入野自由インタビュー 『ブライトン・ビーチ回顧録』「不器用ながらも家族思いなスタンリーをチャーミングに演じたい」
9月18日(土)から、東京芸術劇場 プレイハウスにて、PARCO PRODUCE『ブライトン・ビーチ回顧録』が開幕します。
本作品は、ブロードウェイを代表するコメディ劇作家ニール・サイモンによる戯曲の代表作。ニール・サイモン自身を思わせる、ユージンの青春や思春期、家族愛をテーマにした成長物語です。ブロードウェイでの上演回数は1,300回以上にものぼる名作が、今回、読売演劇大賞 優秀演出家賞など数々の賞を受賞されている小山ゆうなさんによって演出されます。
14歳の少年・ユージンを演じるのは、本作が初の単独主演舞台となるSexy Zoneの佐藤勝利さん。母親のケイト役に松下由樹さん、父親のジャック役に神保悟志さん、ユージンの叔母ブランチ役に須藤理彩さん、ブランチの娘・ローラ役に川島海荷さん、その妹・ローリー役に岩田華怜さんと 、多彩なキャストがそろいました。
今回THEATER GIRL編集部がお話をうかがったのは、ユージンの兄・スタンリーを演じる入野自由さん。出演が決まったときの気持ちから、主演の佐藤さんの印象、作品に対する意気込みなどを語っていただきました。さらに作品にちなんで、入野さんが青春を感じる瞬間についてもおうかがいしているのでお楽しみに。
「佐藤勝利さんとの関係値を大事に」舞台を一緒に作っていきたい
――まずは、本作品への出演が決まったときのお気持ちから教えてください。
素直に、うれしかったです。ニール・サイモンの戯曲は、いつか挑戦してみたいと以前から思っていたので。それに、中屋敷法仁さんが作・演出した『露出狂』という作品以来でまたPARCOさんとご一緒できるということもうれしいですね。
――今回は主人公ユージンの兄であるスタンリー役ということで、役作りはどのようにしていこうと考えていらっしゃいますか?
時代背景の深堀りを含めて、一人でできることは自分でやっていこうと思っているのですが、作っていくうえでは弟役になる佐藤勝利さんとの関係値を大事にしていきたいです。どんな兄弟なのか、また親子の関係に関してもそうですが、共演者のみなさんと一緒に作っていければいいなと思っています。
――兄弟役の佐藤勝利さんのお話もありましたが、実際にご一緒してみて印象はいかがですか。
とてもかわいらしい方です。14歳の少年役ということですが、無理に年齢感を幼く出そうとしなくても「自然と出てきそうだよね」と演出の小山さん含め、みんなでそういう話をしました。
稽古をしていく中で、どういう関係を築いていけるのか。それが今後のポイントになってくるのかなと思っています。
スタンリーは不器用ながらも根はいい人、チャーミングに演じたい
――実際に台本を読んでみて、スタンリーに対してはどんな印象がありましたか?
読めば読むほど家族思いのいいお兄ちゃんではあるけれど……、みたいなところがありますよね(笑)。
――正義感から同僚をかばい、職を失いそうになってしまうなど、少し不器用な一面もありますよね。
そうですね。時代のせいでもあるのかなと思いましたが、それだけではないかもしれません。お酒は飲まないけど、ギャンブルはするとか……。でも、本当に家族思いで根はいい人なんですよね。
――スタンリーとして、こういうところに注目してほしいというポイントはありますか?
ユージンとの掛け合いですね。一人ひとりがすごくチャーミングに見えたらいいなと。かわいらしくて、生き生きとして見えるように作品の中で演じていきたいです。