木村達成インタビュー 『SLAPSTICKS』「自分が感じた感覚をこの作品を通して味わってほしい」(後編)
2021年12月25日の東京・シアター1010公演を皮切りに、大阪、福岡、愛知と上演され2022年2月3日より日比谷・シアタークリエにて上演されるKERA CROSS第四弾『SLAPSTICKS』。
舞台は、サイレント映画からトーキーへ、転換期を迎えるハリウッド。激動の時代に映画作りに情熱を注ぐ人々を、映画への愛と希望に溢れる一人の青年を通じて描くロマンチック・コメディです。
劇作家・演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)氏により、1993年に初演され、2003年に再演もされた本作。主人公の若き助監督ビリー・ハーロックを演じるのは、木村達成さん。ビリーの初恋の人であるアリス・ターナー役には桜井玲香さん、そして、18年後のビリーを小西遼生さんが演じます。
THEATER GIRL編集部は、ビリー・ハーロック役の木村達成さんにインタビューを敢行。インタビュー後編となる今回は、演出の三浦直之さんの演出を受けた印象や作品にかけて木村さんが愛してやまないものについてもうかがっているのでお楽しみに。
木村達成として何かをやってしまったら作品が崩壊してしまう
――今回演出は三浦直之さんになりますが、以前にも朗読劇や短編の舞台でご一緒されていましたが、今回改めてお取り組みされていかがでしょうか?
僕、すごく心配性なのですべてを最初に決めたがる節があるんです。それが自分の悪いところでもあるんですけど。でも結局蓋を開けて最後の最後まで分からない方がやっぱり新鮮だし、今回はギリギリまで煮詰めてやっていけそうな現場かなって。三浦さんのフィルターを通して改めてそう感じました。
いろいろな挑戦をしたときに、良かったところを褒めてくださるのでとても助かっていて。だから僕もトライしがいがあります。
ただ、一瞬たりとも木村達成として何かをやってしまったら作品が崩壊してしまうので、どれだけキャラクターになりきって、キャラとしてエチュードができるくらいの掴み方ができればと思っています。今はまだ片手ぐらいなので、それが全部に染み渡ればいいなって。あと1ヶ月もないですが、頑張っていきたいと思います。