木村達成×須賀健太が挑む舞台『血の婚礼』開幕! フォトコール&取材会の模様をレポート。見どころは「ダンディーなヒゲ姿」
舞台『血の婚礼』のプレスコール&取材会が14日(水)に東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで行われた。
本作は、実際に起きた事件をもとに1932年にスペインの伝統的劇作家フェデリコ・ガルーシア・ロルカにより執筆された“ロルカ3大悲劇”の1作。
一人の女をめぐり、二人の男が命をかけて闘う、愚かしいほどの愛と衝動を描いた作品で、木村達成と須賀健太がハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』以来5年ぶりの共演。
フォトコールでは花婿(須賀健太)とその母親(安蘭けい)、花嫁(早見あかり)と元カレ(木村達成)の2シーンが公開され、その後取材会が行われ、木村達成、須賀健太、早見あかり、安蘭けい、演出家の杉原邦生が登壇。初日に向けての意気込みを語った。
最初に演出の杉原が「約5週間ほど稽古を重ねて来て、舞台稽古は一昨日からです。実際に劇場に立って初めて分かることもあるので、日々スタッフと調整し対応をしながら明日の初日に向けて順調に仕上がってきていると思います。1930年代のアンダルシア地方を舞台にした作品ですが、当時の情熱・衝撃をこの舞台で表現したい」とコメント。
花嫁の元カレ・レオナルド役を演じる木村は「マスクを取って、衣装を着てメイクをすると各々のキャラクターのオーラがドバーッと出て来た印象があります。『血の婚礼』はキレイな風が一切流れていない、すごくドロドロとした、カラカラとした嫌な空気が常に流れる作品。その雰囲気がマッチしているんじゃないかと思います。独特のオーラをお見せできれば」と作品の印象を語った。
また、見どころを聞かれ「私事ですが、ヒゲをしっかりこさえて、この舞台に挑みます。初ヒゲです(笑)」と照れくさそうに笑うと、横から須賀が「ヒゲ成」とツッコミを入れ、仲の良さを見せつけた。
花婿役の須賀は「登場人物の中では一番感情が揺れ動き、周囲に影響されまくる役なので、ある意味達観して物語を見られる役だと思います。最初の頃は二人の男が一人の女を奪い合う物語と単純に考えていましたが、稽古が進むにつれて登場人物のバックボーンや人間ドラマが感じられる作品になりました。一人一人の背景も感じていただけたら嬉しいなと思います」と作品をアピール。
花嫁役を演じる早見は「一見すごく我がままな女性に見えるかもしれませんが、もしかしたらこの時代の女性にとっての結婚は、抑圧された中での幸せなものだけではなかったのかなと演じていく中で感じました。女性たちが抱える想い、心の闇をしっかり描き出すことが出来たら・・・・・・」と語った。
花婿の母役の安蘭は「叫びまくって、感情的な激しい母親ですが、それが意外と苦ではなくて・・・・・・。もともと持っているキャラなのかな(笑)? 演じていて楽しいというか、理解できるんですよね」と笑顔でコメントすると、「“もともと持っている”は、ちょっと怖いです(笑)」と須賀。
「安蘭さんは宝塚のイメージでスマートなかっこいい女性と思っていたら、意外と可愛らしい方で・・・・・・そして人の話を聞いてない(笑)。さっきもスタッフに会見の進行説明を受けていたんですけど、ずっと杉原さんのシャツのブランドの話をしているんですよ。そういう感じで、自分の興味のあることに夢中になる可愛らしい方です」と須賀が目撃した安蘭の意外な一面を暴露すると取材陣からは笑いが起こり、一気に和やかな雰囲気が漂う。
最後に木村から「情熱の国、スペインを舞台にしたお話です。欲望・愛・苦しみみたいなものがたくさん詰まったこの作品を目撃しに、ぜひ劇場に足を運んでいただきたいです」と熱いメッセージが送られ、取材会は幕を閉じた。
舞台『血の婚礼』東京公演は9月15日から10月2日まで渋谷のBunkamuraシアターコクーン、その後10月15日・16日には大阪公演が梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティで上演される。
舞台写真
文・撮影:近藤明子
木村達成さん×須賀健太さんのインタビューはこちら
公演概要
『血の婚礼』
2022年9月15日(木)~10月2日(日)
Bunkamura シアターコクーン
2022年10月15日(土)〜16日(日)
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
原作:フェデリコ・ガルシーア・ロルカ
翻訳:田尻陽一
演出:杉原邦生
出演:
木村達成
須賀健太
早見あかり
南沢奈央
吉見一豊
内田淳子
大西多摩恵
出口稚子
皆藤空良
安蘭けい
<演奏>
古川麦
HAMA
巌裕美子