生駒里奈、池田純矢インタビュー「-4D-imetor」「想像以上に面白く、見たことのない作品になっています」(前編)
INTERVIEW
――現在は、稽古期間真っ只中かと思いますが、どんな作品になりつつありますか?(取材時)
池田:昨日初めて通し稽古をやってみたんですが、想像以上に面白くなってます。演出も担当している関係上、実際のところ僕はまだ全場1回ずつくらいしか入れていなくて、日々の稽古は代役さんを立てながら進行している状態なので、まだ全体像は固まってはいないんですけど。とはいえ、そのパーツを並べて一連の流れとして見た時に「あぁ、勝ったな」と思いました。
――イリュージョンマジックが取り入れられていたりと、気になる要素はいくつもあるのですが、どんなところが面白くなりそうでしょうか?
池田:いわゆる“見たことのない作品”には、きっとなっているんじゃないかと思っています。「エン*ゲキ」シリーズでは毎回新しい試みに挑戦しようという思いがあって、前作(『絶唱サロメ』)で言うなら“音楽と演劇の新しい形の融合”でした。それが実際にできたなと確信を持てたのは、けっこう終盤だったんですけど、今回は現状で「見たことのないものができあがっていっている」という感覚がすごくあります。
アクションシーンもわりとあるんですが、それもこれまでの舞台にはなかったような面白いものになっていますし、マジックも物語のギミックとしてうまく溶け込んでいて。当初から決してマジックショーにはならないよう画策はしていたんですけど、ちゃんと物語の本筋を追いながら、邪魔にはならないけれども見事に驚きに繋がる、そんなマジックの使い方ができている手応えがあります。これはお客さんに満足して帰ってもらえるんじゃないかなという感覚が、昨日の通し稽古で確信に変わりましたね。