梅津瑞樹インタビュー 舞台『刀剣乱舞』綺伝 いくさ世の徒花 「ゼロから新たに始めるという気持ち」(後編)
舞台『刀剣乱舞』綺伝 いくさ世の徒花が、2022年3月19日(土)より上演されます。
本作は、PCブラウザ・スマホアプリゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」が原案の舞台『刀剣乱舞』シリーズの新作で、今回も末満健一さんが脚本・演出を手がけます。2020年夏に上演予定だった本作ですが、新型コロナウイルスの影響で中止となり、7月には“科白劇”として上演されました。
本公演となる今回は歌仙兼定役を和田琢磨さん、山姥切長義役を梅津瑞樹さん、にっかり青江役を佐野真白さん、亀甲貞宗役を松井勇歩さん、獅子王役を伊崎龍次郎さん、篭手切江役を大見拓土さん、古今伝授の太刀役を塚本凌生さん、地蔵行平役を星元裕月さん、細川ガラシャ役を七海ひろきさんと、他にも“科白劇”に出演したキャストが続投となります。
今回THEATER GIRLは、山姥切長義役を演じる梅津瑞樹さんにインタビューを敢行。後編では、役者としてのこだわりや普段の息抜きについてうかがいました。
常に自分と戦っている
――本作では「刀剣男士」たちが歴史を守るために戦いに身を投じますが、梅津さんが戦っているなと感じる瞬間はどんなときでしょうか。
常に、自分の怠けがちな心と戦っています(笑)。誰かと戦おうという気はないのですが、常に敵は己自身です。
自分のなかに弱い部分があって……僕の場合だと「なぜ僕にはなにもないのだろう」と人を妬むことが多いんですけど、なにもないなりの戦い方というか。常に自分と戦いながら見つけ出すという感じです。
――2.5次元舞台からストレート、朗読劇など様々な作品に出演されている梅津さんですが、役を演じるにあたって自分なりのこだわりや一貫して取り組んでいることがあれば教えてください。
嘘をつかない、ということですね。お芝居としては、基本的なことですが、相手にどんな影響を与えるか。自分をどう見せたいかというよりは、相手が自分に対してどのように反応できるようにするか。相手にいろんな選択肢のあるボールを渡すことが周りまわって自分の選択肢も増えていくように、まずは相手になにかを与えるということです。
いろんなメソッドを唱えている人はたくさんいますが、演技は答えがないので、なにが本当に正しいのか自分で取捨選択していくしかない。今年正しいと思っていることも、来年は正しいとは思えなくなる可能性もあるので、自分なりの方法論を組み立てている途中という気がしています。