• HOME
  • topic
  • REPORT
  • 市村正親・鹿賀丈史W主演。Daiwa House presents ミュージカル『生きる』製作発表レポート!

市村正親・鹿賀丈史W主演。Daiwa House presents ミュージカル『生きる』製作発表レポート!

REPORT

2023年9月より東京、大阪にて上演されるDaiwa House presents ミュージカル『生きる』。

本作は、黒澤明監督が 1952 年に発表した映画「生きる」を原作に 2018 年に誕生した、日本発のオリジナルミュージカル。

初演時には「国産ミュージカルの記念碑的力作」と絶賛を受け、2020 年に再演、コロナ禍に翻弄されながらも、全 38 公演を完走した。そして今年、待望の再々演を果たす。クリエイター陣には、日本を代表する演出家の宮本亞門、数々の話題作を手掛ける脚本&歌詞の高橋知伽江、昨年度より2年連続トニー賞ノミネートの作曲家・ジェイソン・ハウランドが再集結。

定年を間近にした平凡な男が、死を目前にしながらも最後に見つけた夢を実現するために、残り半年の人生を懸命に生き抜く姿を描いた本作。

初演より引き続き主人公・渡辺勘治を演じるのは、ミュージカル界のレジェンド、市村正親と鹿賀丈史。その他メインキャストの多くが一新。村井良大、平方元基/上原理生(ダブルキャスト)、高野菜々(音楽座ミュージカル)、実咲凜音、福井晶一、鶴見辰吾ら実力派キャストともに、新たな『生きる』が届けられる。

今回は、製作発表会見の様子と会見前に演出・宮本亞門から届いたコメントをお届けする。

宮本亞門 コメント

いよいよ再々演、ミュージカル『生きる』が始まります。私は本当にこの作品が好きで、毎回心が洗われる、生きるための根源が詰まっている作品だと思っています。今、ようやくコロナ禍も明けてきました。次の未来へ向けて、何を大切に、何を軸に生きていくか。そんなテーマも入っている作品です。 そしてもちろん、今回の主役は市村正親さんと鹿賀丈史さんです。再演ごとに深くなっていくお二人。今回はどんなアプローチで来るのか、 見逃すことができない、一瞬一瞬感動に満ちたドラマが繰り広げられると思います。新しいキャストも増え、新たな『生きる』が生まれます。劇場でお待ちしております。

製作発表コメント

市村正親

2019年の初演の時は、まだコロナ禍ではなかったんです。稽古場に入って毎日台本が変わっていくという非常にスリリングな稽古でした。いざ本番が開けるとお客様から爆発的な拍手をいただいて。「ああ、やっぱりいい作品なんだ」と感じました。

それで、再演の時はもうコロナ禍になっていて。ただ、その中で上演される『生きる』も、それなりにあってるな感じがしたんです。今回は、コロナも少し落ち着いてきて お客様もばっちり入れる状態だということも聞いていますし、何よりも今回濃いキャストが揃っているので、僕が霞んでしまわないように、しっかりやっていきたいと思います。

鹿賀丈史

今回、再々演ということで喜びに浸っております。1回目は、初演ということで、緊張もあり台本も手直しがたくさんあって大変な稽古でしたが、2回目は、コロナ禍の最中でしたが、運良く中止にならずに全公演できました。

今年は、初演から4年ほど経ちましたが、世界の勢力地図が随分変わって、生きることにみんなが戸惑っている時期だと思います。それは我々も同じです。そんな中でこそ、この『生きる』という非常にシンプルでこれ以上深いテーマはないと思いますので、ぜひ元気に足を運んでいただいて、 前向きに生きることを捉えていただけると、我々出演者としてもそれ以上の喜びはありません。

村井良大

この作品は、前回はまさにコロナ禍で、上演できるかギリギリの瀬戸際の中、 毎日、公演ができる喜びを感じながら上演していました。無事に、1日も欠けることなく、誰1人欠けることなくゴールができた感動を今も覚えています。

そして、再々演にも携わせていただけることになって、 あの時代を経たからこそこれから前へ進んでいくエネルギー、特に渡辺光男は、毎日混沌としている中でも明るく前向きに家族の幸せを願いながら毎日生きている青年です。いろいろな方に観ていただいただきたいですが、特に若い方にもぜひ観ていただきたいです。老若男女に響くメッセージがある作品ですので、この2023年版の『生きる』を皆様の心に届けたいと思います。

上原理生

お話をいただく前に、再演の観させていただいていて素直に感動したのを覚えています。黒澤監督の映画を、三次元の舞台によくぞ作り上げたというのと、日本のオリジナルミュージカルとしてすごくクオリティが高いと感じました。もしやらせていただけるなら小説家の役かと思っていたので、今回、お話をいただいて嬉しい思いでいっぱいです。

この作品の魅力ですが、やっぱり『生きる』ことを描いていることだと感じます。舞台では、戦後日本がまだ復興途中で豊かになっていこうという中、何を大切にしなければいけないか、ストレートに投げかけてくれる作品だと思いますが、それは、この混迷の今を生きる我々にもそのまま通じることだと感じています。小説家という役は、ある意味、渡辺勘治さんと180度違う人生を歩んできた人物だと感じていて、渡辺勘治さんの生きる姿勢を浮き彫りにするために、光と影の影の部分を描く人物だと思うので、そのあたりを深めていけたらと思います。

高野菜々(音楽座ミュージカル)

私は音楽座ミュージカルという劇団に15年所属しているのですが、今回初めて劇団以外の作品に出演させていただくことになって、オファーをいただいた時はすごくびっくりしました。ただ、劇団を越えて、こうしてオリジナルミュージカルを作る現場に携わらせていただくのはすごく光栄なことなので、これから物語の一部になっていけるように、精一杯頑張りたいと思います。

この作品を映像で拝見させていただきまして、黒澤明監督の映画も拝見させていただきましたが、生きることに真正面に向き合った方だなと。何か一つの目標に向かって生きるということをテーマにしているのではなく、どこにでもいる男性が「自分の人生をどう生きるか」真正面に向き合った時に未来は開けると、そういう日常性の中に感じるプレゼントのようなものを感じてすごく良い作品だなと思いました。死生観をテーマにしているのにも関わらずエンターテインメントですごく華やかな世界になっているので、そのギャップもこの作品の魅力だと感じました。 

今回私が演じさせていただく小田切とよという役は渡辺勘治さんに大きなきっかけを与える女性だと思うのですが、大きなきっかけではなく、日常のどこにでもある小さなことに大切なものが転がっているのではと、自分自身もよく感じるので、そういったことも大切に演じさせていただきたいと思っています。

実咲凜音

日本の名作であるこの作品に参加できると知った時は本当に光栄に思いました。 私は今回からの参加になりますが、新しい作品に向き合う時はいつもワクワクします。新しい役や人との出会い、そしてまた新しい課題と出会えることは本当に幸せなことだと思います。

私は初演を拝見させていただいたのですが、ダイレクトに心にメッセージ性が届く作品だと感じて、見終わった後に自然と涙が流れていました。 自分自身に「私は毎日、悔いなく一生懸命生きているか」と問いかけたことをすごく覚えています。それくらい心に響いた作品でした。

今回、渡辺一枝役を演じさせていただくのですが、彼女は自分というものを持っていて、理想があり意志の強い女性だという印象です。まだお稽古が始まっていないので、これから作り上げていく段階ではありますが、 今回とよと一枝はシングルキャストで演じさせていただきます。個人的にはとよ役の高野さんとは同い年なので、同年代の仲間がいてすごく嬉しいですし、対照的な女性を作っていけたらと思っています。私自身もこの作品の一部として精一杯生きれたらと思います。

福井晶一

初演のときに役者仲間の評判が良かったのですが、評判通りの素晴らしい作品でした。黒澤明監督の作品がミュージカルになると聞いた時は、どうなるんだろうと思っていたのですが、こんなにもミュージカルの題材に適しているということに驚きました。なので、今回お声掛けいただいた時は本当に嬉しかったです。

個人的には、僕の所属していた劇団四季の大先輩お二人がいらっしゃって、ずっと共演を願っていたので、今回ご一緒させていただくことを本当に嬉しく思います。背中を見ていろんなことを学びたいです。 今回は組長役ということで、実はオファーいただいた時は、ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』でラオウを演じていたので、また暴力で支配する役かと(笑)。普段、割といい人格の役をやることが多いので、鶴見さんにいろいろと教えていただきたいです(笑)。

命を燃やして生きるという、すごく温かいメッセージが込められている作品だと思いますので、僕自身もその創作の現場に一緒に携われることを嬉しく思いますし、 たくさんの方にこの作品をお届けできればと思っています。

鶴見辰吾

初演の時に市村さんver.を観て、そして再編の時に鹿賀さんver.の『生きる』を拝見しました。関係者席に座らせてもらったのですが、もう涙が止まらなくて。関係者なのに泣いてるのが恥ずかしいので、カーテンコールまで涙を流しっぱなしにしてタイミングをずらして、ハンカチで涙を拭きまして。それくらい感動的な作品でした。 

1998年に黒澤明監督が亡くなり、これで黒澤明監督の作品に出ることはないんだと思い、とても寂しい思いをしましたが、今こうやって『生きる』がミュージカルとして復活して、こういう形で黒澤明 作品に携わることができて、夢が叶ったようです。

助役は、こてこての昭和の役人気質のことなかれ主義で、とにかく渡辺勘治さんの夢を妨害しようとする役です。このお二人のパワーに負けないよう、 福井さんと共に、私もしっかり悪役を演じていきたいと思います。そして、このミュージカルは「生きているだけで美しい」というメッセージがあります。なので、初めてミュージカルをご覧になる方、そして何度も観た方も、この『生きる』を楽しんでいただきたいと思います。

公演概要

Daiwa House presents ミュージカル『生きる』

2023年9月7日(木)~9月24日(日)
新国立劇場 中劇場

【大阪公演】
2023年9月29日(金)〜10月1日(日)
梅田芸術劇場メインホール

原作:黒澤 明 監督作品 「生きる」 (脚本:黒澤 明 橋本 忍 小國英雄)
   
作曲&編曲:ジェイソン・ハウランド
脚本&歌詞:高橋知伽江
演出:宮本亞門

キャスト:
渡辺勘治:市村正親/鹿賀丈史(ダブルキャスト)

渡辺光男:村井良大
小説家:平方元基/上原理生(ダブルキャスト)
小田切とよ:高野菜々(音楽座ミュージカル)
渡辺一枝:実咲凜音
組長:福井晶一
助役:鶴見辰吾

佐藤 誓
重田千穂子
田村良太

治田 敦、内田紳一郎、鎌田誠樹、齋藤桐人、高木裕和、松原剛志、森山大輔
あべこ、彩橋みゆ、飯野めぐみ、五十嵐可絵、河合篤子、隼海 惺、原 広実、森 加織
スウィング:齋藤信吾、 大倉杏菜
安立悠佑

公式サイト:https://horipro-stage.jp/stage/ikiru2023/

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

プロフィール

PICK UP

関連記事一覧