矢田悠祐×上口耕平インタビュー 舞台「僕はまだ死んでない」「普段考えないことを考える機会になっていたら、すごく嬉しいです」(後編)
――お互いの印象とそれぞれ尊敬している部分を教えていただけますでしょうか?
矢田:僕たち、最初のビジュアル撮影をした時に、お互いにつっこみどころがあったんです。お互いにつっこみたい気持ちがあふれ出ていて(笑)。話してみたら関西人だったので「あ、これは!」と思いました。
稽古初日から話しやすかったので、みんなに「二人は共演したことあるの?」と聞かれましたね(笑)。今回が初めてなんですけど、全然そんな感じがしないくらい壁がなくて。リスペクトしているところは、やっぱりダンスが根本にあるので所作が綺麗なところですね。
上口:ありがとうございます(照笑)。
矢田:整っているというか、無駄がない感じ。そこが素敵だなと思いますね。冒頭で少しだけ二人でお芝居するところがあるんですけど、今回は二人で喋るところがほとんどないので、やっぱり一緒にお芝居したかったなと思っちゃいますね。僕の感覚ですけど、素敵で好きです。好き嫌いって主観・感覚なんですけど(笑)。
上口:最初のビジュアル撮影のときに扉が開いた感じでしたね。感覚が似ているなと。同じ関西出身の方でも、皆さんがそういうわけでもないですし。そのなかでもポイントが似ていると思って。 リスペクトする部分はいっぱいあるんですけど、とくに直人役の時はずっと矢田くん演じる碧の話を聞いている状態で……単純に声が好きですね (笑)。セリフのさまざまな音といいますか、ニュアンスも含めて、すごく響いてくるんです。それは本当に役者として勉強になります。いいところは「あ、これいいな」といい意味で盗ませてもらっています。
稽古場でも常にオープンハートで稽古に望む姿勢も尊敬する部分です。僕も「よし稽古に入るぞ」という時は、心を開いていこうと心がけるんですけど、矢田君はそれがすごく自然に出来ている方だなと思いますね。
矢田:ありがとうございます。なんか、どういう気持ちで聞けばいいのか分からなくなってきました(笑)。