佐竹桃華インタビュー 舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』「これからも変化や成長を見せていけたら」（前編）
現在、TBS赤坂ACTシアターにて絶賛上演中の、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』。
本作は、『ハリー・ポッターと死の秘宝』の19年後の物語。原作者・J.K.ローリングが自ら演出家のジョン・ティファニー、脚本家のジャック・ソーンとともに創作したオリジナルストーリー。シリーズとしては8番目の物語となり、初めて”舞台”という手法を使って描かれます。舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』の東京公演はアジア初で、世界では7番目の上演となります。
注目のキャストには、ハリー・ポッター役に石丸幹二さん、向井 理さん。ハーマイオニー・グレンジャー役に中別府 葵さん、早霧せいなさん。ロン・ウィーズリー役にエハラマサヒロさん、竪山隼太さん。アルバス・ポッター役に藤田 悠さん、福山康平さん。スコーピウス・マルフォイ役に門田宗大さん、斉藤莉生さん。マクゴナガル校長役に榊原郁恵さん、高橋ひとみさんなど、豪華出演者が集結しました。
THEATER GIRLは、嘆きのマートルとローズ・グレンジャー・ウィーズリーを演じる佐竹桃華さんにインタビュー。前編では、本作へ出演するにあたっての心境や日替わりで演じている嘆きのマートルとローズ・グレンジャー・ウィーズリー役についてうかがいました。
毎日貴重な経験をさせてもらっている
――現在、ロングラン公演中の舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』に出演中ですが、改めて本作へ出演されているお気持ちはいかがでしょうか？
私自身、「ハリー・ポッター」が大好きだったので、この作品に携われることがまず嬉しかったです。プレビューから数えると6ヶ月ぐらい経っているのですが、毎日満員のお客様の前に立っていると、この作品がたくさんの方に愛されているんだなということを改めて実感しています。そういった作品に参加できてすごく光栄だなと思います。
ハリー役の（石丸）幹二さん、向井（理）さんはもちろん、いろんな分野でトップを走っている方たちとご一緒できていることも本当に嬉しくて。勉強になるし、貴重な経験をさせてもらっているなという気持ちで毎日挑んでいます。
――客席からも高揚した雰囲気が感じられますが、舞台上からも客席の熱量は感じられているのでしょうか？
カーテンコールでの温かい拍手だったりスタンディングオベーションだったり、そういう部分はもちろんですが、 この舞台を観に来るために、わざわざローブを手作りしてくださっている方などもいて、本当に愛されている作品なんだと実感します。
毎公演新鮮な気持ちでお芝居ができている
――現在はアンサンブルだけでなく、嘆きのマートルとローズ・グレンジャー・ウィーズリー役を日替わりで演じられていますが、 それぞれの役の印象と演じる上で意識されていることを聞かせてください。
嘆きのマートルは、映画のイメージが強烈に残っているので、きっと観に来てくださるお客様も「マートルはこうでしょ」というイメージがあると思うんです。ねっとりした喋り方や狂気的に変わる表情だったり、見た目のイメージはもちろんなんですが、そのコロコロ変わる感情の部分も皆さんのイメージと大きく変わらないようにしないといけないのですごく難しいですね。
本役の美山加恋さんが演じられているのを一番近くで見させてもらっていろいろと学ばせていただきましたし、DVDでマートルの特徴をたくさん研究もしました。ここはあえて大きな声を出さずにちょっと控えめに言ってみようとか、ここはハリーを誘惑するためにちょっと大人っぽい色気を出そうかなと、どうやったら皆さんがイメージするマートルに近づけるか考えながらチャレンジできているので、すごくやりがいがあるし楽しいですね。
しかも、マートルはけっこう動きも多いので難しいんです。動きも綺麗にしたいけど、その間に喋らないといけないから、いろんなところに意識を張らないといけないので。ただ、昔からバレエをやっていたので、自分が得意な部分を活かして私にしかできないマートルを演じられるように、常に意識しながらやっています。
――同じく、現在演じられているローズ・グレンジャー・ウィーズリー役についてはいかがでしょうか。
ローズに関しては、舞台版のオリジナルキャラクターなので台本を読んでイメージを膨らませました。もちろんハーマイオニーの若い頃と似ているので、頭が良くて自分に自信を持っていて、常に優等生でしっかりものの部分もあるんですけど、けっこう小生意気さもあるというか。そこはロンのマルフォイに対する態度と似た部分なのかもしれないですけど。なので、演じる時に生意気さが目立ちすぎて嫌な印象を持たれないようにしないといけないと思いました。
でも、いざ稽古が始まって、本役の（橋本）菜摘さんの演技を見た時に、セリフだけを聞くと生意気だけど、表情と動きが付くと、ちゃんとローズの可愛らしさも見えて腑に落ちた部分がありました。セリフ上ではけっこうキツイことを言っているんですけど、ローズの天真爛漫さもしっかりと出せるようにしたいので、そのバランスを常に意識して演じています。
ローズの場合、アルバス、スコーピウスとのシーンがけっこうメインなんですが、アルバスとスコーピウスもWキャストで、キャストが変わると反応も変わるので、毎公演新鮮な気持ちでお芝居ができているのですごく楽しいです。
――現在、日替わりで嘆きのマートルとローズ・グレンジャー・ウィーズリーを演じられていますが、切り替えなどが大変な部分はありますか？
もちろん演じていて楽しいんですけど、やっぱり大変さもあって。嘆きのマートルを演じるときは、ポリーという役も一緒にやっているんですけど、ローズとポリーって同じグリフィンドール生で、さらに学年も一緒なので常に横にいるんですよ。
だから、立ち位置が混ざらないように常に必死で。頭の中をフル回転しています（笑）。作品の中でワンド・ダンスという杖を持って踊るシーンがあるんですけど、舞台袖で「今日はローズだから右だよね」と、毎回声出し確認をして混ざらないようにしています。
取材・文：THEATER GIRL編集部
Photo：事務所提供
公演概要
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』
［日程］ ロングラン公演中
［会場］ＴＢＳ赤坂ＡＣＴシアター
【主催】TBS ホリプロ The Ambassador Theatre Group
【チケット情報】
2023年5月公演分までのチケット発売中
ホリプロステージ https://harrypotter.horipro-stage.jp/ にてお買い求めいただけます。
※購入には事前の会員登録（無料）が必要
［金額］
SＳ席 １７０００円
S席 １５０００円
S席（６歳～１５歳） １２０００円
A席 １３０００円
B席 １１０００円
C席 ７０００円
９と４分の３番線シート ２００００円（特典付き）
ゴールデン・スニッチ チケット ５０００円
※未就学児入場不可
※ゴールデン・スニッチ チケットは、前週に抽選販売。各公演枚数限定で、座席はお選びいただけません。
※正規販売サイト以外のネットオークションや転売サイトなどでご入場券をお買い求めになられた場合、ご入場をお断りする場合がございます。
【出演キャスト】
ハリー・ポッター 石丸幹二／向井 理
ハーマイオニー・グレンジャー 中別府 葵／早霧せいな
ロン・ウィーズリー エハラマサヒロ／竪山隼太
ドラコ・マルフォイ 松田慎也／宮尾俊太郎
ジニー・ポッター 馬渕英里何／白羽ゆり
アルバス・ポッター 藤田 悠／福山康平
スコーピウス・マルフォイ 門田宗大／斉藤莉生
嘆きのマートル 美山加恋
ローズ・グレンジャー・ウィーズリー 橋本菜摘
デルフィー 宝意紗友莉／岩田華怜
組分け帽子 木場允視
エイモス・ディゴリー 福井貴一
マクゴナガル校長 榊原郁恵／高橋ひとみ
安藤美桜 安楽信顕 千葉一磨 半澤友美 川辺邦弘 小松季輝 前東美菜子 みさほ 扇 けい 尾尻征大 岡部雄馬 織詠 大竹 尚 大内慶子 佐竹桃華 佐藤雄大 篠原正志 鈴木翔吾 田口 遼 田中彩乃
手打隆盛 上野聖太 渡邉聖斗 薬丸夏子 横山千穂
【スタッフ】
オリジナルストーリー J.K.ローリング
脚本・オリジナルストーリー ジャック・ソーン
演出・オリジナルストーリー ジョン・ティファニー
