『テンダーシング-ロミオとジュリエットより-』、『リーディングドラマ ロミオとジュリエット』上演決定!
2023年 8月10日(木)より、あうるすぽっとにて『テンダーシング-ロミオとジュリエットより-』、『リーディングドラマ ロミオとジュリエット』の上演が決定した。
『テンダーシング』はシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』の台詞を縦横無尽に再構成し、ソネット詩や歌も加えて生み出された、もうひとつの『ロミオとジュリエット』。ロミオとジュリエットという名の老夫婦の愛と別離を描いた物語。
独創的な手腕で原作を巧みに再構成したのは、NTlive『リーマン・トリロージー』が話題のベン・パワー。翻訳監修はシェイクスピア37戯曲の完訳を成し遂げた松岡和子。老夫婦となったロミオとジュリエットを演じるのは、土居裕子と大森博史。土居裕子は東宝版『リトルプリンス』や『サンキュー・ベリー・ストロベリー』などが記憶に新しく、本作でもその歌声が披露される。
大森博史は様々な演出家からの信頼が厚く、最近では『スカパン』や『ある馬の物語』などに出演。ベテラン俳優二人による円熟の『ロミオとジュリエット』に期待してほしい。
演出は7月に『これだけはわかってる〜Thigs I know to be True』(於:東京芸術劇場シアターウエスト)も手がける荒井遼。本作の初演によって、シアターアーツ「2021年回顧アンケート」 ベストアーテイストに選出されている。
また、今回は関連上演として『リーディングドラマ ロミオとジュリエット』の上演も決定した。『テンダーシング』は原作を知らなくても楽しめるが、知っていればより楽しめる作品。今回は原作『ロミオとジュリエット』の朗読劇。王道のラブ・ストーリーが日替わりのキャストと共に届けられる。
ロミオを演じるのは、村井良大、小西詠斗、梅津瑞樹。ジュリエットを演じるのは熊谷彩春、佐藤日向、堀内まり菜、大西桃香。そして、山口森広、町田マリーの 2 名が全ステージ出演し、物語を支える。こちらは、日替わりキャストの一度きりのステージとなる。
コメント
土居裕子
初演はコロナウィルス蔓延で、何度も何度も延期になったので、ただひたすら本読みを繰り返しました。始めはちんぷんかんぷんだったこの物語が、だんだんパズルのピースがはまっていくように美しいストーリーが浮かび上がってきた時、何百年もの時を経ても、なお新鮮な感動を与えてくれるシェイクスピアの言葉の凄さに心が震えたのを覚えています。同時に、若く美しいロミオとジュリエットではなく、長い年月をかけて育んだ揺るぎない愛で結ばれた、この老夫婦のロミオとジュリエットを生み出した、ベン・パワーの閃きに、演劇の素晴らしさを感じずにはいられません。
さらに深くなった今回の『テンダーシング』をぜひご覧いただきたいと思います。
大森博史
『テンダーシング』再演。とっても嬉しいです。愛おしく、大事なものが語られている作品です。原作ロミオとジュリエットは恋と現実世界との折り合わなさが語られますが。『テンダーシング』は二人の内面にフォーカスが行き、年齢を経た老後の豊かな愛と、その芯にある切なる相手への思いが、虚構の舞台上で現実化します。この本では、老境のロミオとジュリエットと言う設定や、原作を絶妙に書き直したアダプトが素晴らしい。土居さんの歌も素敵です。さあともあれこの感動をお楽しみ下さい!乞うご期待!
演出:荒井遼
土居さん、大森さんと贅沢な稽古をさせて頂き生まれた『テンダーシング』の再演が出来てとても嬉しいです。今回は更に進化したリニューアルバージョンをお届けします。海、風、砂、花、別れ。メメント・モリ。より強い愛がにじむ、より幻想的な作品にしたいと思っています。『リーディングドラマ ロミオとジュリエット』は様々なペアによる原作の朗読劇です。原作をテンポよくお届けしたいと思います。若者の疾走感のある恋と老夫婦の穏やかな愛。同じ言葉でも使い方が変わるだけで、風景はガラッと変わります。その面白さを体験して頂けたら本望です。短い上演期間ですが、沢山のロミオとジュリエットに会いに来てください。お待ちしております。
公演概要
『テンダーシング-ロミオとジュリエットより-』
【原作】 W・シェイクスピア 【作】ベン・パワー 【翻訳監修】松岡和子 【演出】荒井 遼
【出演】 土居裕子 大森博史
『リーディングドラマ ロミオとジュリエット』
【原作】 W・シェイクスピア 【翻訳】松岡和子 【構成】木村美月 【構成・演出】荒井 遼
【出演】
村井良大×熊谷彩春(8/10 出演)
小西詠斗×佐藤日向(8/11 出演)
梅津瑞樹×堀内まり菜(8/12 出演)
梅津瑞樹×大西桃香(8/13 出演)
山口森広(全ステージ出演)
町田マリー(全ステージ出演)
2023年8月10日(木)〜13日(日)
あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)