大貫勇輔インタビュー ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』「たくさんの人の力を借りれば僕でもケンシロウになれるかもしれない」(後編)
INTERVIEW
――本作は、日生劇場にてワールドプレミア公演を行った後に、国内ツアーを経て2022年に中国ツアーも実施されるとのことでワールドワイドな展開を予定していますが、こちらへの意気込みはいかがでしょうか?
実は、19歳のときに海外に行くか迷った時期があったんです。ただ僕は、偉そうですけど国内から海外に出られるようなダンサーになろうと決意し、国内でプロ活動をしようと決めたんです。
そこから23歳でホリプロに入って、ミュージカルや俳優の仕事も始めたのですが、今ようやく少しずつ海外に行かせてもらえるような企画に関わらせていただけて、昔の気持ちを思い出してすごく嬉しいなと思いました。中国に行くのは前に上海万博で行った以来なんです。だから12、3年ぶりぐらいかな。それもすごく楽しみですね。
自分が思い描いているパフォーマンスができたときに喜びを感じる
――ここからは役者観に関するお話もうかがっていきたいのですが、大貫さんが役者の仕事をしていて、やりがいを感じることや嬉しくなる瞬間はどんなときですか?
自分が思い描いているパフォーマンスができたときに喜びを感じますね。映像だったら、こういう表情でこの角度に向くとこういった見え方になるということを、考えてやっているのですが、自分が思ったように見えたときはやっぱり嬉しいです。舞台だと、自分では生の映像は見られないので、こないだのイズミル役のときは、自分がこうしたいなという声のテンション感や声色が、自分で思っていた通りにできていたときにすごく喜びを感じました。
――舞台の場合は、稽古中よりはやはり本番中にご自身が納得する瞬間が訪れるのでしょうか?
そうですね。でも、稽古中もずっと同じことをしているのですが、ゴールはない訳じゃないですか。だからもうひたすらに、稽古中から本番の間もそれをずっとやり続ける感じです。