敵だなと思いました。曲の魅力について、お伺いできますか？

坪倉：歌い上げるというよりは、サンリオ男子の仲の良さや関係性が見えるような、振付や曲調、歌詞になっている楽曲です。お客さまにもコールアンドレスポンスで一緒に声を出してもらうところがありますよ。

僕たちの普段の楽しい高校生活を描いた絵になっているのが魅力だと思います。「こういう感じで楽しい日常を送っているよ」というのをお客さまに伝えられる素敵な歌ですね。

――サンリオ男子の日常を切り取っているような。

坪倉：もちろんキラキラしているところもありながら、いかに笑顔が大事か、という（笑）。

――今井さんは、歌ってみてどうでしたか？

今井：お客さまもサンリオ男子も、みんなで楽しめますよね。自分たちが楽しんでいるものをお客さまにも共有して、結果みんなが楽しくなるというイメージがあります。

あと、『FUN♡FAN♡MEETING Vol.3』で、サンリオキャラクターたちと一緒に踊ったのも、とても楽しかったですね。みんなが舞台上にいるのが幸せな空間すぎて、大好きな曲です。

坪倉：曲調も相まって、みんなが思わずジャンプしてしまうような場面があるので、それはお客さまも含めて一緒に楽しんでいただきたいなと思います。

今井：稽古中に全力でやってみようって決めたときがあったよね。

坪倉：全力でやったね（笑）。

今井：フルパワーで、120%でやろう、って。もう汗だくでした（笑）。

坪倉：「ウワアアア！！！」ってね。キャラを脱線しちゃうくらい（笑）。

今井：本当にもうまさに男子高校生みたいな感じでしたね。楽しかった。

お二人が最近「キラキラ」を感じた瞬間とは？

――サンリオ男子のテーマにちなんだ質問なのですが、最近「自分がキラキラしている」と思ったことはありますか？

坪倉：……。それが、ないんですよね。こうやって年をとっていくんだよなあ、きっと（笑）。

今井：えー、そんなことないでしょう。

坪倉：ある？

今井：僕は……星が。

坪倉：星！？

今井：そうですね。

坪倉：え、自分がじゃなくて星がってこと！？

今井：はい。最近、夜散歩にハマっていて。東京であまり星を見る機会がなかったのですが、ふと見上げたときにキラキラしてると思ったのが……星です。

坪倉：いや、え……うん（笑）。まあまあまあ、そうだね。うん、キラキラしてるね……（笑）。（笑いのツボに入っていた坪倉さん）

――もしかしたらあまりツッコまないほうがいいのかもしれませんが（笑）、ちなみに星座とかに詳しかったり……？

今井：ぜんぜん詳しくはないんですけど、一番星は知っていて（笑）。あ、これ以上は深く掘り下げないでください……（笑）。

坪倉：（笑）。僕は、この舞台こそがキラキラしているなと感じます。それ以外で、あまりキラキラすることはないかも。

あと、星に近いところで言えば、最近、子どもたちを見るとキラキラしていると感じますね。常に元気にはしゃいで楽しそうで、多分何も考えてない……は、ちょっと言い方が違うか（笑）。無邪気に遊べる時期だと思うので、とてもキラキラして見えます。

――大人になるといろいろあるよ、と思ったり（笑）？

坪倉：そうですね、いろいろありますよね（笑）。高校生とかも、キラキラしてますよね。

今井：わかる、眩しいですよね。

坪倉：そう、眩しい。青春。でも、星は面白かったな（笑）。

「心の拠り所」になっている家族や友人、そしてファンの方々への感謝

――お二人も推される側ですけれども、推しを「心の拠り所」にされている方も世の中にはいらっしゃると思います。お二人にとって、人生を歩んでいくうえで「心の拠り所」になっている存在はいますか？

坪倉：僕は……親、家族ですね。毎日誰かしらに電話しています。現場ではあまり悩みや弱音を吐かないんですけど、いろいろと相談できるのが、身近な存在だと家族。

あと、これはもしかしたら綺麗ごとに聞こえちゃうかもしれないのですが、ファンの皆さんもそうです。応援してくれている人たちが、この業界での自分の存在意義を教えてくれる。支えてくれているからこそ、その分、これからもっともっと頑張って、みんなの前にもっともっと立ちたいと思うので、家族と応援してくれるファンの皆さんですね。

――もしかしたら綺麗ごとに聞こえちゃうかもしれない……。そんな枕詞から、逆に坪倉さんの真摯な想いや誠実な姿勢を感じました。ファンの方も、坪倉さんの言葉きっと嬉しいのではないでしょうか。

坪倉：そうですかね？　ありがとうございます。

今井：僕も家族とか、おばあちゃんとか……。

坪倉：おばあちゃんも、家族、家族（笑）！

今井：（笑）。あとは、幼なじみの友だち、子どものときから一緒にいる人たちが「心の拠り所」ですね。めっちゃ応援してくれているんですよ。

坪倉：あー、いいね。

今井：現場とか、作品もたくさん観に来てくれる。グッズも買ってくれて、「たくさん元気や勇気をもらってるよ、いつもありがとう！」と言ってくれるんです。それが本当に嬉しくて、もっともっと家族や友だちにも喜んでもらえるように頑張ろうと思います。

それと、僕もファンの方々です。たくさんの想いを持って応援してくださいます。元気だけでなく、本当にいっぱいいろんなものをいただいているんですよ。恩返しできるようにもっと頑張らなきゃ、といつも活力をもらえています。

自分たちが笑顔で楽しむことで、お客さまにも笑顔の輪を広げていけたら

――今井さんとファンの方でお互いに受け渡しをされているんですね。素敵なお話、ありがとうございました。最後に、11月から始まる本公演への意気込みをお願いいたします。

坪倉：良い作品を作り上げたいです。再演ということで、僕たち自身も最初はプレッシャーがあったのですが、もう今はそれよりも前作を超えていきたい気持ちが強いです。僕だけでなく、それはこの新関東サンリオ男子全員がきっと共通している想いだと思います。

あとは、このサンリオ男子で大事だと思うのが、僕たちが全力で楽しむこと。僕らの笑顔が、お客さまの笑顔につながって、まさに新曲のテーマでもある「One World,Connecting Smiles」のように、笑顔の輪を広げていけたらと思います。お客さまと一緒にノッてもらえる楽曲も多くあると思うので！お客さまも含めて、みんなで楽しんでいきたいなと思います。

今井：いよいよ本公演で皆さまの前でお芝居をすることができるので、稽古もしっかりと積んで、最高のキラキラを皆さまにお届けします。サンリオ男子みんなで協力し合って頑張っていくので、本当に楽しみにしていてください！

取材・文：矢内あや
Photo：野田涼

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