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松田昇大が駆け上がる役者の道行き「演じた役を好きになってもらえるのが嬉しい」【シアダン vol.09】(前編)

INTERVIEW

THEATER GIRLが注目する“今知りたい若手俳優”へのインタビュー企画「シアダン」。第9回にお迎えしたのは『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage -track.1-の山田二郎役で舞台デビューを飾った「松田 昇大(まつだ・しょうた)」さん。

5月には音楽劇『モンテ・クリスト伯』へ出演予定の松田さんに前編でおうかがいしたのは、お芝居の世界に飛び込んだきっかけや、役者をしていて嬉しい瞬間、今後やってみたいことなどについて。気負いなく、にこやかに語ってくれた姿からは、急成長する彼の伸びやかさが感じられました。

※取材は3月中旬に行いました。

インタビュー後編はコチラ

経験ゼロの壁を飛び越えさせた、作品への強い思い

――松田さんは『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage -track.1-(通称:ヒプステ)の山田二郎役で初舞台を踏んだということですが、俳優活動を始める以前は、ダンス&ボーカルグループのメンバーとしても活動されていたそうですね。そこから演技の世界に足を踏み入れようと思ったのには、なにかきっかけがあったのでしょうか?

上京してきた当時は「俺は歌手になるんだ!」という気持ちだったんですが、もともと役者という仕事にも興味はあったんです。ただ、なかなか挑戦するタイミングがなくて。それで「ヒプノシスマイク」の舞台(『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage -track.1-)があると聞いた時に、自分がこれまで音楽で培ってきたものも生かせるし、役者にも挑戦できるなと思い、オーディションを受けてみました。

――では、ヒプステ自体が役者へトライするきっかけだったんですね。

そうですね、そこで一歩踏み込めました。演技なども全然習ったことがなくて、経験値がまったくないし、いざやりたいと思っても何から始めたらいいのか分からないという思いを、ずっと抱えていたので。それを超えるきっかけになったのがヒプステのオーディションだったんです。

――人気コンテンツの舞台化ということで、最初にトライするにはかなり高いハードルだったのではと思いますが、そのあたりはいかがでした?

オーディションのことを知ってから、あれこれ調べて。曲を聴いてみたらめちゃくちゃカッコいいし、音楽に携わっていた身としても「こういうのやりたい!」ってすごく思ったんです。しかもそれが自分の初舞台になるかもしれないと考えたら、「これは絶対やりたい」と。そういう気持ちで挑みました。

稽古場での気付き「稽古中のコミュニケーションが本番に繋がっていく」

――役者としてこれまで仕事をしてきた中で、悔しかったことや、苦労したことはどんなことでしたか?

とにかく(芝居をするのが)初めてだったので、どうやってセリフを覚えたらいいのかとか、「稽古って何するの!?」とか、稽古場で初対面の人と仲良くできるのかなとか……もう不安だけでした。そしていざ始まってからは、セリフを覚えるのに必死でしたし。

――メインどころの役柄ですし、セリフの量も多いですよね。

セリフ絡みで言うと、滑舌でもかなり苦戦しました。今もちゃんと喋れているのかは分からないですけど(苦笑)。演技指導の冨田さんから最初に教えていだたいたのが、ペンをこうやって口に挟んで台本を読むっていうやつで。(ペンを横にして加えるジェスチャー)これで本当に滑舌が良くなったんですよ! すごいですよね。ここの口周りの筋肉を「最近の若者は使えていない」ということで教えてもらったんですけど、前よりは上達したんじゃないかなと思います。

――稽古場に溶け込むためには、何か工夫をしたりはしましたか?

こう言うとあれかもしれないですけど、意外とフランクでいいんだなって感じました。真面目に台本を読むのも大事なんですけど、いっしょに芝居をする相手と稽古中から仲よくなっていたほうが、本番でもコミュニケーションが取りやすいんだなと。そこが自分の中で繋がりましたね。

――特にヒプステでは、共演された方のうち二人は兄弟役でしたし、コミュニケーションは重要になりますよね。

そうなんですよ。だからヒプステの時には(山田一郎役・高野 洸さん、山田三郎役・秋嶋隆斗さんと)本当の兄弟みたいに常にいっしょにいました。ごはんに行ったり、他愛のない話をたくさんしたり。周りの人にも「本当の兄弟みたいだね」って言われるようになったので、「あぁ、よかったな」って思いましたね。

次のページ:役者として嬉しいのは「自分が演じた役を、もっと好きになってもらうこと」

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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