髙橋颯インタビュー ミュージカル『ジェイミー』 「ミュージカルをあまり観たことのない人にも魅力を届けたい」
――コメントでも、ダブルキャストの森崎ウィンさんと「お互いに高め合えるように協力してこの作品をより良いものにしていけたら」とおっしゃっていましたが、今回ジェイミー役をダブルキャストで演じることについてはどうお感じですか?
一つ気づいたことがあって、勝ち負けじゃないなって。僕は、(ミュージカル)作品に出ている回数も少ないし、ありがたいことにダンス&ボーカルグループのWATWINGの活動もやらせていただいているので。今は色々な作品を観に行ったり、過去に出た作品や自分の経験から当てはまることを抽出しているところです。
今思い返すと、『デスノート THE MUSICAL』のときに、(甲斐)翔真がダブルキャストの村井良大さんに対して、尊敬やリスペクトを持っていろいろなことを吸収しようとしていたんだなと改めて感じました。経験や知識の差はあるけど、その中でも翔真なりに、夜神 月としてできることを探って、自分と向き合って役をつくり上げている姿をずっと見ていたので。もちろん、その時は言語化して分析できていた訳ではないんですけど、そういう素晴らしい一面を近くで感じられたことは、すごくいい経験だったなと思います。
――お互いに高め合っていけるところが、ダブルキャストの醍醐味でもありますよね。
そうですね。ただ、ウィンさんは、まだ僕がなんか隠し持ってると思ってるみたいなんです。そんなつもりは本当にないんですけど(笑)。今は、内気にならないことと出しゃばらないことの塩梅を探っているところです。ウィンさんは、たくさんお芝居の経験がある方なので、芝居についても学びたいなと思っています。もちろん声の出し方など、ミュージカルの表現については素晴らしい役者の皆さんが揃っているので、全員から学びたいと思っています。常に謙虚でいたいなと思いますし、僕にしかないものもあるということを知れたので、そういう意味でも謙虚にとにかく勉強しようと思っています。