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松岡充主演 、堂珍嘉邦ら共演。TRUMPシリーズ最新作 ミュージカル『キルバーン』開幕!「こんな作品は日本では観たことがありません」

REPORT

2025年9⽉13⽇(⼟)より28⽇(⽇)まで東京・サンシャイン劇場にて、10⽉2⽇ (⽊)より5⽇(⽇)まで⼤阪・梅⽥芸術劇場 シアター・ドラマシティにて、 TRUMPシリーズ最新作・ミュージカル 『キルバーン』が上演される。

『キルバーン』は2020年に⼀度、上演を発表したが、コロナ禍での⾒通しが⽴た ないためにやむを得ず上演中⽌となり、今回新たな出演者での公演が実現することとなったシリーズファン待望の作品。本作では、ストーリー仕⽴てのライブのような形式を取り、 演劇・ミュージカルの既成概念を壊す観客没⼊型の作品の創作を⽬指す。

 本作で描かれるのは、永遠の時を⽣き続ける真なる吸⾎種《TRUMP》が棲まう不気味な館で夜毎催されている狂気の宴。集いし繭期(まゆき=⼈間でいうところの思春期)ジャンキーたちが《不死卿》と呼ばれる吸⾎種を、殺し、燃し、ありとあらゆる殺戮を繰り広げるが、《不死卿》を殺すことはできなかった。果たして、不死⾝の《不死卿》を殺すことはできるのか……。

キャストには、シリーズ作である⾳楽朗読劇『黑世界』に出演した松岡充(SOPHIA)に加え、堂珍嘉邦 (CHEMISTRY)、⼩林亮太がシリーズ初参加。また2023年に上演された『LILIUM-リリウム新約少⼥純潔歌劇-』にて、フルキャストオーディションで2,000 通を超える応募の中から主⼈公に選ばれた内⽥未来 、シリーズ過去作に多数出演した宮川浩をはじめ、フランク莉奈 、⼭崎樹範、倉持聖菜、池⽥晴⾹といったさまざまなジャンルからのシリーズ初出演キャストも加わり、新しい⾵を吹かせる。

今回は、松岡充、堂珍嘉邦、作・作詞・演出の末満健⼀が登壇した囲み取材の様子と舞台写真をお届けする。

まずは、登壇者それぞれから本作へ向けて挨拶が述べられた。

松岡充「この作品は本来コロナ禍の時に上演予定でしたが、できなくなってしまい、一生できないかもしれないと心のどこかで思っていました。今回こうして上演できる運びとなり、本当に念願の再演です。気合いを入れて臨みますので、よろしくお願いいたします」

堂珍嘉邦「松岡さんが主演されると伺い、ぜひご一緒したいと思い参加させていただきました。この作品が多くの方にエネルギーを届けられるように、いちキャストとしてもダリとしても全力で取り組みたいと思っています。よろしくお願いいたします」

作・作詞・演出 末満健⼀「松岡さんもおっしゃいましたが、本来はコロナ禍の時に予定していた公演でした。しかしコロナの影響で上演がなくなり、今回はまさにリベンジマッチです。松岡さんに声をかけ、ご承諾いただき、ようやく上演の運びとなりました。この4~5年間に溜め込んだエネルギーを爆発させるような作品になっていますので、皆さんに一刻も早くお届けしたいと思っています」

堂珍との久々の共演について、松岡は「映画で堂珍くんが主演された作品に、僕は本当に一通行人として出演したことがありました。なので11年ほど経っているかもしれません」と話し、久しぶりの共演でお互いの印象が変わったかという問いには「変わりましたね。すごく柔らかい方だと感じました。その時はほとんどシーンでのやりとりもなく、テレビでの「CHEMISTRY」のイメージしかなかったんです。今回ご一緒して、気を遣ってくださるし、「松岡さん大丈夫ですか?」「何か殺陣で不都合ないですか?」と毎日のように声をかけてくださるんです」と印象の変化を語った。

堂珍も「僕自身40代半ばを過ぎ、50代が見えてくる中で、先輩方の姿勢や気持ちの持ち方、生き様のようなもの、松岡さんのそういったものを間近で感じられるのは、とてもありがたいです」と久々の共演への喜びを述べた。

本作の上演への思いについて、作・作詞・演出の末満は「海外のミュージカルを観る機会があったのですが、ものすごい熱量を感じました。その熱量は日本にはなかなかないものだと思って。ライブシーンだと観客の熱が高い一方、演劇だとどうしても「じっくり観る」という国民性があると感じます。でも、その垣根を取り払って、熱量を持って観られるミュージカルを作れるのではないかと思ったんです。舞台上から膨大なエネルギーが発散されて、それを受け取ったお客様も一緒に高揚できるような作品になると確信しています」と作品への思いを熱く語った。

“ヒャッハーミュージカル”と銘打っている本作だが、TRUMPシリーズ最新作ということについて、末満は「そこを両立するのが難しかったんです。ヒャッハーしながらも重たい気持ちになったり、その逆に晴れやかな気持ちになったりする。最後には、本当に何を観せられているのかわからない、理由はない感動というか、なぜかわからないけれど涙が出る、という体験があると思います。突き抜けた終わり方をすることで、“謎の感動”を呼び起こせる作品になっているのではないかと思います」と話すと

松岡も「今末満さんがおっしゃった通りで、これは“ミュージカル”と銘打っていますが、はっきり言ってライブです。僕らは普段ミュージシャンとしてライブをしていますが、そのライブの一番いい部分を、総合エンターテインメントである演劇に昇華させているのが今回の作品です」と作品の魅力を語った。

作品の感動を届けるためには出演者のパワーが必要不可欠だが、末満は「劇中でお二人がバトルする『不協和音』という曲があり、SOPHIAとCHEMISTRYが同じ作品にいるんだから、これは絶対にぶつけたいと思って作った曲です。めちゃくちゃかっこいいナンバーで、早く生でお届けしたいと思っています」と本作ならではの見どころを述べた。

レポーターからも「新しいケミストリー」が生まれそうですねというコメントが。

松岡「“ソフィストリー”です(笑)。歌番組などにも出られたらいいですね」

堂珍「“ソフィストリー”もしくは“ケフィア”(笑)」

松岡「体に良さそうですね(笑)」

と二人の茶目っ気たっぷりなやりとりに、会場が笑いに包まれた。

最後に、それぞれから本作を楽しみにしている方々へメッセージが語られた。

末満「本当に、この作品を世に出すことはもうないのではないかと諦めかけていたのですが、松岡さんという存在があって実現することができました。TRUMP作品としても異色の『キルバーン』は、これまで見たことのないタイプの作品になっていると思います。生と死が交錯するようなゴシックファンタジーですが、観終わったあとになぜか元気が出るような、不思議な魅力を持つ作品です。楽しみにしていただけたら嬉しいです」

堂珍「この『キルバーン』は、他のライブや舞台以上に、お客様と一体になって楽しめる要素が強い作品です。僕自身も一緒に盛り上がれることを楽しみにしていますし、お客様の最初と最後のテンションの変化が大きければ大きいほど「よっしゃ!」と思える気がします。毎日を怪我無く大切に走り抜けたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします」

松岡「ヒャッハーミュージカルであり、ライブでもあり、ワッとみんなで楽しめる雰囲気がある一方で、この作品の根底には末満さんが伝えようとしている強いメッセージがあります。僕の理解ではテーマは「生と死」です。誰もがいつかは死に向かって生きていくわけですが、その死をどう捉えるかは現代を生きる上で大きな問いだと思います。ただ悩み続けるのではなく、顔を上げて死に向かって生きてもいいのではないかという希望が、この作品には込められていると感じています。僕自身30年音楽や舞台に携わってきましたが、こんな作品は日本では観たことがありません。そこに挑戦しているので、ぜひ劇場で体感してください。お待ちしています」とそれぞれの思いが述べられ、囲み取材は終了した。

撮影:岩田えり

撮影:岩田えり

撮影:岩田えり

文・撮影:THEATER GIRL編集部

公演概要

ミュージカル『キルバーン』

2025年9月13日(土)〜28日(日)東京・サンシャイン劇場
2025年10月2日(木)〜6日(日)大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

作・作詞・演出:末満健一
音楽:和田俊輔

【出演】
松岡充/小林亮太内田未来フランク莉奈山崎樹範倉持聖菜池田晴香宮川浩/堂珍嘉邦
入江二千翔小熊あれいkizuku corin佐野空波SHION中込萌渡邉南

【スウィング】徳岡あんな、畑中竜也

【スタッフ】
美術:平山正太郎、照明:関口裕二、音響:百合山真人、振付:港ゆりか、歌唱指導:西野誠、衣裳:早川和美、
ヘアメイク:武井優子/笹川知香(松岡充)、殺陣:末満健一、小道具製作:羽鳥健一、演出助手:高橋将貴/山本沙羅、
舞台監督:佐光望
宣伝美術:岡垣吏紗宣伝写真:中村理生

主催・企画・製作:ワタナベエンターテインメント

ミュージカル『キルバーン』公式ホームページ http://kill-burn.westage.jp/

[TRUMPシリーズ公式サイト]https://trump10th.jp/
[公式X:ワタナベ演劇公式]@watanabe_engeki

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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