望海風斗主演。ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』開幕!「いろいろとぎりぎりのところを通り抜けてここまできました」
6月7日(日)より東京・日本青年館ホールにて、その後福岡、大阪、名古屋にてミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』が上演される。
原作映画「神経衰弱ぎりぎりの女たち」は、1988年に公開され、ヴェネツィア国際映画祭で脚本賞を受賞した、スペイン映画界の名匠ペドロ・アルモドバルによる傑作。2010年にブロードウェイでミュージカルとして上演されると、楽曲賞などトニー賞3部門にノミネート、2014年に上演されたウエストエンドではローレンス・オリヴィエ賞2部門にノミネートされ、大きな話題となった。
その後2019年にオランダ、2025年にはオーストラリアと世界各地で上演された作品が、ついに待望の日本初演を迎える。
本作の演出は、2006年に劇団TipTapを旗揚げし、多数の作品で作・演出を担当した上田一豪。近年では『9 to 5』『のだめカンタービレ』など多くの話題作を手掛け、2024年に上演された『この世界の片隅に』『HERO THE MUSICAL』では第50回菊田一夫演劇賞を受賞。言葉と音楽の精密な設計と物語の推進力に定評のある上田が本作をどのように描くのか、期待が高まる。
主演を務めるのは、確かな歌唱力や圧倒的な表現力と存在感で観客を魅了し続ける望海風斗。共演には、秋山菜津子、和希そら、長井短、溝口琢矢、黒川桃花、遠山裕介、髙嶋政宏と多彩な顔ぶれが集結した。
今回は、公演レポートと望海風斗、秋山菜津子、和希そら、長井短、髙嶋政宏の囲み取材のコメントをお届けする。
公演レポート
恋人に突如別れを告げられた女優のペパをはじめ、様々な事情で“ぎりぎり”の状況に置かれた女たち。日本初演のミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』は、1980年代に話題を呼んだ原作映画同様、実に独創的な魅力に満ちている。



恋人がテロリスト?! 相談相手が恋敵?! 複雑な人間関係の中で彼女たちが繰り出す言動は、日本人の感覚からすると突拍子もないようにも思われるかもしれない。だが、その芯にあるのは、「きちんと話し合いたい」という、誰もが共感できる等身大の願いだ。




色鮮やかな衣裳やセット、ボサノバやマンボといったラテンテイストの音楽は、苦境さえも人生そのものだ、と明るく笑い飛ばすかのよう。作曲は、『フル・モンティ』『トッツィー』のデイヴィッド・ヤズベク。「聴けば楽しく、歌うは難しい」楽曲の数々を見事に歌いこなす望海風斗ら手練のキャストたちには、思わず快哉を叫びたくなるだろう。見逃せない一作だ。



取材・文:羽成奈穂子
撮影:加藤春日
コメント

望海風斗(ぺパ役)
いろいろとぎりぎりのところを通り抜けてここまできました。お稽古場で思ってもいないことやハプニングなどもたくさんありましたが、日本初演ならではかなと思いますし、初日を終えてみんなで笑顔で「良かったね」と言えるのを楽しみにしています。
これまでコメディに出演することが少なかったので心配な部分はありますが、笑わせに行くコメディではなく、皆が真剣になればなるほどその姿が滑稽に見える作品だと思いますので、自分が恐れていることに対して必死に舞台に立ち続けたいです。共演者の皆さんは俳優としての引き出しが沢山あって、刺激をたくさんいただいてお稽古していたので、本番も刺激し合いながら自分の色んな面が出てきたらいいなと思っています。
自分たちも演じながらただただ楽しく、情熱をぶちまけられるような作品ですので、お客様にも肩の力を抜いて楽しんでいただきたいです。ぜひ劇場で体感していただけたらと思います。
秋山菜津子(ルシア役)
とってもいいカンパニーです。舞台でそれが滲み出て、お客さまにも伝わるんじゃないかと思います。
今回もエキセントリックな部分がある役ですが、演出の上田さんがのびのびと演じさせてくださるので、楽しんでいます。
このカンパニーでは私が一番年上なのですが、みなさんも温かく、仲良くしてくださるのでありがたいです。
お気に入りのシーンを一つ上げるのが難しいくらいに見どころがいっぱいあります。出演者ひとりひとりそれぞれにいいシーンがあるので、楽しみに観ていただけたらと思います。
和希そら(カンデラ役)
ついにお客様に観ていただけることに、すごくワクワクしています。
コメディ作品なので笑いのポイントも沢山ありますが、実際にお客様が入って笑いが起きるのか、それともお客様のいない舞台稽古と同じように静かなままなのか(笑)、震えています。
作品に入る前は、ラテンとミュージカルがどう交わるのか未知の状態でした。ミュージカルは登場人物が自分の心情を吐露する曲が多いですが、今回はスペインで生きる人たちが情熱的に思いを歌にのせていくのがすごくマッチしていて、ラテンとミュージカルの親和性の高さを身に染みて感じています。お稽古場でも、歌い終わったときに歓声が飛び交っていました。歌っている側もですが、ご覧になる皆様も心が揺さぶられるのではないかと思います。
アンサンブルのみなさんが、街にいる人々や街の香り・雰囲気などをダンスで表現しているのが本当に素敵で、私自身も観ていて楽しいです。なので、ぜひ視野を広げてセット込みで全体を観ていただきたいです。
長井短(パウリーナ役)
本当に緊張して手が震えてきましたが、先輩方も緊張していると聞いて、一緒だなと少し安心しています。
初めてのミュージカルで稽古の初めの頃は分からないことも多かったのですが、望海さんをはじめ皆さんが優しく教えてくださって。初めてのミュージカルがこのカンパニーで良かったなという気持ちでいっぱいです。稽古場の雰囲気も良く毎日楽しくて、みんなでスペイン料理も食べにいきました。
お気に入りのシーンは、ホットなギャルが出てくるシーンです。どの人なのか、ぜひ考えながら楽しみに観てほしいです。
髙嶋政宏(イバン役)
稽古場の最終日にはバカンスコーデでドレスコードを指定されたり、一曲終わるごとに歓声が上がったり、皆で盛り上げようという稽古場でした。
14年ぶりのミュージカル作品出演なので、個人的にボイストレーニングにも通いました。自腹で(笑)。
僕が演じるイバンは、周りの女性をトラブルに巻き込んでいく役です。バブルの頃の僕に近い部分もあるかもしれません(笑)。
望海さんの絶叫ぶりや、自分がやったらと思うとゾッとする和希さんの歌唱シーンなど、百戦錬磨の人たちが集まって技術でぎりぎりを魅せていくのを間近で見られるのが幸せです。
ダンスも見どころのひとつです。スペインが舞台でラテンミュージカルの世界に僕たちが生きられるのは、ダンサーたちの技術があるから。普通の人じゃできない腰の動きが本当にすごいです。
演出の上田さんの天才的な頭脳の搔き乱された視覚効果のすごいゴージャスなセットで、色んな仕掛けがあるので、お客様の反応を見るのが楽しみです。
公演概要
ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』
原作 ペドロ・アルモドバル(映画「神経衰弱ぎりぎりの女たち」)
脚本 ジェフリー・レーン
音楽/歌詞 デイヴィッド・ヤズベク
翻訳/訳詞/演出 上田一豪
出演 望海風斗 秋山菜津子 和希そら 長井短
溝口琢矢 黒川桃花 遠山裕介 髙嶋政宏 ほか
【東京公演】
2026年6月7日(日)~21日(日)
日本青年館ホール
【福岡公演】
2026年6月26日(金)~28日(日)
博多座
【大阪公演】
2026年7月2日(木)~6日(月)
SkyシアターMBS
【名古屋公演】
2026年7月10日(金)~12日(日)
御園座
製作 TBS ワタナベエンターテインメント
公式サイト https://www.shinkeisuijaku.jp
公式X @girigiri2026
