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井上小百合インタビュー 舞台「奇蹟 miracle one-way ticket」「それが人生だと、お客さんに受け取ってもらえたら」(前編)

INTERVIEW

2022年3月18日(金)より世田谷パブリックシアターにて、シス・カンパニーの新作舞台「奇蹟 miracle one-way ticket」が上演されます。(※3月12日~17日は公演中止)

本作は、北村 想さん作、寺十 吾さんが演出を手掛け、井上芳雄さん演じる記憶をなくした探偵と鈴木浩介さん演じる相棒の医師が、過去から現在へと連なる謎が眠る森で怪事件に挑むミステリー作品です。

今回THEATER GIRLがお話をうかがったのは、乃木坂46を卒業後、舞台に積極的に挑み続ける井上小百合さん。念願のシス・カンパニー制作舞台への出演となる本作で謎の女性・マリモを演じます。インタビュー前編では、本作への思いやご自身の役どころについて語っていただきました。

インタビュー後編はこちら

「新しい子、微妙だった」と思われないようプレッシャーも…

――井上さんは、シス・カンパニーの舞台に出ることが夢だったとのことですが、今回本作への出演が決まった時のお気持ちを聞かせていただけますでしょうか。

夢のようでした。出演が決まったときはすごく嬉しかったです。それと同時に、シス・カンパニー所属の新人としてはプレッシャーもあります。「新しい子が入ったみたいだけど微妙だったね」と思われたら、所属の先輩の皆さんが築かれてきたものに泥を塗ってしまわないかと。でもすごく嬉しくて、毎日を大切に過ごそうという気持ちで、稽古に臨んでいます。

――実際に、お稽古での手ごたえはいかがでしょうか。

最初に台本をいただいた時は、小説のように楽しく読み進めていたのですが、既に一つの作品として完成している印象を受けて……それを、役者がどう演じれば舞台でやる意義があるんだろうと感じました。読みものとして読んだ時には読み手がいろんな解釈ができて面白いと思ったのですが、舞台で役者が演じるとなるとニュアンスが違ってきてしまうのではないかという懸念もあるので。

なので、それぞれ解釈が全く違って、話し合いながら稽古を進めている状態です。それぞれの価値観と解釈で進めていくのもいいと思うのですが、そうするとただバラバラでグチャグチャな、謎が謎を呼ぶ作品になってしまうので。すごく難しい戯曲だからこそ、みんなで道筋を立ててやっていこうとカンパニーが一丸となっていて、とても楽しくお稽古をしています。

――読みものとしても面白いとのことですが、ミステリーというジャンルとしての本作の魅力はどんな部分でしょうか。

今までいろんなミステリー作品に触れてきましたが、これまで出会ったことのないようなミステリーだと感じています。劇作の北村 想さんも「そもそも辻褄のあったものを作ってしまったらつまらない」と仰っていて、いかようにも解釈ができて、見方によって、異なる印象の作品になっていくのが面白いなと思いました。北村 想さん曰く、「エンターテインメントをミステリーで味付けしただけ」と。ミステリーではあるのですが、面白いシーンが多かったり、歌もあって、エンタメ要素がてんこもりなんです。

今まで見たことがないものを稽古場で作り上げていて、単にミステリーと呼んでいいのだろうか? という。でも楽しくて、新鮮で斬新な作品になるんじゃないかなと思っています。

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THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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