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柚希礼音、ソニン、実咲凜音、清水くるみ、平野綾、水田航生ら出演。ミュージカル『FACTORY GIRLS〜私が描く物語〜』囲み取材&公開ゲネプロレポート!

REPORT

2023年6月5日から、東京国際フォーラム ホールCにて、ミュージカル『FACTORY GIRLS〜私が描く物語〜』が開幕した。

本作の舞台は、19世紀半ばのアメリカ・ローウェル。そこでは、大規模な紡績工場が誕生し、多くの女性たちがファクトリー・ガールズとして働いていた。貧しい家族を助けるため、自らの自由を得るため、故郷を旅立ってローウェルにやってきたサラ・バグリー(柚希礼音)は、紡績工場の劣悪な労働環境を見て衝撃を受ける。

ラーコム夫人(春風ひとみ)の管理する寮で、心優しいアビゲイル(実咲凜音)をはじめ、ラーコム夫人の娘ルーシー(清水くるみ)、人生を謳歌するマーシャ(平野綾)に出会ったサラ。 そして、中でもハリエット・ファーリー(ソニン)との出会いによって、 彼女は文章を書くことに新たな自分を発見し、ハリエットもまたサラの文才を認め、二人はいつしか深い友情で結ばれていく。理想をぶつけ合いながらもペンと団結力を武器に闘い、世の中を動かしていく姿を描いたヒューマン・ストーリー。

今回は、出演する柚希礼音、ソニン、実咲凜音、清水くるみ、平野綾、水田航生、脚本・歌詞・演出を手がける板垣恭一が登壇した取材会と公開ゲネプロをレポートする。

取材会レポート

初演に続き、主人公サラを演じる柚希礼音は、「初演から3年半が経ち、こうして再演できることを心から嬉しく思います。再演からの新メンバーも加え、それぞれの3年半が詰まっているなと思うくらい、深い作品になっています」と再演できる喜びを語り、「私自身もパワーをもらったり、励まされたり、背中を押してもらったりして、毎日稽古をしてきました。そのパワーがお客さまに届くと思うので、多くの方に観ていただきたいです」と力の込もったコメントをした。

それを受け、同じく初演からハリエット役を務めるソニンは「柚希さんのコメントを聞きながらちょっと泣けてきた」と目を潤ませ、「3年半のことを思い出してしまいました。初演が終わったあとに、コロナ禍が始まって。再演までの間、いろんなことを乗り越え、みんなにもう1回会えてこの初日を迎えられたのだと思うと、ちょっと感慨深くなっちゃいます」と、しみじみ。

アビゲイル役・実咲凜音は「今日まで本当にあっという間でした。いつも誰よりも早く稽古場に入って発声をされていた柚希さん、誰よりも役のことを考えて毎回お稽古場で調整されていたソニンさんの背中を見ていました。本当に良いチームワークで今日を迎えられたなと感じています」と話した。

ルーシーを演じる清水くるみは「私は再演というものに出るのが初めてなので、思い入れを感じています」とコメントし、マーシャを演じる平野綾は「私は再演からの参加になるのですが、本当にカンパニーの熱量がすごくて。カンパニーってその作品が終わると、『次の現場で、また会えたら』と一気に解散になっちゃうんですけど、始まる前から解散したくないなって思ってしまいました」と、カンパニーへの愛を語った。

ベンジャミン・カーティス役を演じる水田航生は、公演の見どころについて「何といってもファクトリー・ガールズです。彼女たちから生きる力をとても感じますし、そのパワーは観ているお客さまにも絶対伝わると思っています。それぞれがそれぞれの道を必死に生き抜こうとしている。その生きる力を、ぜひとも劇場で観て感じていただければ嬉しいです」とコメント。

脚本・歌詞・演出を手がけた板垣恭一は、「見どころは二つあります。一つは人間ドラマを書いたということ。女性が主人公ではありますが、現代を生きる我々にも関係ある労働、差別、貧困の問題を描いています。もう一つは、オリジナル作品の再演なので、何の制限もなく、好き勝手にブラッシュアップができる。再演から新しいメンバーも入ったので、全く新しいものを改めて作りました」と公演に対する自信を見せた。

また、初演メンバーについて「3年以上の時を経て、人としての重みが明らかに増していました」と述べ、新しく加わったメンバーについては「(平野)綾ちゃんは、良いアイディアをたくさん持っているので、いろんな技術を持って新しい風を吹かせてくれました。(水田)航生くんは、『こんなに綺麗にプリンスをやってくれるのか』と思うほど、素晴らしい演技ぶり。ソニンさんと2人のシーンでは、僕が航生くんに見惚れてしまって、ソニンさんに怒られる事態が起きています」と話した。

さらに、シェイマスを演じる寺西拓人にも触れ、「(寺西が)ここにはいないんですけど、喋ってもいいですか。寺西くんは再演からのメンバー。最初は彼が持っている爽やかさを生かしたキャラクターでやってくれたのですが、移民の役なのでダークサイドを背負わないといけなくて。『ちょっと屈折してみようか?』と言ったら、翌日からちゃんと屈折したキャラを作ってきてくれて『この人、すごいできるな』と思いました。いろいろと新しい発見がありました」と、稽古の様子を振り返った。

続いて、記者から「今、誰かに伝えたいこと」を聞かれた一同。水田は「舞台でこういう髪型をするとき、よく僕が相談する方がいらっしゃいまして……。柚希礼音さんなんですけど」と柚希に目線を送り、「伝えたいというか、今聞きたいんですけど、今日の僕の髪型どうですか?(笑)」と問いかけ、柚希は「いや、ちょっと直さなあかんわ(笑)」とバッサリ。それに対して水田は「すぐにシャワー浴びて、ゲネプロに臨みたいと思います(笑)!」と、たじたじな様子だった。

清水は「ニンニン先輩(ソニン)が、かわいいということを伝えたいです。完璧にこなす人なのですが、いつもちょっとチャーミングな部分があって。初演のときは探れなかった部分でした」と話し、ソニンは「劇中では(清水が)慕ってくれる役なんですけど、現実世界ではいじられています。さっきも支度中なのに楽屋に邪魔しに来ました(笑)。そんな時間も愛おしいんですけどね」と嬉しそうな表情を浮かべ、すかさず清水が「いやいや、劇中でも現実でも慕っていますよ」と返した。

そして、実咲が「舞台稽古を拝見したのですが、ちえさん(柚希)が一番奥の台に立っていても光っていました。やっぱりちえさんはどこにいても存在感がある。それを個人的に伝えたかったです」と言うと、柚希も恥ずかしそうに笑った。

最後に、舞台を観に来るファンに向けて、柚希は「ポスターを見ると女性が強そうなので、『女性メインのお話なんでしょ?』とよく言われるんですけれども、女性が男性を責めているお話ではなく、女性も人間としての人権のために闘ったということを伝えたいです。19世紀のアメリカが舞台ですが、現代の皆さまにも刺さるところがあると思っています。私も稽古をしながら、はらわたが煮えくり返ったり、いろんな感情で毎日を過ごしてきました。『また明日から頑張ろう』と思える作品になっていると思うので、ぜひ多くの方に観ていただきたいです」と締めくくった。

文・撮影:矢内あや

公演概要

ミュージカル『FACTORY GIRLS〜私が描く物語〜』

作詞/作曲: クレイトン・アイロンズ&ショーン・マホニー
脚本/演出: 板垣恭一

出演: 柚希礼音 ソニン / 実咲凜音 清水くるみ ・ 平野 綾 / 水田航生 寺西拓人
松原凜子 谷口ゆうな 能條愛未 / 原田優一 ・ 戸井勝海 / 春風ひとみ 他

【東京公演】
2023 年 6 月5日(月)~6 月 13 日(火)
会場 東京国際フォーラム ホール C

【福岡公演】
2023 年 6 月 24 日(土)・6 月 25 日(日)
キャナルシティ劇場

【大阪公演】
2023 年 6 月 29 日(木)~7 月 2 日(日)
COOL JAPAN PARK OSAKA WW ホール

オフィシャルHP: http://musical-fg.com/
オフィシャルTwitter: @factorygirlsjp

企画・製作: アミューズ

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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