大竹しのぶ、大倉忠義、杉野遥亮ら出演。『夜への長い旅路』が開幕! コメントと舞台写真が到着
2021年6月7日(月)に東京・BunkamuraシアターコクーンにてCOCOON PRODUCTION 2021 DISCOVER WORLD THEATRE vol.10『夜への長い旅路』が開幕!
DWTシリーズ最多登場の英国気鋭の演出家フィリップ・ブリーンの指揮のもとフィリップに熱い信頼を寄せる大竹しのぶ、4年ぶりの舞台出演となる大倉忠義、初舞台に挑む杉野遥亮、そしてフィリップとは初タッグとなる池田成志がシアターコクーンに集った。
今回は、出演者の大竹しのぶ、大倉忠義、杉野遥亮、池田成志のコメントと舞台写真をお届けする。
コメント
大竹しのぶ
ある日の稽古場で、画面越しに初舞台の(杉野)遥亮くんにアドバイスするフィリップの言葉を聞いて、気が付けば私が深く頷いていたり、稽古場最終日、稽古が終わり「まだまだダメだ」と落ち込む遥亮くんに「私も一緒だよ」と慰めていたら、それを見ていた大倉くんが「俺もだよ、どうしよう」と三人でため息を吐いていると、もうモニターを切ってもいいのにフィリップがまたマイクをONにしてくれて「どうしたの?」と聞いてくれる。6000マイル離れていても、いつもそこにいてくれるんだと思えた瞬間でした。
思っていた以上に大変な戯曲であることが分かり、そして毎回のことですが、フィリップの戯曲の深い理解に感動しながら、稽古を重ねてきました。
それぞれが苦しみや、悲しみや絶望を感じていても、それぞれが大きな愛を持っている。だからこそ切なくて、そして美しい物語です。こんな状況の中でも来て下さることに、本当に感謝です。
大倉忠義
段々と家族のような絆が生まれていくような感覚を味わいながらも、馴れ合いではないプロの役者さん達の集中力で稽古が進んでいったことが思い出深いです。そして、稽古を経ても、まだまだこの戯曲の大きさ・深さに驚かされています。
愛憎劇という、なんでこんなに愛しているのに悲しいことばかり起こるのか…と思いながら演じています。こんな形の家族を見て、お客様へ何でもいいので何か宝物になるような経験を持って帰っていただけるように頑張りますので、どうぞ愛を持って見守ってください。
杉野遥亮
皆さんと稽古をする中で、演技とは芸術で、俳優とは芸術家なんだと学ぶことができました。俳優や演技に対する自分の中の意識がガラッと変わりました。何もかも初めてのことで、こんなに長い時間役と向き合うことが今までになかったから、自分と役との境目がわからなくなったこともありました。自分がどこにいるのかわからない時もあって、これが役に向き合うということなのか・・・初舞台で毎日素敵な経験をさせていただいています。劇場に入り初めて舞台上から客席を見た時はすごくワクワクして、もっともっと稽古をしたいという気持ちもあるけれど、早く観ていただきたいという気持ちも湧いてきました。物語はとても暗く、残酷にみえますが、そんな物語を今この時代に、この瞬間に上演することに意味があり、希望があると思っています。一緒に楽しんでください。
池田成志
演出家と海を挟んだ遠く離れてのリモート稽古で、空気感などがお互いうまく伝わっていない部分もあったなとも感じていて、もっと稽古をしたかった…。
僕の役は、奥さんのモルヒネ中毒や、息子の病気という心配事が多いので、単純な苛立ちに感情をフォーカスしがちになってしまい、治る、きっとうまくいく、というような家族としての基本的な気持ちになかなかたどり着くことができなかった。作品を通して、家族って単純ではないんだな、難しいなと改めて感じました。
この作品は台本が分厚くてものすごい情報量です。身に染みたとか、わからないとか、ここが響いたとか、観てくださった方それぞれに、色々な感情がわいてくると思います。それだけ複雑な内容なんだと僕たちも実感しています。とても苦しくなると思うので、休憩中にいっぱい深呼吸してください(笑)。終わったら、少しだけ気が晴れるような作品にもなっていると思います。
ストーリー
1912年、夏のある日の朝。俳優ジェイムズ・タイロンの別荘の居間で、家族が朝食後の団欒を楽しんでいる。しかしその会話から徐々に明らかになるのは、彼らの実像、家族を覆う暗い陰である。父ジェイムズは異常な吝嗇家であり、母メアリーは麻薬の常習者、長男ジェイミーは酒と女にだらしない放蕩息子で、次男エドマンドは肺を病んでいる。メアリーは昔、幼い息子ユージンを亡くしたことで罪の意識にさいなまれていた。その後にエドマンドを出産し、産後の病気をきっかけにモルヒネ中毒に陥ってしまったのだ。家族の確執が次第にあぶり出されていく中、再びモルヒネに手を出したメアリーが幻覚に襲われ始めて……。
公演概要
COCOON PRODUCTION 2021
DISCOVER WORLD THEATRE vol.10『夜への長い旅路』
【作】ユージン・オニール
【翻訳・台本】木内宏昌
【演出】フィリップ・ブリーン
【美術・衣裳】マックス・ジョーンズ
【出演】大竹しのぶ 大倉忠義 杉野遥亮 池田成志
土居志央梨
【東京公演】
2021年6月7日(月)~7月4日(日)
Bunkamuraシアターコクーン
【京都公演】
2021年7月9日(金)~18日(日)
京都劇場
【お問合せ】
(東京) Bunkamura 03-3477-3244
www.bunkamura.co.jp/cocoon/
(京都)キョードーインフォメーション 0570-200-888
http://www.kyodo-osaka.co.jp
【重要】緊急事態宣言延長に伴う「夜への長い旅路」公演の開催について
5月28日に発表されました東京都の緊急事態宣言延長に伴い、「夜への長い旅路」公演では、政府並びに東京都の方針(※)に基づき、6月7日から6月20日までの公演につきまして、以下の通り公演を実施させていただきます。
※「基本的対処方針に基づく催物の開催制限、施設の使用制限等に係る留意事項等について」
https://corona.go.jp/news/pdf/ikoukikan_taiou_20210528.pdf
◎開演時間について
予定通りの開演時間にて実施いたします。
◎チケット販売について
緊急事態宣言延長期間中の6月7日(月)~6月20日(日)15公演につきましては、
5月31日(月)18:00をもって、前売り券の販売を停止し、当日券の販売も中止いたします。
今後、政府並びに東京都の判断により状況に変更が生じた場合は、その指示に基づきご案内させていただきます。予めご了承ください。
弊社におきましては、新型コロナウイルス感染症対策を徹底し、お客様、出演者、運営スタッフならびに従業員の健康と安全の確保に努めてまいります。
ご来場のお客様におかれましても、引き続き安全な公演の実施に向け、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
Bunkamura