上田堪大インタビュー 「年を重ねていくにつれて、自分が演じることの責任感がより増してきた」【シアダンフォト vol.05】
THEATER GIRLだけの撮り下ろし写真が手に入る「シアダンフォト」企画。第5回にお迎えしたのは、MANKAI STAGE『A3!』雪白 東役、舞台「東京リベンジャーズ」場地圭介役などさまざまな作品に出演し、活躍の場を広げている上田堪大さん。
インタビューでは、俳優を続けてこられた原動力、表現者としてのあり方などをお伺いしてきました。
シアダンフォトは2023年2月20日(月) までの期間限定販売なのでお見逃しなく。
カーテンコールで感じた「こんなに温かくていいものなんだ」という気持ち
――上田さんは2013年に舞台に初出演して、2023年でちょうど10年が経ちますね。この10年間、上田さんがお芝居を続けてこられた原動力は何だと思いますか?
10年前は右も左も分からない状態で、それこそ上手下手すらも知らないまま舞台の世界に入ったので、幕が上がるまではずっと基礎を学んでいた感覚でしたね。それから初日が始まって板の上に立った瞬間、「舞台ってこんなに面白いんだ!」と感じてから、もう10年経ったんだな、と。今振り返ると、本当にここまで早かったです。
それこそ、板の上でしか味わえない感情がたくさんありますよね。僕は、お客さまにお礼を言えるカーテンコールは「こんなにも温かくていい場所なんだ」と、いつも感じています。最初はもちろんファンと言ってくれるような方は誰一人いなかったですが、初めてファンレターをいただいたり、プレゼントをいただいたり……そんな経験が増えてきて、徐々に応援してもらっている実感が湧いてきました。
特にコロナ禍になってからは、舞台を観に来ること自体ができなくなってしまった方とかもいると思います。ですが、だからこそお芝居を始めた最初の頃に感じていた気持ちが、今また自分の中で大きくなっているなと感じますね。
――10年という節目で、今までの活動を振り返ったりする機会はありますか?
今までの自分の出演作を一覧で見ると「これだけやってきたんだな」と感じるかもしれないですが、常に追われてきた感覚のほうが強いかもしれません。
やっぱり今思うのは、これまで出演した作品は全部出られて良かったと思える作品なんですよね。全てが身になっているかは分かりませんが、作品のおかげで自分が変わったと感じられるものがたくさんあったと思います。作品を通して、この10年で人としての今の自分が形成されているな、と思います。
年を重ねていくにつれて、自分が演じることの責任感がより増してきた
――上田さんは俳優やアーティストと幅広く活躍されていますが、表現者としてどういう存在でいたいと考えていますか?
例えば「この人の役は笑顔を与えてくれるな」とか、「めっちゃこの役、腹立つ!」と、演じることによって受け取ってもらえるものはあると思うんです。ただ観てもらわないと受け取ってもらえない。そういう中で、自分はどういるべきだろうかと考えたときに、単純に観に来て良かったと思ってもらえる人になりたいですね。この人の芝居を観て良かった、この人の歌を聞いて良かった、と。
――ファンの方だったり、お客さまに何かを持って帰ってもらいたいという思いで舞台に立っていらっしゃるんですね。
シンプルに、「あー、楽しかった!」でいいと思うんです。生きてく上で、それがストレス解消なったり、その瞬間だけは現実から離れたりできる中で、自分がその一部として存在できたらいいなと思います。ストレートプレイ作品や歌は、特にそういうふうに思いますね。
2.5次元舞台の場合は、自分の演じるキャラクターのことを「このキャラって、こんな良いところがあったんだね」とか、よりキャラを好きになってもらえるように考えています。そういった表現者でありたいと思いますし、やっぱり年を重ねていくにつれて、自分が演じることの重要さを考えるといいますか。任された以上、責任感も以前より増してきているな、と。
「何気ないことでも手を差し伸べてくれる仲間が常にいてくれた」
――上田さんは今まで精神的にきついなと感じたとき、どんなふうに乗り越えてこられましたか?
何だろう……乗り越えられているのかな? 実際のところ、それって分からないですよね。でも僕はとりあえずリフレッシュで、一人カラオケに行きます(笑)。
――発散型なんですね。
発散しますね。一度、現実逃避します。だけど、その後に最悪の自分を考えますね。壁にぶち当たって逃げちゃったときの自分を想像すると、「そんな人間、絶対嫌だな」と僕は思っちゃうので、それなら「そうなっちゃダメだよね?」と自分に言い聞かせて……という感じですかね。
でも今振り返ってみると、やっぱり何気ないことでも手を差し伸べてくれる仲間が常にいてくれたなと思います。共演者の仲間はもちろん、先輩や後輩、スタッフの皆さん、マネージャーさんも。
そして、応援してくださる方々からのSNSの反応とか、そういうことで何とか乗り越えられてきたんじゃないかなと思います。つくづく一人では生きていけないと感じますね。
取材・文:矢内あや
Photo:野村雄治
ヘアメイク:YUZUKI合同会社
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