髙橋颯が辿り着いた表現することへの喜び「歌とダンスは愛をもって向き合っていく存在」【シアダンvol.14】(前編)
THEATER GIRLが注目する“今知りたい若手俳優”へのインタビュー企画「シアダン」。第14回目にお迎えしたのは『デスノート THE MUSICAL』エル役などを務める「髙橋颯(たかはし・ふう)」さん。
男性ダンス&ボーカルグループ「WATWING(ワトウィン)」にも所属している彼に前編でうかがったのは、WATWINGの活動を通して変化していった表現との向き合い方や、オーディションでの心構えなどについて。自身の心境の変化について、真っ直ぐに話してくれる姿からは、活動が充実している様子を感じることができました。
背中を押してもらい挑んだオーディション
――2019年のStar Boys Auditionを経て、WATWING(ワトウィン)が結成されたとのことですが、オーディションを受けようと思った理由を聞かせていただけますか。
僕自身、前の事務所ではソロで歌を歌っていたんですけど、そのときに前の事務所の社長から、このオーディションのことを教えてもらったんです。「颯はソロだけじゃなくて、ちゃんとグループの活動もするべきだ」と社長が背中を押してくれて、それをきっかけにこのオーディションを受けました。
――前の事務所の社長の後押しもあって、オーディションを受けられたんですね。
そこで、今いるメンバーとも出会いました。オーディションのときはまだ何人グループになるかも決まっていなかったので、その中でオーディションを受けるのは、ある意味ストレスもありましたね。背中を押してもらったけど、かといって受かる保証もないですし。
しかも、オーディションに来ていた人は、基本活動経験のないの人たちばかりだったんですけど、みんな凄くレベルが高くて。僕はソロで歌っていたのに、自分より歌の上手い人がいっぱいいて、「あれ、落ちるかもしれない」と、不安になりました。特にダンスは、僕より全然上手い人がたくさんいたので、その中で受かる自信は全くなかったですね。
何回か審査があったんですけど、最初の審査のときにこのままじゃまずいと思って、一緒にオーディションを受けていた子のダンスを動画で撮影して、それを見ながら一晩中かけて練習して次の日に臨むということもありました。
――本当に参加者の方のレベルが高いオーディションだったんですね。
そうですね。あと、当時僕は21歳だったんですけど、年齢もマイナス要素だと思っていて。「高校生とか10代の子がいた方が、そりゃ可能性あるよね」と思っていたので、その中で6人に選ばれたのは、めちゃくちゃ嬉しかったです。