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七海ひろき×高橋駿一インタビュー 舞台「サイボーグ009」「誕生60周年記念公演のプレッシャーを抱えながら、大役を担う責任感」(前編)

INTERVIEW

2024年5月18日(土)から、東京・日本青年館ホールにて舞台「サイボーグ009」が開幕します。

今年誕生60周年を迎える石ノ森章太郎が描いたSF漫画作品「サイボーグ009」が初の舞台化。世界中に戦争を引き起こし、兵器を売りつける謎の組織「黒い幽霊団(ブラック・ゴースト)」に誘拐され、最強の兵士=兵器であるサイボーグに改造されてしまった少年・島村ジョー。世界各地から集められ、同じように改造された8人のサイボーグ戦士達とともに襲い来る黒い幽霊団の刺客に立ち向かうーー。

今回THEATER GIRLでは、主演の009/島村ジョーを演じる七海ひろきさんと、002/ジェット・リンクを演じる高橋駿一さんにインタビュー。前編では、出演が決まったときの心境や役づくりについてなどを伺ってきました。

インタビュー後編はこちら

不朽の名作が初の舞台化! プレッシャーを感じながらも光栄な気持ちで

――原作は半世紀を超えても愛され続けている石ノ森章太郎さんによるSF漫画です。出演が決まったときはどんな心境でしたか?

七海:不朽の名作といわれる原作ですし、とにかく驚きました。あの島村ジョーを演じると聞いて初めは「本当に、私でいいのでしょうか……?」と思ったのですが、やると決まったからには、「原作をめちゃくちゃ読み込みます!」という気持ちになりました。

また、出演が発表されてから反響も大きくて、楽しみにしている方がこんなに多くいらっしゃるんだと実感しました。皆さんの島村ジョーに対する理想があることを知って、より緊張感とドキドキがあります。

高橋:僕は演出の植木 豪さんと以前同じ舞台に出ていて、そのときにこの作品をやるというお話を少し伺いました。それから後日「本格的に(オファーが)決まったよ!」と直接豪さんに教えていただいて。

元々僕は原作が大好きだったので純粋に嬉しかったですし、002のジェット・リンクを演じられることも非常に光栄に思いました。

ただ、これだけ有名な作品かつ、今年は誕生60周年というアニバーサリーイヤーでもあるので、その大役を任せていただくことにやはり緊張感があります。ですが先日の製作発表記者会見で全員揃ったサイボーグ戦士たちを見て僕自身もワクワクしました! お客さまと同じ目線で楽しみな気持ちも大きいですね。

舞台上では相棒であり、ライバルでもある二人。役作りで大事にしたいことは?

――七海さんは009/島村ジョー、高橋さんは002/ジェット・リンクを演じます。役づくりをする上で大事にしたいことは何ですか?

七海:「サイボーグ009」はさまざまなメディアで展開されているのですが、私はやっぱり原作漫画を一番大事にしたい気持ちが強くて。石ノ森章太郎先生が描かれた島村ジョーを舞台上で表現できるよう、大切に研究していきたいと思っています。

――先日行われた製作発表記者会見では、石森プロの方が七海さんを起用した理由について語っていらっしゃったのが印象的でした。

七海:「凛とした立ち姿と憂いのある眼差し、たまに見せる儚げな表情……」と、ありがたいお言葉をいただきました。それがオファーの決め手だったからにはその要素は大事にしたいです。

あと、島村ジョーは最大加速マッハ5で動けるので、もっと俊敏に動けるようにしっかりと稽古を頑張らないと。こないだの会見ではまだニュルニュルと動いていたので(笑)。初日までにはなんとか仕上げていきたいです。

高橋:七海さんなら大丈夫ですよ!

七海:いやいや、高橋くんはすでにすごいからね! 会見の日も身軽にピョンピョンと動いていて……本当にすごかった!

――あのパフォーマンスを見て、期待感がますます湧いた方も多いと思います。高橋さんは役づくりについてはいかがですか?

高橋:僕が演じるジェット・リンクは喧嘩っ早くて、ジョーと性格が真反対なのですが、ジョーとは相棒でありライバルでもあります。舞台上でその内面的な部分も表現していきたいです。

またビジュアルに関しては、原作ともアニメとも少し違った、ポニーテールと言ったらいいのでしょうか。舞台オリジナルの髪型ではありますが、それでもお客さまにジェット・リンクだと思っていただけるように精一杯稽古を重ねていきたいと思います。

――新しいジェット・リンクですよね。

高橋:はい。(植木)豪さんが舞台ならではの生身の人間に近づけてビジュアルを作ってくださったみたいです。

島村ジョーとジェット・リンクの最期に込められた平和への願い

――お二人が原作の「サイボーグ009」の中でぐっとくるシーンがあったら、ぜひ教えてください。

高橋:やっぱり敵のプラス、マイナスの設定はぐっときちゃいますよね。

七海:わかる! 

高橋:そこをどう表現するのか今からすでに楽しみですし、あと原作を見た方はご存知だと思いますが、島村ジョーとジェット・リンクの関係の「どこ落ち」と言われる……。

七海:あれね、大好き!

高橋:僕も昔から好きでした。

七海:ジョーとジェットが宙から地上へ落ちていくのが綺麗な流れ星にみえて、お姉ちゃんと弟が見ながら「世界で戦争がなくなって平和になりますように」と願うんですよ。そこに石ノ森先生の想いが込められているんだろうなと思って。

それと個人的には、舞台において001/イワン・ウイスキーがどう表現されるのか。とても興味があります。

――イワンの声は、天華えまさんに決定しました。また、003/フランソワーズ・アルヌールは音波みのりさんが演じられるということで、七海さんとしては宝塚歌劇団の星組で一緒だったお二人と再会という形になりますね。

七海:とても嬉しいです。自分がいた宝塚という世界で一緒に作品を作ってきた仲間と、こうやって新たな世界で共に新しい作品を作っていけるなんて! あらためて最高のメンバーと一緒にやれるんだな、と。恵まれているなと思います。

――安心感もありますか?

七海:音波さんは宝塚時代にダンスやお芝居で組むことが多かったので、意識しなくても呼吸があいます。あ、でも今回の作品においてジョーとフランソワーズは出会ったばかりの関係性なので、逆に長いこと一緒にいた雰囲気が出ないようにしないと(笑)。新鮮に演じていきたいです。

サイボーグ戦士のような能力があったら「実用的に使いたい」

――作品にちなみまして、もし自分がサイボーグとして身体の一部を改造できるとしたらどんなことをしてみたいですか?

高橋:やっぱりジェットで飛びたいですよね。稽古場もそれで行けるし渋滞もないし、移動が楽じゃないですか。あと、加速装置もいいなあ!

七海:早く動けるのは最高ですよね。だって、マッハ5ということは……。

高橋:姿が見えないですからね。

七海:たとえば家から駅まで行くのも、動いた瞬間は誰も見えないから「風が通り過ぎた!」みたいになるわけだよね? めちゃめちゃ楽しそう!

高橋:ドッキリとかできそうですよね。

七海:確かに! 瞬間移動に見えるからね。

高橋:正直、武器を埋め込んでも現代においては使いようがないじゃないですか。だからやっぱり飛ぶか加速装置がいいな。実用的ですもん(笑)。

七海:あと、イワンの瞬間移動があるじゃない? イワンの超能力もいいなと思う。羨ましい。

高橋:テレパシーで誰かに語り掛けられるし、瞬間移動もできちゃうし。

七海:私も空を飛べたり加速装置もいいけど、やっぱり瞬間移動能力が一番ほしいかも。家から目的地まで「じゃ!」って行けるし、世界一周も楽じゃないですか。いろんな場所をぐるぐると回れたら最高だなあ! 家を出掛ける前に「このまま目的地にすぐ行けたらいいのに」って毎回思うから(笑)。

――お二人ともつい実用的に考えてしまうんですね(笑)。

高橋:夢がないかもしれないけど、やっぱり現実に置き換えちゃいますよね。テレパシーの使い道も、マネージャーさんとのスケジュールのやりとりが楽になりそうだなって(笑)。たとえば、006/張々湖(ちゃんちゃんこ)のように口から炎を出せるのも便利かもしれないけど……それでも持て余しそうじゃないですか。

七海:うん、日常生活ではあまり使えないよね(笑)。

取材・文:矢内あや
Photo:野田涼

インタビュー後編はこちら

舞台「サイボーグ009」開幕コメントと舞台写真はこちら

公演概要

舞台「サイボーグ009」

【公演期間】2024年5月18日(土)~ 5月26日(日)
【劇場】日本青年館ホール

【原作】石ノ森章太郎

【演出】植木 豪
【脚本】亀田真二郎

【出演】
009/島村ジョー:七海ひろき

001/イワン・ウイスキー:天華えま(声の出演)
002/ジェット・リンク:高橋駿一
003/フランソワーズ・アルヌール:音波みのり
004/アルベルト・ハインリヒ:里中将道
005/ジェロニモ・ジュニア:桜庭大翔
006/張々湖:酒井敏也
007/グレート・ブリテン:川原一馬
008/ピュンマ:Toyotaka

0010/プラス 、シキ:滝澤 諒
0010/マイナス、リク:相澤莉多
スカール:中塚皓平

アイザック・ギルモア:大高洋夫

[BG SOLDIERS]
HILOMU Dolton KIMUTAKU KENTA GeN 加藤貴彦 神谷亮太

【チケット料金】
12,500円(全席指定/税込) ※未就学児入場不可

【舞台公式サイト】https://cyborg009-the-stage.com/
【舞台公式X】 @cyborg009_stage
【舞台公式ハッシュタグ】#舞台009
【舞台公式Youtubeチャンネル】 https://www.youtube.com/@cyborg009-the-stage

【主催】舞台「サイボーグ009」製作委員会

©石森プロ ©舞台「サイボーグ009」製作委員会

※石ノ森章太郎の「ノ」の字は、約60%縮小が正式表記

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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