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宇野結也×丘山晴己インタビュー 舞台「パタリロ!」〜ファントム〜 「令和の時代に舞台化できるのは、ある意味で解放」(前編)

INTERVIEW

2016年に初演が上演された後、続編2作と劇場版も公開された舞台「パタリロ!」の最新作が、2022年9月に東京、大阪にて上演が決定しました。

前作の「霧のロンドンエアポート」公演から始まった“シーズン2”。その2作目となる今作は原作でも人気のキャラクターたちが登場する「ファントム」編が描かれ、1978年に連載を開始した「パタリロ!」の連載45周年記念イヤーに向けて華麗な花を添えます。

主演のパタリロを演じるのは、初演からその再現力に定評のある加藤 諒さん。凄腕エージェントのバンコラン役は宇野結也さんが、元殺し屋でバンコランの恋人・マライヒ役は後藤 大さんが、前作より続投します。彼らを取り巻く共演者陣には、バンコランの友人でCIA諜報員・ヒューイット役の丘山晴己さん、絶対当たる占い師・ザカーリ役の佐藤永典さん、超能力を操る魔術師・ミスターフー役の井阪郁巳さんをはじめ、個性豊かな実力派が揃いました。

今回THEATER GIRLがインタビューを行なったのは、バンコラン役・宇野結也さんと、ヒューイット役・丘山晴己さんのおふたり。前編では、出演に向けての気持ちや役作り、そして舞台の魅力について語っていただきました。互いへのリスペクトと、パワーワードの飛び交うトークをお楽しみに。

インタビュー後編はこちら

「いつか来るだろうなって思ってました」的中した予感

――宇野さんは前作からの続投、丘山さんは今作からの参加となりますが、出演に向けて今の気持ちを聞かせて下さい。

丘山:(手元にあった前作のパンフレット等を眺めながら)このパンフレットを見ると分かる通り、目にキラーンが入ってますし、この世界観は僕のドツボなのでもうワクワクしかありません。

宇野:はるちゃん(=丘山晴己さん)、いつか来るだろうなって実は思ってました。

丘山:本当!?(笑)

宇野:はい(笑)。

丘山:今回のビジュアルも、ギャンギャンですごくカッコいいじゃないですか。キラキラ、ゴージャスな感じのこの世界観、僕は大好きです。主演(パタリロ役)の加藤 諒さんの波動もめちゃめちゃ高いですし。そして、この世界観を作り上げてきた演出の小林顕作さん。よりワクワクしますね。あと、知っているキャストが多いので、続編からの参加じゃないような感じがします。

――馴染みのある方がほとんどなんですね。宇野さんはいかがですか?

宇野:僕も本当に楽しみですね。はるちゃんと共演できるのがすごく嬉しくて。前回共演した時(舞台『仮面ライダー斬月』 -鎧武外伝-)は、はるちゃんのダンスや歌が観られなかったんですけど、今回は観られますし。僕が演じるバンコランと、はるちゃんが演じるヒューイットは友人っていう設定が出てるので。

丘山:最強じゃん。

宇野:そう。だからすごく楽しみ。それに、前回のタマネギ部隊は若い子たちが多かったので、彼らからもらうエネルギーも大きかったんですけど。今回は編成が少し変わったんですよ。魔夜メンズも、前回はお一人で魔夜メンだったのが、今回はミッチー(=小沢道成さん)を筆頭に魔夜メンズに戻ったんです(笑)。そのあたりも楽しみですね。

「目からグリッター」に「トマトジュース」、パワーワード飛び交う役作り論

――役作りについては、どのようにして挑もうと考えていますか?

丘山:コメディだとは思うんですけど、コメディだったらコメディで、個々のキャラクターにちゃんと深みがあったほうが面白いと思うんです。だから、そこを強めにやっていきたいと思ってますね。キラキラするのは多分、0.5秒でペーンってできるので。

宇野:あはは!

丘山:目からグリッターをビャーって出すことができるんですけど、深みを出すっていうのは一瞬でできるもんじゃない。その役の生き様だったりいろいろあるだろうから、それをできるだけ凝縮するんです、トマトジュースのように。

宇野:トマトジュース!(笑) パワーワードがすごいんだよな。目からグリッターって、もう「パタリロ!」の曲の歌詞書けるんじゃないですか?

丘山:マジで?(笑)

宇野:顕作さんが書く歌詞もだいぶパワーワードが多いから。それに匹敵するくらい今、パワーワード出てますよ。前作は“目からビーム”ってフレーズがあったんで、今回は“目からグリッター”で。

丘山:いけるね!

――たしかに世界観に沿っている感じがありますね(笑)。宇野さんはいかがですか? 前作を踏まえながらの役作りになるかと思いますが。

宇野:前作では、それまで積み上げてきたものが僕たちに受け渡されるという大事な機会だったので、プレッシャーや緊張もかなりあったんですね。それで、僕の中でけっこういろいろ考えて(稽古場へ)持っていったんですけど。顕作さんの演出が本当に面白いし、いろいろな選択肢を与えてくださる人なんです。だから今回は、前回の経験も踏まえつつ、わりとフラットな状態で稽古場に行きたいなと思っていて。顕作さんがどう調理してくれるのか、調理されてみたいっていう気持ちが今は強いので、素の感じで行ってみようと思っています。

丘山:イイっすねぇ。

――バンコランもなかなか濃いキャラですけど、そこに素で挑むのは、もしかするとなかなかのチャレンジなのでは。

宇野:そう、チャレンジしてみたいなって(笑)。

丘山:前回を踏まえた上でね。その上でのチャレンジ。

宇野:いろんな作品にどんどん触れるようになると、チャレンジするのがちょっと億劫になってくるところもあるので。始めたばかりの若手の頃の気持ちをもう一度思い出しつつ、勝負していきたいです。

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THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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