• HOME
  • topic
  • INTERVIEW
  • 濱田めぐみ×笹本玲奈×朝夏まなとインタビュー ミュージカル『メリー・ポピンズ』「大人にとっても気づかされることが多い作品」(後編)

濱田めぐみ×笹本玲奈×朝夏まなとインタビュー ミュージカル『メリー・ポピンズ』「大人にとっても気づかされることが多い作品」(後編)

INTERVIEW

2026年3月より東京・東急シアターオーブ、5月より大阪・梅田芸術劇場メインホールにて、ミュージカル『メリー・ポピンズ』が上演されます。

2018年・2022年に日本版キャストにて上演され、大盛況と話題になった本作が新たなキャストを迎えて再演されます。

メリー・ポピンズ役は前回公演から引き続き濱田めぐみさん、笹本玲奈さん、そして新たに朝夏まなとさんが加わります。 バート役には前回公演から引き続き大貫勇輔さん、小野田龍之介さんに加えて、上川一哉さんが初参加。

新キャストとしてジョージ・バンクス役に小西遼生さんと福士誠治さん、バードウーマン&ミス・アンドリュー役に樹里 咲穂さん、ブーム提督&頭取役に安崎 求さん、ロバートソン・アイ役にDIONさんが出演します。

THEATER GIRLは、メリー・ポピンズ役の濱田めぐみさん、笹本玲奈さん、朝夏まなとさんにインタビュー。後編では、『メリー・ポピンズ』という作品の魅力、本作にちなみ、「魔法のようなもの」、モチベーションを保てるものや元気を回復させてくれる存在についてお聞きしました。

インタビュー前編はこちら

大人に向けたメッセージがとても強い作品だと感じる

濱田:一見すると“子どものための作品”“家族向け”という印象があるかもしれませんが、実際に演じてみると、大人に向けたメッセージがとても強い作品だと感じます。大人になると弱音をなかなか吐けませんし、誰かのために自分を犠牲にしてしまうことも多いですよね。でも、そうやって犠牲にしている部分こそ本当は大切で、置き去りにしないでほしいとメリーが語りかけてくれているように思います。

物語では、一見子どもたちの問題のように見えて、実は家族の“お父さん”が一番大きな課題を抱えていたりもして……。子どもはもちろんですが、大人にとっても気づかされることが多い作品なんです。

だからこそ、お一人でスーツ姿で観に来てくださっている大人の方を見ると、とてもうれしくなります。「来てくれてありがとう」という気持ちになりますね。さまざまな世代に向けられたメッセージがありますが、特に大人が受け取るものは本当に多いので、劇場で“生のエネルギー”を全身で感じていただきたいです。頭で理解しようとする必要はありません。感じたままで大丈夫。それこそが『メリー・ポピンズ』ならではの魅力だと思います。

笹本:やっぱり、“笑顔になって帰れる”ことです。日本では涙を誘う作品や、誰かが亡くなる物語も多いのですが、『メリー・ポピンズ』には誰かが死ぬ場面も、危険なシーンもありません。安心して観られて、どなたでも楽しめる作品なんです。

私はもともと、こうした温かい作品に出演したいと思っていて。たくさんの人を笑顔にすることが自分の使命だと感じているのですが、特にコロナ禍ではその思いがより強くなりました。この作品を通して多くの方を元気にできることが本当にうれしいです。観に来ていただければ、必ず笑顔で帰っていただけると思います。

朝夏:大人数のダンスナンバーがとにかく圧倒的で、客席で観ていて鳥肌が立つような瞬間がたくさんありました。映画館で感じる“すごい”とはまた違う、生の舞台ならではの迫力ですよね。そのパワーに触れたとき、この作品は本当にすごいと感じました。

朝夏:はい、それがとても楽しみです。ミュージカルでもダンスが多い作品はありますが、ここまでダンスが盛りだくさんの舞台はなかなかありません。しかも、あの人数で一斉に踊るというのは本当に貴重で、“コーラスラインみたい”と言いたくなるくらい(笑)。そんな作品に携われることがうれしいですし、魅力をしっかり届けられるよう頑張りたいと思います。

元気を回復させてくれる「魔法のようなもの」とは……!?

濱田:うちは犬を2匹飼っていて、もう15歳になるのですが、今も元気に頑張ってくれています。帰宅すると尻尾を振って喜んでくれて、「ご飯! ご飯!」と催促されるんですけれど(笑)、家に帰ったときに自分を待っていてくれる存在がいることが本当にうれしくて。

劇団四季を離れてからの年月とほぼ同じくらい、一緒に過ごしてきたので、やっぱりこの子たちが私にとっての“魔法”のような存在だと感じています。

笹本:私は……Kindleです(笑)。時間があればずっと本を読んでいて、常にKindleを持ち歩いています。性格的に何かに入り込みすぎてしまうところがあるので、どこかで役と自分を切り離さないと苦しくなる瞬間があるんです。読書はその助けにもなっていて、気持ちを整えてくれる“魔法”のような存在です。

朝夏:私は友達とご飯に行くことです。美味しいものを食べて、少し飲んで、他愛もない話をして……それが一番リラックスできます。次の日がお休みのタイミングなどを見ながら、「少しだけ行きませんか?」と誘ったりしています。

笹本:前回はコロナ禍でまったく食事に行けなかったので、今回はぜひ行きたいですね。

朝夏:行きたいです!

濱田:行きましょう!

朝夏:今回が初参加となりますが、自分が観客として感じたあの感動を、一人でも多くの方にお届けできるよう、精一杯メリーとして生きたいと思っています。どうぞ劇場へいらしてください。

笹本:ディズニーランドに来たような感覚になれる作品だと思いますので、あまり深く考えずに、まずは劇場に足を運んで楽しんでいただけたらうれしいです。

濱田:今回はトリプルキャストやWキャストなど、さまざまな組み合わせがあり、その組み合わせによって全く違う『メリー・ポピンズ』の世界が広がります。ぜひ多彩なキャストの“メリー・ポピンズ”を体験しに来てください。

取材・文:THEATER GIRL編集部

【濱田めぐみ】
ヘアメイク:住本由香
スタイリスト:尾関寛子

【笹本玲奈】
ヘアメイク:真知子(エムドルフィン)

【朝夏まなと】
ヘアメイク:根津しずえ
スタイリスト:筒井葉子

インタビュー前編はこちら

公演概要

ミュージカル『メリー・ポピンズ』

東京公演:
プレビュー公演:2026年3月21日(土)~27日(金)
2026年3月28日(土)~5月9日(土)東急シアターオーブ
大阪公演:2026年5月21日(木)~6月6日(土)梅田芸術劇場メインホール

<出演キャスト>
メリー・ポピンズ … 濱田めぐみ/笹本玲奈/朝夏まなと(トリプルキャスト)
バート … 大貫勇輔/小野田龍之介/上川一哉 (トリプルキャスト)
ジョージ・バンクス … 小西遼生/福士誠治 (Wキャスト)
ウィニフレッド・バンクス … 木村花代/知念里奈 (Wキャスト)
バードウーマン/ミス・アンドリュー … 島田歌穂/樹里咲穂(Wキャスト)
ブーム提督/頭取 … コング桑田/安崎 求 (Wキャスト)
ミセス・ブリル … 浦嶋りんこ/久保田磨希 (Wキャスト)
ロバートソン・アイ … 石川新太/DION (Wキャスト)

石川 剛、伊藤稚菜、岩下貴史、小形さくら、工藤 彩、熊澤沙穂、小島亜莉沙、小林遼介、今野晶乃、齋藤信吾、咲良、
清水 錬、白山博基、高瀬育海、髙田実那、髙橋慈生、高山裕生、照井裕隆、東間一貴、中原彩月、長澤仙明、
西村実莉、廣瀬喜一、福満美帆、MAOTO、水島 渓、吉岡慈夢、吉田玲菜(五十音順)

企画製作:ホリプロ/東宝
主催:ミュージカル『メリー・ポピンズ』製作委員会

<公式サイト> https://marypoppins2026.jp/
<公式X> @marypoppinsJP

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

プロフィール

PICK UP

関連記事一覧