青野紗穂インタビュー　ミュージカル『ルーザーヴィル』「甘酸っぱい青春を楽しんでいただけたら」（後編）

2023.02.28

INTERVIEW

2023年3月5日(日)より、東京・新橋演舞場にて、ミュージカル『ルーザーヴィル』が上演されます。本作はイギリスのロックバンド・Son of Dork のデビューアルバム「Welcome to Loserville」の曲を使用したジュークボックスミュージカルで、 “ヲタク”な高校生たちの日常や恋愛模様を明るくコミカルに描いている作品です。

主人公でコンピューターヲタクのマイケル役には、本作で単独初主演を務める井上瑞稀さん(HiHi Jets/ ジャニーズJr.) 、マイケルの親友ルーカス役には本髙克樹さん（７ MEN 侍/ジャニーズJr.)、マイケルの恋の相手役ホリーには高月彩良さん、マイケルと対立するエディ役には山本涼介さん、エディの恋人、レイア役は青野紗穂さんが演じます。演出は多種多様な作品を手掛け、東京2020パラリンピック開会式の演出でも大きな話題を呼んだウォーリー木下氏が務めます。

THEATER GIRLは、青野紗穂さんにインタビュー。後編では、楽曲の印象や本作にちなみ、青野さんが今ハマっていることなど、たっぷりとうかがいました。

インタビュー前編はこちら

全部主題になっても良いと思える楽曲たち

――本作で使われている、楽曲の印象はいかがですか。

一度聞いたら覚えてしまうような、キャッチーで楽しい曲が多いです。どの曲も全部主題になっても良いのではないかと思うくらい。歌詞はまっすぐな言葉で書かれているので、皆さんにも何かしら受け取っていただけるのではないかと感じます。今はまだ歌稽古の段階ですが（取材時）、すごく素敵な世界観になるのではと思っています。

――青野さんのソロナンバーは、どのような楽曲なのでしょうか。

バラードやメロウな曲もあれば、ポップロックの曲もあります。いわゆるザ・ミュージカルという感じではないのかもしれないですが、難しいロックでもないので、すんなりと世界観に入れるのではと思いますね。それぞれの役柄によって、その方らしい歌詞やメロディーになっているので、観ている皆さんにも「今日の私はこの人の気分」と感じていただけるのではないでしょうか。

役作りの上で大切にしていることは、時代背景を読むこと

――青野さんが役を演じる上で大切にされていることがあれば、お伺いできますか。

別人にならないように、役と自分の共通点を何かしら見つけて、自分の中に落としこんでいます。あとは、当時の社会情勢や政治の動きなど、時代背景も勉強するようにしていますね。例えば1970年代であれば女性の権利の運動や学生運動だったりと、本作の時代背景についても勉強中です。

――本作の主人公・マイケルはコンピューターヲタクという役柄ですが、青野さん自身が今ハマっていることや、こだわっているものはありますか。

良い匂いがとても好きで、家にいろいろな種類の香水があります。ディフューザーやアロマキャンドルも多く持っていて、今は朝をテーマにしたような、スッキリとしたラグジュアリーな匂いを見つけることに特にこだわっていますね。

――2023年も約2ヶ月が経ちましたが、今年の抱負について教えていただけますでしょうか。

今年は地道に着実に誠実に、ということを目標に頑張っていこうと思っています。今までもしっかりとやってきたつもりではありますが、20代折り返しになって、改めてしっかり地に足をつけたいと思うので、感謝の気持ちを持ちながらお仕事をしたいです。

そう思ったきっかけは、昨年出演したミュージカル『ヘアスプレー』でご一緒した大先輩からの言葉で。私が25歳の誕生日を迎えた時に、「25歳の年は、大事に生きなきゃダメ」「ここから10年頑張るんだよ」と言われたんです。その言葉がスッと入ってきて、大事にしないといけないと思っていたので、今年のスローガンにしました。